風神 あ~る・ベルンハルトJrの「夜更けのラプソディ」 -13ページ目

以前から気になっていたこれ。
ダイソーのバックレスト。

『背中・腰らくらくクッション』



日曜日に買ってきて椅子に装着してみた。
もっとしっかり背中を支えてほしいのに、なんだろう、一点で支えられているような感じ?

それが、背中・腰らくらくの意味なのだろうか。

上下をひっくり返してもみたけど、どうもしっくりこない。
レビューを見るとかなり評判がいい商品だ。

形状なのだろうか……どこがとも言い難いけど、しっくりこないのだ。
この形状を表すとしたら、曲線グラフが分かりやすい。

0から緩やかに上りが始まって、6か6.5ぐらいにピークが来る。
そして急カーブを描いて0地点に戻る。

この形状、もう少し考えた方がいいかもしれない。

帰ってきて再びもたれてみたけれど、イマイチだ。
外していたクッションを当ててみた。

あ、これならまだいいかも。
そして気がついた。ゴムまりのようなふよふよと定まらない感触が気になるのだ。

そうだ!
今は使っていないパイプ枕を当ててみた。

これならまだいいぞ!
でもちょっと、座る部分が少なくなるから微妙だけど……。

まあ、贅沢は言えない。
108円なんだし。

メッシュだから、夏はいいかも。クッションはどうにもいただけないけど。

トイレマットも買った。
ちっちゃいけど、いい。324円也。

それともう一つ。
つま先用インソールパッド。



ちょっと形状は違うけど、写真の右ですね。
男性用はないので、女性のヒールとかパンプス用ですね。

ランニングシューズというのは、そう作られているのか、かかと部分に比べ、前が低い感じがする。

足が滑りこんでいく感じで、足先が窮屈で踵のフィット感がイマイチなので買ってみた。

それは、アシックスのゲルニンバスがしっかりと4Eの作りなのだということだろうか。

そこそこ防いでいるような気がする。
108円也。

100均はいいですね。失敗しても懐が痛まないから。


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そして今夜も、訪問できずに時間切れです。
どうぞ、ご容赦を。

お休みなさい。

「これさあ」
背後でおばちゃんの声がした。険のある物言いは、クレームに違いない。

僕の右には姿勢を低くして作業をするBOOKOFFの店員さん。

「なんでこんなとこに貼ってんの?」
「はい?」
「ここを読みたいのよ」

「これじゃ読めないじゃない」
「ああ、すみません……」

ははぁ、裏表紙に貼ってあるバーコード付きの値段シールのことだなとすぐわかる。

店員さんは謝りつつ、違うバーコードを読まないように、などと説明をしていた。
実のところは“せどり対策”なのだろうかと思いつつ聞いていた。



ピッとバーコードを読み込むとAmazonの販売価格が表示されるものがあるらしい。

おばちゃんの問いは、まことにもって正しい。そもそも裏表紙の内容紹介が隠れるような貼り方をしているのだから。



けれど僕の頭の中には、テレビで何度か見たことがあるニュース映像が蘇った。

電車が何かの事情で止まった時、何のかかわりもない駅員さんに噛みつく信じられない姿だ。

あれなど、一種の腹いせに等しい。あれをやったからと言って、現状が改善されたりはしないからだ。

BOOKOFFは基本的にフランチャイズだから、おばちゃんの正しい対処方法は、本部に電話を入れて、その貼り方自体の理由と説明を求めて、改善するよう要求することである。

かといって、その電話を受ける人も、仕事が終われば同じ消費者なのだから、失礼があってはならない。

お客様は神様じゃない!

なぜなら、我も他者も同じく人間だからだ。

くだんのおばちゃん、ひとしきり文句を言った後、収まったのかと思いきや……。

「なんでここに貼る必要があるの? どうしてここに貼るのか、その理由を訊いてんのよ」また始まった。追いつめるタイプだ。おばちゃんにはその理由は必要ない。

ひと昔前の僕なら、ゆるりと振り向いて、
「うるさいんだよあんた!」と一喝しただろうけど、もうそんな気力もない(;'∀')


