新卒一括採用が有効にはたらく条件 | 人材系シンクタンク研究員 本日の雑感

人材系シンクタンク研究員 本日の雑感

インテリジェンスHITO総研の研究員として、人材関連の調査や人材マーケット分析、人材活用システムの開発などを行っています。
このブログでは人材に限らず、毎朝のニュースから得る学びや気付きを綴って参ります。

申し訳ございません、

更新がすっかり滞ってしまいました。

大変遅くなりましたが、
2月末にお送りしたHITO総研メルマガの
https://entry.hito-ri.inte.co.jp/a.p/101/
雑感部分をご紹介させて頂きます。


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大学1年生にも内々定を出す企業や
新卒初任給が1000万円を超える企業が出るなど、

今までの新卒一括採用には無かった動きが目立ちます。


新聞や雑誌などでは、
新卒一括採用を0か100かで見る

両極端な意見が目立ちますが、


新卒採用が良いか悪いか?は
企業によって異なります。


戦略の良し悪しを評価する切り口として、
例えば、『資源ベースの戦略論』では次の5つが提示されています。


その5つとは
1.ビジョン
2.内的一貫性
3.外的一貫性
4.実行可能性
5.企業優位。



この切り口は2つの点で参考になると思っていまして、

1つ目は、『過去の踏襲ではダメだ』ということ。


つまり、
たとえ去年までは最適な戦略であっても、
(必要な人材像の変化や育成機能の低下など)内的一貫性が担保できなくなったり、
(市場や競合の変化、労働市場の変化など)外的一貫性が崩れれば、
それはもはや最適ではなくなるという点。



そして2つ目は、
本当に企業優位につながっているか?』という視点。


日本における新卒一括採用は
明治時代にまでさかのぼり、
三菱(当時の日本郵船)による採用がその始まりだとされていますが、
本来、新卒採用とは超エリート層を採用するためのものでした。

アメリカなどでは今でも超エリート層採用のため
指定校や指定学部制に基づく新卒採用を行なっており、
会計や経営、HR、ITといった専門的な分野で、
最先端の専門的知識を組織に注入するための役割も果たしています。



"勝ち続けるために必要な人材”がまずあって、
それを採るために最適な手法の1つとして
新卒一括採用という形態がとられていたのですが、


いまや大学生がエリートではなくなった全入時代。
企業内の育成も外部環境も大きく変わったなかで


日本企業の新卒一括採用は
「4. 実行可能性」
のみを優先
しているようにも思います。


あの会社が手法を変えたからウチも…
と流行のように追随するのではなく、


まずは「うちが勝ち続けるためには、どんな人材が必要か?」
「採用後、今の育成体制で、勝つ人材に育てられるか?」

というアプローチを経てはじめて

「その人材はどこにいて、どのようにして採用するか?」と、
新卒一括の是非が出てくるはずだと思います。