眠りと女性について | 坂口涼太郎 オフィシャルブログ powered by Ameba

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最近とても眠い。

何をしていてもまどろみの中にいるようで、まるで吉本ばななさんの小説「白河夜船」の主人公みたいに一日中眠ってしまう。

白河夜船の主人公は恋人からの連絡にだけぱきっと目を覚ます。

僕はマネージャーからの連絡で飛び起きる。

そこが違うぐらい。


目が覚めて本を読んでも、先行きが気になるのに睡魔が襲ってきて、
「ああ、不可抗力、、」
と思いながら睡魔に屈し、その後目覚めてリベンジしても数ページ読み進めると本の隙間から、
なんか眠くなーい?寝なーい?」
と涅槃像のような体勢で話しかけてくる睡魔に逆らえず、
「くそう、、」
と歯を食いしばりながら眠りにつく、という堂々巡り。


気づけば一日の大半をデカいはんぺんのような白いベッドの上で過ごしていて、そして今はブログを書いている。


ベランダからは「ゲッゲッゲッゲッゲー!」というカエルなのか鳥なのか虫なのかわからない鳴き声が聞こえてきて、怖い。

あまりにも正体不明の声すぎて、ちょっと見に行けない。

「もし、おじさんとかだったらどうしよう」

という、予想外すぎる展開を想像して余計に怖くなり、その場合ちょっと立ち直れそうにないので、やっぱり見に行かないでおこう、と心に蓋をする。


睡魔と格闘しながらとはいえ、川上未映子さんの「ウィステリアと三人の女たち」三島由紀夫さんの「命売ります」又吉直樹さんの「劇場」などを読んだ。


そして、特に心を鷲掴みにされたのは川上未映子さんのエッセイ「きみは赤ちゃん」


読み始めて2ページ目でぼろ泣く、という衝撃。

その後はドラマの現場で訝しげな目で見られるほど声を出して笑い、電車の中で乗客に心配されるほど泣き、読み終えたときは件のはんぺんの上で本を抱えたまましばらく動けずにいた。


当たり前のことだけど、今この世界に存在している人間は皆、女性から産まれてきたのだ。


繁華街の雑踏の中に身を置いたとき、
「ここにいる人全員が女性から産まれてきたのだ」と思うと果てしない気持ちになる。

まるで「宇宙」について考えているときと同じような感覚。

そんな当然のことに改めて感動した。


そして、女性の身体について知らないことが多すぎた。

妊娠してからの身体の変化、精神的なこと、どんな風に出産や育児と向き合っているのか。

知識として知っているつもりだったし、女性の気持ちを想像して接しているつもりだったけど、実際は未知なことが多すぎて驚いたし、反省した。


同じ人間だけれど、男性と女性はほとんど違う生き物だと思って慎重に関わるべきだと思う。

どれだけ思いやっても、本当の実感は絶対に理解し合えないし、理解したつもりになってはいけないと思う。

身体の構造が違うということは、根本的な感じ方が違う。

それはトランスジェンダーやトランスセクシュアルの方々に対しても同様で、「違い」をちゃんと認識した上で、同じ人間としてお互いを思いやり、尊重し、敬意を込めて接することで、ようやく対等に関わる権利や資格みたいなものを得ることができるのではないか。


川上さんは出産や育児の記録をこと細かく、ユーモアを交えて正直に、真摯に綴ってくださっている。

いま生きていること、生きている人達について幸せな気持ちにさせてくださった。


いま僕は大切に思う人達にこの本を配布したい勢いです。

そして、世の中の男性全員に「きみは赤ちゃん」を読んでいただきたい。

僕は、男性は全員フェミニストでいいんじゃないかと思っている。

そのぐらいの感覚でやっと「平等な関係」に近づくのではないかと思う。

僕らが絶対に理解し得ない、子どもを産むことについて、少しでも知っておくべきだと思うし、純粋にこの本を女性以外の性の方に読んでみてほしいと思います。

本当にやばいですから。

産みの親ではないとか、血が繋がっている、いないとか、そういうことではなく、世の中のお母さん達への見方が変わると思う。

ほぼ神やもん。


さて、仕事の話しを。

毎週日曜よる10時30分から日本テレビにて放送の日曜ドラマ「ゼロ 一獲千金ゲーム」に出演します。


僕は今週の日曜日、7月22日放送の第二話から登場する島津という役を演じます。


島津がどんな役なのか、物語とどう絡んでいくのか、是非ご覧いただければと思います。


一千億円を賭けたサバイバルゲームの行方をどうか見届けていただきたい。


よろしくお願いします!


ゼロ 一獲千金ゲーム」の現場については第二話が放送してからじっくり綴ろうと思います。


お楽しみに!