気づいたら片想い ―失踪彼女―21 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

翌日、未央奈さんも

珠理奈さんも仕事を早く切り上げて

17時過ぎには

環奈さんのマンション前に待機していた

 

そして、17時45分に

彼女は帰宅してきた。

 

「帰ってきた!行くよ。」

 

珠理奈さんの合図で

私達は環奈さんに近づいた。

 

すぐに気配を感じたのか

環奈さんは立ち止まってこっちを見た

 

「また、あなた!今度は3人とも来たの?

 いくら来られても

 あの女の居場所なんか知らないわよ。」

 

 

「玲奈さんの居場所は分かりました。」

 

「だったら、いいじゃない。」

 

私の言葉に環奈さんが返した。

 

「よくないから、こうして来たんでしょ。

 玲奈さんは

 貴方に贖罪の気持ちがあるから

 もう誰とも関わらないって

 言ってるらしいの

 だから、玲奈さんを許して欲しいの。」

 

どことなく未央奈さんは

上から目線であった。

 

「はあ?なんで私が許さなきゃいけないの?」

 

「だって、あん・・・」

 

未央奈さんが発言しようとしたが

珠理奈さんが

未央奈さんの前に立ち遮った。

 

「お願いします。

 貴方に許してもらえないと

 玲奈ちゃんは一生日陰で

 暮らしていくつもりです。

 もう、玲奈ちゃんは十分に苦しんでいます。

 だから、許してもらえませんか?」

 

珠理奈さんは頭を下げ、私も同時に下げた。

 

するとそれを見ていた未央奈さんも

一呼吸おいて頭を下げた。

 

「私は父親を奪われたのよ。

 許せるわけないでしょ?」

 

 

「わかります。でも、お願いします。

 玲奈さんがいないと私は駄目なんです。

 どうか、どうか許してください。」

 

気が付けば私は土下座をしていた。