BOOKOFFがバーコード付きの値段シールを貼り始めたころは、ハードカバーの単行本にだけだった。文庫本などは従来通りハンドラベラーだったはずだ。



ご存知の人も多いだろうけど、ラベラーの価格シールは四半期ごとに色分けされている。
それは今のバーコード付きのシールにも引き継がれている。

動いていない商品はその色を見ればわかるから、半年も経てば108円コーナーに回される。

本の価値など全く分からないアルバイトでも対応できるようにだ。それと同じく、買取も本の美醜だけに焦点があてられる。

話がそれた。
シールを縦に貼ればいいのではないか、と僕は思った。
そうできない理由があるのだろうか。

一番新しい文庫本ケースを開いて見た。
既読のもの、未読のもの、合わせて7冊が入っている。

そのうち一冊に縦に貼っているものを見つけた。内容説明がきれいに読める。これは多分、地元のBOOKOFFで買ったものだ。

確かに縦ではスタッフが見ずらいという欠点があるだろうけれど、値段シールを小さくできない以上、これが一番いい方法だろう。

結局のところ、これは絶対の決まりがあるわけではなさそうだ。


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当時を知るわけではないけれど、この歌、時々頭に浮かんで口ずさんでいたりする。
歌詞がよく分からないので、いい加減なつなぎになっている。

サビは元気に口ずさんで、知らないところは、ふん、ふん、で済ませる。

カスバの女は、エト邦枝が1955年(昭和30年)に発表した楽曲である。
─Wikipediaより─

フランスからの独立を求めて、アルジェリアの民族解放戦線(FNL)が、首都アルジェのカスバなどを拠点にゲリラ闘争を闘っていたのが1950年~60年代初頭。
そのころ、この歌は作られた。

「カスバの女」は、パリからの流亡の果てにアルジェのカスバの酒場に売られた女性が華やかだった若い時代のパリを望郷しつつ、やはりフランス軍に雇われて派遣されてきた対FNL討伐部隊、当時は「外人部隊」と呼んだの外国人雇い兵との結ばれぬ恋のやるせなさを歌ったものである。

─ネットより拝借─

本家エト邦枝より、緑川アコの歌がいいらしいのだけれど、いいのがなかったのでこれにします。

映像は昭和30年の大阪だそうです。これがなんだか、すごくおもしろいです。

エト邦枝 カスバの女


大阪という町に、僕は一度しか行ったことがありません。
その唯一は、同窓会でした。

大阪駅から御堂筋を歩いて、左にアーケードを入った記憶があるんだけど、あまりあてにはなりません。

大阪在住の方、フォローしてください。僕はあれが、なんという町だったのかを知らないのです。

東京から徒党を組んで新幹線。
日本各地から集まってもらいましたけど、大阪に住む級友たちは大歓迎で、至れり尽くせりか! 胸は膨らむ。

幹事は、東京幹事長の僕がやりました。頼んでみたけど、大阪連に幹事をやる人がいなかったのです。

なにしろ大阪に行ったことがないので、お店なんて知らないからそこはお任せしました。

けれど、出欠のハガキをPCのプリンターで刷りだして郵送したのは僕だし、それは僕の部屋に届きました。なんて大回りなんでしょう。

御出席
御欠席

の「御」を2本線で消さずに出してくる奴らも多いのにびっくり。いくら同級生とはいえ、常識のなさに情けなくなる。

それが欠席に〇だったら、腹立ちまぎれに「馬鹿かこいつらは!」 と罵りつつ、その数を大阪に住む級友に報告、最終的に参加人数を決めました。


お店に着いたとたん、集金業務。
顔と名前が一致しないから、立て膝でいちいち確認しながらお金を集める。

幹事、僕だけ?
ねえ、いつから幹事僕ひとりになったの?

おいおい、そこのふたり、酒飲んでしゃべってる場合? あんたらも幹事でしょ? ほらほら、そこのふたりも。

とても悲しくて、情けない気分になった。それはいまでもはっきりと覚えている。
捨て鉢にならなかった僕、偉いぞ!

