そして、2人は車に乗り
山を降りていったのだ。
「じゅりちゃんには、
好きな人がいるんだろ?」
生田は運転しながら聞いた。
「はい・・その人には
恋人がいるんですけどね。」
「羨ましい男だね。
その人・・じゅりちゃんにそこまで思われて。」
「いやあ・・
男じゃなくて女性なんですよね」
珠理奈はバツが悪そうに舌をだした。
「えええ~~女??え・・・??」
生田は驚いた。
「あ・・・誤解しないで下さいね!
男性に興味がないわけじゃありません。
好きだったのがたまたま
女性だったんですよ。」
「そっか・・・ありがとう。
本当のこと教えてくれて!」
生田は冷静に
ハンドルをさばきながら笑顔になった。
そして、珠理奈は自宅に送り届けられ
自分の部屋に入った。
部屋には珠理奈と玲奈が一緒に写っている
写真がタンスの上に1枚飾られていた。
「玲奈ちゃん。おやすみ。」
珠理奈は写真に向かって呟き
ベッドで眠りについた。