SUNNY 強い気持ち・強い愛 | 坂口涼太郎 オフィシャルブログ powered by Ameba

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映画「SUNNY 強い気持ち・強い愛」が昨日から公開されています。



元々オリジナルの韓国版が大好きだったので、出演が決まったときはとても嬉しかったです。


しかも、監督は敬愛する大根仁さん。


大根監督の抜群のセンスでリメイクされ、観ると最高の気持ちになれる素晴らしい日本映画です。



僕は主人公奈美(広瀬すずちゃん)の兄・慎二を演じました。


すずちゃんとは映画「ちはやふる」以来二度目の共演で、この間はライバルでしたが、今回はまさかの家族。


しかも、母はキムラ緑子さん、父は橋本じゅんさん、祖母は三田和代さんという演劇好きにはたまらない、夢のような家族。


昔から皆さんが出演されている舞台を何作も観ている僕としては、並々ならぬ覚悟が必要で、撮影する日は武者震いしました。


もしかしたら、今まで経験した撮影の中で一番緊張したかもしれない。


それぐらい思い入れの強い現場でした。



僕ら阿部家は阪神淡路大震災がきっかけで、兵庫県の淡路島から引っ越してきた一家です。


家の細部までこだわり抜いた美術は素晴らしくて、1995年当時の懐かしい品で溢れていました。



僕の演じた慎二はアニメオタクで引きこもりの青年。


役作りとして撮影前にアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」を全作品見返したのですが、こんなに楽しい役作りはないと思うほど、純粋にエヴァに心酔していました。



カルチャー的なことが盛り上がっていた一方で、1995年は阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件、ハルマゲドン、ノストラダムスの大予言などがあり、"引きこもり''という言葉もこの時期から使われるようになりました。


僕は当時5歳でしたが、あの頃のカオティックな雰囲気は鮮明に覚えています。


不安なことやショッキングな出来事がたくさん起こり、慎二のように現実を受け入れられず、心が弱っていた人は少なくなかったと思います。


なので、慎二という役を通して1995年という混沌とした時代を少しでも表現できたらいいなと思い、演じました。


当時しんどい思いをした方がこの映画を観て、笑ってくだされば幸いです。



僕は先ほど満席の劇場でこの映画を鑑賞してきました。(最後のひと席だった!)


鑑賞するのは二度目だけれど、ぼろぼろ泣きました。


劇場内では笑いが起きたり、涙を拭う音がしたり、スクリーンに向かってツッコミを入れる人がいたり、子供が親に質問したり、韓国の方々が観に来ていたりして、映画と同時に劇場内から感じ取れるものがたくさんありました。


これこそ映画館で観る醍醐味だと思います。


是非、劇場でたくさんの方とご一緒にご覧いただき、サニーな気分になってください!