なぜなら、そもそも僕は、そんなキャラではなかったから。学生当時を考えれば、ありえないことだ。

ひとたび校内の人波を歩けば、モーセが海を割ったように道ができた。

それは僕が、ウンチを漏らしていたわけでも、虐められていたわけでもない。

恐れられていたからだ。

20代のころまでそうだったかなぁ……。
僕は人に道を譲ったことがなかった。とにかく、歩きたいほうにまっすぐ歩いた。
誰もが道を開けたから。

スーツに、襟を立てた黒革のコート。セカンドバッグを片手に、グラデーションのサングラスにどこか険しい顔。うん、今の僕でも避けるな。関わっちゃいけないタイプだ。

かといって、ゴリラみたいな男を想像すると思い切り外しますのでご用心。

今? うん、人にぶつからないように一生懸命よけながら歩いています。
いいのか悪いのか、気の強さだけはあまり変わってないんだけどね。

『カスバの女』の古い大阪風景から、こんな話になりました。

今日はブログを書けただけでも上出来です。
来週あたり、僕は潰れそうです。

ご訪問もせずに、僕はもう寝ます。
おやすみなさい。


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帰り道、ずっと先に見える歩行者用信号が青になりそうだった。
いつもなら走るところだけれど、疲れ果てていた僕は歩いた。

そう、帰り道でも走るのだ。だって、いつも時間がないから。

ふと信号機の上を見て、僕は小さく声を上げた。
アーケードと隣の銀行の隙間からのぞいた月がびっくりするぐらい大きかったからだ。

方向的には東。その夜空低く浮かんでいた黄色い月は、歩くにつれてすぐに見えなくなった。


画像はお借りしました。

買い物を済ませた後も、月が気になって遠回りをした。視界の先に存在するであろう背の高いマンションを避けるためだ。

雨もポツリポツリと落ちてきていたので、コンディションは悪かった。見えたと思っても、すぐに雲に覆われてしまう。

でも僕が不思議に思ったのは、誰もその月を気にも留めていないことだった。

僕は何度も立ち止まり、雲が流れるのを待ち、背後から聞こえてくるハイヒールの音を怯ませたりした。

女性の靴音でなければ僕は構わず月が出現するのを待っていたのだけれど、このあたりの人の心を無視できるほど僕は無神経ではないから、なんだかちょっぴり早足でその靴音から遠ざかった。

危なそうな男は、かえってもっと怪しい男になったかもしれない(´;ω;`)ウッ…

帰ってから調べた。
日付が変わってすぐの2月20日0時54分が最大の満月だった。

昨夜僕に与えられた自由時間は1時間だったから、夜空を見上げる余裕がなかったのが残念だ。

月が気になってしょうがない。もしかして、僕は月の近く住んでいたのではないだろうかと思うぐらいだ。

きっと誰かを追いかけて、地球にやってきたんだ。理由は分からないけれど、恋していたのかもしれない。

見えないだけで、地球の近くに居住可能なたくさんの惑星あるんだってこと、君は知ってた?

知っての通り、顕微鏡というのがある。
最初の顕微鏡は1590年、オランダのミデルブルフで眼鏡製造者サハリアス・ヤンセンと父のハンス・ヤンセンが作った。

見えないものを見るために改良を重ねて現在に至っているけれど、顕微鏡ができて、その物体が発生したわけではないのは説明するまでもない。

見えないものが見えるようになっただけ。

だから僕が書いたことが嘘じゃないって、絶対いつかは証明されるね。

見えないだけで、地球の近くには居住可能なたくさんの惑星あるんだってことをね。


ムーンライト伝説



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谷村梢は小学校四年生を担任する補助教員だ。「カニは縦にも歩けます!」と理科の授業で実証し、注目されたのは、いじめられっ子・中尾文吾。

梢に、スーパーである教師の万引きを目撃したと告げたまま下校。その日、文吾が襲われた。襲われる直前、梢の名前を呼ぶ声を近所の人が聞いていたという。

梢に注がれる疑惑の目…。日常の謎が“深い”ミステリーに! 表題作を含む魅力の七篇!

