気づいたら片想い ―失踪彼女―22 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

土下座する私を見て

環奈さんは発言する。

 

「なんなのよ!土下座したって

許せないものは許せないの!」

 

「そこをなんとかお願いします。」

 

私は地面に頭をこすりつけた。

 

「ば…馬鹿じゃないの?

 あんな女のためにそこまでするなんて。」

 

環奈さんのこと言葉に

未央奈さんが切れた。

 

「なんですって!

もう一度言ってごらんなさいよ!」

 

未央奈さんは

右手を大きく振りかぶって平手打ちを

環奈さんに見舞おうとするが

 

大振りのために簡単に

環奈さんは一歩下がってそれを交わした。

 

「なんなの!あんたは?

力づくで言うことをきかそうとしてるの?」

 

環奈さんは呆れた表情で発言した

 

「玲奈さんをあんな女呼ばわりする

あんたを許せないだけよ!」

 

未央奈さんはまたしても手を振りかぶったが

珠理奈さんが後ろから未央奈さんを押させる

 

「ちょっと、未央ちゃん、

 喧嘩しにきたんじゃないよ。

 話をややこしくしないでよ。」

 

「下手に出ても埒が明かないわ!

 大体この子は、自分が不幸なのを

 玲奈さんのせいにしているだけよ!

 

「な・・・なんですって!」

 

この時環奈さんは

少し動揺しているように見えた。

 

そして未央奈さんは

さらに追い打ちをかける

 

「そうでしょ!

もし、玲奈さんが

貴方のお父さんを止めていなかったら

お母さんが殺されていたかもしれないのよ。

普通に考えても玲奈さんは不可抗力だよ。

それをあなたは玲奈さんに

笑うことすら許さないなんて

玲奈さんを悪者にして

自分の生い立ちを

誤魔化しているだけだわ!」

 

「ふざけないで!なんなのよもう、

絶対に許さないから!」

 

環奈さんは激高したが

未央奈さんは負けずに言い放つ。

 

「もとから許す気がないんでしょ!

 あなたは卑怯者よ!

 玲奈さんの自由を奪って

 八つ当たりしてるだけよ!」

 

「・・・・・・」

 

未央奈さんの迫力に環奈さんは沈黙した。

 

すると珠理奈さんがすかさずフォローする。

 

「ねえ、環奈さん、

 あなたも玲奈ちゃんと

 1年も一緒に暮らしたんでしょ?

 だったら玲奈さんの

 素晴らしさがわかるはずだよ。」

 

「・・・うるさい、うるさい、うるさい~~」

 

環奈さんはそう言って、

走ってマンションの中へ入って行った。

 

それを見た未央奈さんは私達に謝罪した。

 

「ごめん…私のせいだ…

彼女を怒らせてしまった。」

 

「いいよ、仕方ない、

概ね未央ちゃんの言ってることは正しいよ。」

 

珠理奈さんは

しょげている未央奈さんの肩を抱いた。

 

「でもどうしましょう・・・」

 

「明日もう一度、

玲奈ちゃんに3人で会いに行こう。

また姿を消されて後悔はしたくないから

自分の想いを全部ぶちまけようよ。

あとは、もう時に身を任せるしかないよ。」

 

私の問いかけに珠理奈さんが答えた。

 

「そうですよね。玲奈さんがもう、

私たちと関りを持たない可能性が

あるんだから

自分の素直な気持ちをぶつけます。

後悔はしたくないから・・・」

 

こうして、私達はもう一度玲奈さんに会って

自分たちの想いをぶつけることにした。