暫く考え込んでいた私は
静かに口を開いた。
「私って、どれぐらい眠っていたの?」
「丁度、刺されて1日たったわ!」
そうか、私は24時間
生と死の間を駆け巡っていたのか
医者からは様子をみて、
このままなにもなければ2週間ほどで
退院できるそうだ。
両親も安心してくれていた。
「ねえ・・・玲奈ちゃん、
私はもう大丈夫だから
早く、社長のところ帰りなよ。」
「今日と明日は珠理奈傍にいさせて。」
玲奈ちゃんは私の両親のほうを向いて
「今日から、明日まで私に
看病させてもらえませんか!」
両親は事情を理解した上で
「じゃあ、玲奈ちゃんに任せて、
我々は退散するか!」
両親は玲奈ちゃんに私を任せて
と言うより、二人きりで話した方が
いいと思ってくれたのだろう。
こうして、病室には私と
玲奈ちゃんの二人きりになったんだ。
「珠理奈・・・ありがとう。
またあなたに助けられたわ
どう感謝したらいいのか
分からないくらいよ!」
ベッドに横になっている私は
首を横に曲げ玲奈ちゃんの目を見つめて
「大袈裟だよ。ケガもたいしたことないよ」
「あなたがいなければ
私が刺されていたわ
麻衣さんは私を刺すつもりだと
自供しているの」
「けど、こうして、生き返ったし
玲奈ちゃんは私のことは心配
しないでいいから、
自分のことだけを考えてね・・」
そう言ったら、
玲奈ちゃんは目に涙をため
口を開いた。
「それは、こっちのセルフだよ!
あなたはいつも自分を犠牲にして
私の為に動いてくれている。
そして今度は命まで賭けてくれて
珠理奈こそ、自分のことだけ考えて・・」
玲奈ちゃんに泣かれると辛いなぁ
「もう、無理はしないから」
「さあ、ゆっくり休んで、まだケガは
完治していなんだから」
私は静かに目を閉じた