渡部遼介オフィシャルブログ「Ryosuke’ Note」powered by アメブロ -103ページ目

同じだけの才能

きっと当人は否定するだろうが、俳優なんてあまり努力しなくてもなんとかなる、なんて本気で考えているひとは大勢いる。


たしかに海外と比べても、俳優として確立していくうえで演技はそれほど優先順位が高くないのかもしれない。

生まれ持った魅力は放っておいても間違いなく力となるし、テレビやCMを見ていて、あぁこれくらいならじぶんでもできる、と思ってしまうのは解らないでもない。

いい俳優もいるが、このひととならわたしが入れ代わっても大差ない、とたとえ判断したにしても。


実力が同じであれば、あなたが取って代わる必要がない。


画面の中のひとには、すでに経験があり信頼も勝ち得ているだろうし、じっさいにキャスティングしてくれるブレーンにも評価されているのだろう。



それに、本当にじぶんと変わらないのに露出しているなら、ほかに理由があると考えるのが自然だ。

なぜ???

プロを志したのなら、それなりの努力が必要なものです。


それは、野球でもボクシングでもテニスでも長距離ランナーでも、はたまた起業した社長であれ八百屋でも魚屋でも、とにかくプロと名前がつくものなら、かなり過酷であるには違いありません。

サラリーマンなら怒られてでも一定額の給料をもらえるのかも知れませんが、それも昨今(さっこん)の情勢を考えれば、どの仕事でも安泰(あんたい)と呼べる職業はそうそうないはず。


それなのに……、なぜ???


プロの俳優にはそんなに簡単になれると思っているのでしょうか。

そして少々の努力をすれば、いずれなれると確信しているのでしょうか。


週末に集まる草野球の選手は、どんなに野球が好きでもおいそれとプロを目指しません。

どんなにボクシングで汗を流すのが好きでも、おいそれとプロを目指しません。

走るだけで毎回抽選になるほど人気の高い市民ランナーだって、おいそれとプロは目指しません。

会社や店を経営するのだって、とうぜん大きなリスクを抱える始まりであろうことは疑う余地もありません。

大手企業と呼ばれる会社にいたって、じつは相応の労働を求められます。



それなのに……、いったいなぜ???

俳優業の難しさ

投資家でもスポーツ選手でも歌手や俳優、ダンサーでも。

プロである以上、厳しい戦いから抜け出し、周囲からの期待以上の結果を出さなければ少しも成立していかない。


俳優業は、その点で難しい。


ほかの職業のように、かならずしも専門的な知識や技術が優先されない。

基本的に露出が増えるのが手っ取り早い、と考えがちだし、また実際に否(いな)めない。

専門スキルを持つプロの職業として認知されにくい、日本の文化がある。

とりあえずCMやバラエティに出たほうが、有名な俳優と呼ばれる。


よって初心者ほど、他力本願に陥(おちい)りやすい。


正直、日本では俳優なのに演技の優先順位は低い。

演技レッスンでは当然、演技での優位性を模索していくものなので、ただ有名になりたい、露出を増やしたい、チケットを売りさばきたい、観客動員を増やしたい、じぶんが出演して視聴率をあげたい、といった端的(たんてき)な願いは叶えてあげられない。