6月前半にお送りしたHITO総研メルマガの
https://entry.hito-ri.inte.co.jp/a.p/101/
雑感部分をご紹介させて頂きます。
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スイスの国際ビジネススクールIMDから
2012年世界競争力年鑑が発表されました。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M4V3P16S972A01.html
日本の国際競争力は前年より1つ低下し27位。
1992年までは1位だった日本は年々順位を下げていますが、
この国際競争力の低下は何を意味するのでしょうか?
「国際競争力」と聞くと、
GDPや企業の時価総額の合計のようなものをイメージしがちですが
IMDにおける国際競争力の定義は
「企業が競争力を持続できるような環境を生み出し、維持する国力」
というもの。
具体的には
統計データやアンケート調査をもとに
下記4つの大分類と5つの小分類等から算出し、
「企業にとって競争力を発揮できる国はどこか?」を評価するものとなっています。
・経済状況…国内経済/貿易/国際/投資/雇用/物価
・政府の効率性…財政/租税政策/制度的枠組/ビジネス法制度/社会的枠組
・ビジネスの効率性…生産性/労働市場/金融/マネジメント/意識と価値
・インフラ…基礎インフラ/技術インフラ/科学インフラ/健康と環境/教育
※参考:「IMD:国際競争力ランキング」
http://www.mri.co.jp/REPORT/CLUB/2007/07/20070701_club09.pdf
従って国際競争力の低下は、
企業にとって日本が"競争力の発揮しにくい国"になってきていることを示しており、
今後ますます企業の海外移転などが起こることが示唆されます。
多くの報道でも伝えられていた通り、
順位を下げ続けている要因として
『政府の効率性』の評価の低さが大きく影響していますが、
1つ気になるのが、『ビジネスの効率性』の中で
「起業家精神」や「国際経験」「柔軟性や順応性」といった順位も低いということ。
アンケートの結果からは
「起業家精神が圧倒的に足りず
国外のアイデアの受け入れに後ろ向き、
柔軟性や順応性に欠け、国際経験も不十分」…といった
ビジネスパーソンの意識も競争力低下の一因につながっている状況が見て取れます。
なぜ日本人の意識が国際的にみて低いのか。
IMDの日本代表である高津氏は
著書『なぜ、日本企業は「グローバル化」でつまづくのか
』の中で
日本企業が同質的で流動性の低い組織であることに加えて、
経営幹部自身の目が外に向いていないことも一因にあげています。
本来、外の変化にいち早く対応し学習すべき幹部が
目の前の業務に追われ自己啓発に当てる時間も余裕もない。
そして、そういったトップの世界観が
そのまま組織全体に伝播しているのではないか?
といたことを指摘されていました。
高津様には
先日のインテリジェンスHITOフォーラム
にもご登壇頂きましたが、
そこで
「外の機会に触れ、学び直しを行う機会を強制的にでも企業は作るべきだ」
とおっしゃっていました。
とくに、今の40代や50代においては、
「G7時代やインターネット前の時代における世界観のままの幹部層もみられる」
とのことです。
外に触れ、学び直しを行う機会を部下に与えているか?
そして何より自分自身がそういったフロンティアに立っているか?
IMDの国際競争力は、
一人ひとりの意識が世界的にみて遅れている
ということにも警鐘を鳴らしてくれています。
※参考:国際競争とは何か
http://www.nagaokauniv.ac.jp/m-edu/pdf/01paper1.pdf
※HITOフォーラム当日の様子も含め、
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