渡部遼介オフィシャルブログ「Ryosuke’ Note」powered by アメブロ -7ページ目

快適な範疇から追い出される。

現在、来年BACで公演する台本を書いています。

 

今までも演技のために劇作術やカメラ、音響、演出、編集と浅く広く学び続けてきたので、けっして初めてではありません。

しかし次は多くの方々のある一定期間を預かることになり、今までは自分だけのために、しかも研究のためだけに作業していたんだな、ということを痛感しています。

 

それにしてもやはり、どうしても自分だけの力で自らを引き上げ続けることには限界がありますよね。

 

そこでほかの人と会って他人からの助力を受け、さらなる飛躍をさせる必要が出てくるのですが。



それは当然ながら、「自分の快適な範疇から追い出される」ことを意味します。


人間の脳は忙しいのを嫌い、「楽」をしよう「楽」をしようという力がいつも働いているそうです。

 

カロリーを極端に使う場所ですから、生存本能に刻まれているのかもしれません。

 

ですから僕も、できない、やらない理由をゴマンと並べられるスキルの持ち主ではあります(^^ゞ



だからだれかのためだとか、信頼しているひとにしがみついてとか、そうした覚悟や好奇心やイメージが無いままだと。

 

いざ外へ出たときには怖気づいていきなり凹んだり、しまいにはついだれかのせいにして他人に文句を言いたくなってしまうんですね。


しかしそれはもちろん、ほかの誰かがあなたを大事にしていないからではなく、むしろ自分ではたどり着けないような視界を見せるため。

 

嫌われるのを覚悟して必要なストレスやプレッシャーを与えているは解ると思います。

 

 

そこまで行くと、素直さとともに、自分に合ったパートナーを選ぶ目も大切になっていきますが。



今回のプレッシャーも、自分をもう一段二段高みに上らせてくれるような気がしていてワクワクします。

来年は良い年になる、と占いの本にあった。

 

来年新たに継続的に活動していく集団を模索していきます。劇団員を抱えない場合、それをなんと呼ぶべきなのでしょうか。

プロデュース集団? でも単にチケットがさばける俳優を林立させるつもりはありません。観客として、今までにたくさんがっかりしてきました。

 

しかしながらこうして制作側に立ってみて、それをしないことがいかに困難なことか、改めて考えさせられます。

 

ちなみに俳優が制作に立ち入ると気持ちが解る以上、良い我儘が言えなくなり演技が小さくなると聞いたことがあります。

たしかに自分がプレイングマネージャーで出演したなら、まわりが見えすぎて気を使ってしまうかもしれません。

 

でも、やがて、それを通り越したら。自分の血肉になっていく気もします。気を使うことよりも作品に貢献する方法がかならずあるはずだからです。

 

演技講師にしても、演技にわずかな限界を感じたとき、別の角度から何かを垣間見せてくれました。

今回もきっとそうなる予感がしています。

来年やりたいこと。

 

FALとして主宰している演技WSですが、じつは若いころ自分が探し求めていた場所でした。

現場に行きながら一生演技の勉強をする。

 

そしてじつはもう一つありました、自分の探していた場所が。それはLIVEの世界で生きていくことです。

また舞台活動も再開したいと考えています。今後は制作演出として。

 

もともと舞台俳優として映画の世界へ行きたいと考えてはいたものの、仕事と考えればどうしても映像が主体となります。

 

基本は今まで通り、事務所からの映像系俳優として情報を待つことになります。

でもとくにそれだけを待つ理由もありません。

 

もちろん映画やTVの仕事も頂きます。それでも現場で成功したからといっていきなり評判が上がる訳でもなく。地道な作業です。

であれば、さらに好きなことを仕事にしようという訳です。

 

ちなみにFALは映像演技を追求するWSであり、もしまた舞台公演があるとしても前回同様ガチンコの表現になると思います。

照明も音楽も最小限にして、演技だけで魅了する。

 

けっして簡単ではありませんが、どんな俳優にとっても挑戦しがいのある環境だと思っています。

素晴らしい演技であれば、きっとそれだけで素晴らしい瞬間を共有できるでしょう。

 

そして来年はもう一つ、WSから離れて舞台制作に挑戦したいと考えているのです。