夏場所も序盤が終る。とはいえどこか締まらない。

 

全勝は3人で宇良、御嶽海、宝富士。1敗で琴櫻、大の里、大栄翔ら。全勝の3人はどこまでいけるか。正直後半大崩れもあるとみる。いずれも対戦相手に恵まれている面もある。平幕上位が潰し合いなのだ。琴櫻は動きはさほどよくないが堅実に勝ってはいる。いつもの地味な琴櫻。大の里はやはりパワーで圧倒。それで何とかなるのが今の角界。

 

琴櫻を除く2大関。

 

豊昇龍は動きを戻してきたか。この力士は本場所1番の勝負勘に懸けるタイプ。豪ノ山を吹っ飛ばしていた。豪ノ山とは以前も長い睨み合いがあった。何か遺恨でもある? 

 

霧島は絶不調。動きが軽すぎで大関昇進時とは全く違う。首の痛みもあるようだがそれだけではないだろう。1勝4敗は先場所も同じ。3月は5勝だったが不戦勝1つに錦木や王鵬との勝利と上位の混乱で得をした面もある。先場所より圧力負けも目立つ。

ここから立て直せるとはとても思えず大関陥落も現実的となってきた。

 

次の大関はやはり大の里が最有力か。駆け上がってきた力士は一旦上位の壁に当たるのだが今はその役目を果たす力士もロクにいないのではあっさり昇進もある。早ければ来場所後も機運が出そうだ。大負けも考えられず今年中の大関は固いだろう。 若元春も上位に在り続けるが何かが足りない。今のような時代では功労的に大関昇進もあっても良いが。

 

霧島も陥落なれば短命大関が続くことに。6場所在位で1場所が優勝というのも珍しいが、過去と今の異常時代を比較するのも酷か。 豊昇龍・琴櫻は手堅く大関は務まりそうだが横綱は見えない。

 

行司の庄之助は2日連続のポカ。4日目は俵に足を取られつまずき、立ち上がろうとしても動けずしゃがんだまま軍配。5日目は琴ノ若と勝ち名乗り。失態を恐れて頭がいっぱいだったか。もはや恒例となってしまった。

 

週刊誌に二所ノ関が嫌われているという話。信憑性もアレだが、横綱としては短命・殆ど休場ながら大横綱気分の親方ぶりという。たしかに解説ではアンタが言うなと思うこともあった。現役時の稀勢の里はどちらかと言えば愚直で不器用なタイプで、おっつけの技術はあるが技能派ではなかった。しかし地に堕ちた白鵬より下というのも極端である。平幕時より優遇されていたという話も聞き覚えあるが...

 

 

 

 

夏場所もいつも通りの荒れる云々だが、初日に上位7力士が全員黒星。このようなことがあっただろうか。どの力士も覇気がない。

 

過去2006秋に魁皇千代大海栃東琴欧洲白鵬の5大関が「いつも通り」敗れ、朝青龍まで稀勢の里に寄り切られる波乱があった。1980名は初日輪島・若乃花らの横綱大関5人が続々敗れたものの、結びの北の湖は栃光をあっさり下し貫禄を見せた。横綱の威厳はこんな時こそ光るものだ。

 

 

照ノ富士は強行出場だが大の里に組み止めながらすくい投げで土俵に這う。横綱が這いつくばることも珍しい。勘を取り戻す前に黒星が増え休場とみたが1日でギブアップ。もう限界は超えている。

 

貴景勝も皆勤は無理と考えたがわずか1日で消えた。とりあえず出ると言った心境で、何もできず土俵を割るのではやむを得ない。ダメであればすぐ休む。これが貴景勝の相撲哲学。

 

とにかく休場が多い。高安が2連勝からまたも休場。上位は潰し合い気味で連鎖はまだ続きそうだ。

 

 

琴櫻は2勝で豊昇龍霧島が1勝。霧島は辛抱の相撲で白星だが、熱海富士には突き倒され状態は相変わらず。琴櫻はあっけない省エネ相撲に加え、落ち着きがなくやはり足を痛めているのか。豊昇龍は初日こそ黒星ながらも粘りがあったが2日目は阿炎の突きをもろに受け惨敗。ようやく3日目に1勝。やはり軽量と型のなさを突かれているか? いずれも大関という相撲には遠い。調子があがるのだろうか。

 

 

初日のサンデースポーツでは豊昇龍以外の大関はまともに触れることもなかった。もはや格付けチェックの映す価値なしと同様? 相撲部屋の取組と称して動画配信の様子もあったが、肝心の相撲は酷い日にタイミングが悪い。本業をおろそかでは水を差すだけ。さらに中継もリニューアルしテロップや背景のCGが金色ベースとなったようだ。豪華と言いたいようだが演出がどこか軽い。かつての重厚な中継が懐かしい。コラボ云々も良いが入門者減少など厳しい現実にも目を向けるべきだろう。

 

 

番付だけは1横綱4大関と立派だが見かけ倒し… 大の里熱海富士といった面々は初日快勝だが2日目脆く敗れた。次の大関はいつになるか。4大関との入れ替えも十分あるだろう。全勝に役力士がすでにいない中でもはや混沌である。

いよいよ夏場所も始まるが優勝の尊富士と三役の朝乃山が休場。初優勝力士が翌場所休場は吉葉山、曙以来3人目。稀である。吉葉山は以後12勝が最高で優勝なく終わり、曙は横綱に駆け上がった。尊富士は一体どちらになるか。

 

貴景勝は出場し、照ノ富士も本調子ではないが出場のようだ。どうなるのか。霧島は角番だが影が薄い。豊昇龍は気合入れ過ぎとの評。

 

 

宮城野部屋が消滅し伊勢ヶ濱に編入。心機一転の再スタートという所が旧宮城野の力士が大量休場。 宝香鵬・大谷・千鵬・雷鵬・川副・竹葉・竹丸・錦織・炎鵬である。 さらにもとの伊勢ヶ濱の力士も4人休場。

 

当の宮城野は廻しを締めて胸を出し、ある意味充実のようだが内情は一体どうなってるか。穏やかではないと考えてしまう。工作に走った宮城野への不満か部屋消滅への不満か。あるいはイジメ云々への抗議か… 大量引退もあるだろう。

 

大の里の問題。一応平身低頭で謝罪し一件落着としたが、宮城野の問題と比べ処分が軽すぎると一部批判がある。内容にもバーナーで火あぶり等々・強制飲酒と違いはあるが、かたや実質解雇・部屋閉鎖に師匠は無期限降格、一方は厳重注意のみでの出場。確かにこれでは二所ノ関に対する忖度と言われてもやむを得ない。初日は照ノ富士。 

 

 

琴ノ若改め琴櫻。50年前の夏場所は祖父琴櫻の最終場所。北の富士は次場所で引退。琴櫻は翌場所直前に引退し白玉襲名。しかし10日後に師匠急死で佐渡ヶ嶽を継承。この夏場所は北の湖が2度目の優勝となり、翌場所優勝同点での横綱昇進。時代が大きく変わるポイントであった。

 

ある意味琴櫻にとっても何かカギになるかもしれない。

 

 

解説の北の富士もやはり休み。おそらくもう出られる状態ではないとみる。喋りだけでもと思うが、体の自由が利かないかあるいは、認知症のような状況とも勘繰ってしまう。メッセージを出すことも厳しいのは伺える。そろそろ進退含めて何かしらの情報は出すべき。いつまで休場で濁すのか。