「BOOK」データベースより


初読の作家さんだけれど前々から気になっていて、『傍聞き』とか 『陽だまりの偽り』とか、読みたい本が何冊かあったのだけれど、なかなか見つからないまま時間が過ぎていくので、辛抱たまらずこれを買ってみた。

表題作の『波形の声』が一番最初に収められている。これは軽いミステリーになるのだろうか。

小説といえばミステリーだった時代があるような気がする。それは僕の中だけかもしれないけれど──いや、「このミス大賞」があるくらいだから、世間もそうだったのではないだろうか。

ちなみに「このミステリーがすごい大賞」第一回は『四日間の奇蹟』の浅倉卓弥が受賞したことを憶えている。

美しい文章を書く作家さんだけれど、その後ヒット作は出ていないように記憶している。

さて、『波形の声』だ。
読み始めて感じたのは、悪い意味ではなく古い小説を読んでいるような気分になったことだ。

文体からして、本格派の匂いが漂ってくるのだ。
へえ、こんな作家さんだったのか、と意外だった。

先の読めない作品も多かった。いったいどうやって展開していくのかがさっぱりわからないのだ。ちょっと戻って読み直すということをやったのも久しぶりな気がする。

それぞれに軽いどんでん返しが用意されている。予想を覆して、いい短編集だった。

おすすめ度★★★✪☆
ちなみには0.5です。

なんで白黒半分ずつの星がないんだろう?
需要は多い気がするのだけれど。

そして話は全く飛んで韓国。
そろそろ国交断絶してもいいんじゃないの?

韓国って、必要?

天皇陛下に謝罪を求めるなど、常軌を逸している。


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この世に、この地上に、この空に、この宇宙に──神は存在するのだろうか。

存在するとしたら、それはどんなものなのだろうか。
やさしいのだろうか。それとも冷たいのだろうか。

喜怒哀楽のある、ひとみたいなものなのだろうか。それとも、感情を持たぬ機械みたいに、ひんやりとしているのだろうか。

何か考えているのだろうか。

これは報い?
あたし、何か悪いことした?
彼が、何か悪いことしたの?


「ひどいケガじゃなくてよかったわ」
声に目を開けると、ぼんやりと白い天井が見えた。

ここは、どこだろう。
私は何をしているんだろう。

揺れる蛍光灯の光に、うっすらと記憶が蘇る。
そうだ──私は車を運転していたんだ。

前方の車がカーブで壁に激突した様が浮かぶ。
まるでおもちゃのように、想像を超えた動きでクラッシュする。それはまるで映画のように軽かった。

「彼は!?」
「起きちゃいけません」年配の女性看護師が布団を押さえるように手を伸ばす。
「彼は無事ですか?」

看護師は首を振った。
「うそだ! 死んじゃったんですか!?」

「いえ、わたしは知らないんです」
「教えてください」
「いえ、ほんとうに知らないんですよ。先生じゃないとわからないんですよ」
「今すぐ教えてください!」

何日経ったのだろう、時は痛みを消すことなく、ずたずたとこの身を切り刻んだ。

「しっかり自分の人生を生きてください。彼も見守っているはずです」
担当してくれた看護師さんが口元を引き結んで頷いた。
私は少しだけ頭を下げた。


ごめんなさい。ごめんなさい。
あたしとなんか、付き合わなければよかったのよね。全部あたしのせいよね。
私はのろのろと部屋のカーテンを引いた。

彼の親にお願いして、血まみれでボロボロになったセーターはもらってきた。
私はそれを胸に抱きしめた。

首に冷たい感触。
あなたも、冷たいよね。凍えてるよね。

「怒る? ねえ怒る? 怒る? ねえ、怒る? 怒らないで……お願いだから怒らないで。あなたにもう一回、会いたいから」

いますぐに、謝りに行くから。
許してくれる? 許してくれるよね?

「ごめんなさい!」

私は絶叫した勢いで頸筋の冷たいものを引いた。


星屑がこぼれそうな夜 /Yuming



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僕はずっとこれを使ってきた。

SONY MDR-CD580

前面密閉、後面開放という変わった作りで、いつ買ったのかどこで買ったのかさえ覚えていない。おそらく、20年選手なのではないだろうか。8000円台だったかな。

覚えているのは、別買いしたSONYの小型スピーカーをPCに接続して流していた音楽をこれで聴くと、それまで聞こえなかった色んな音があふれてきてぶっ飛んだことだけははっきり覚えている。

それが、MISIAの『つつみ込むように』だったことも、はっきり覚えている。

今はもうCDを聴くこともなくYouTubeオンリーになってしまったので、これで充分だし、PCの両サイドには、このスピーカーも備え付けてあるのだけれど……。


オンキヨー(Onkyo) ハイレゾ対応アンプ内蔵スピーカー GX-D90

ただ、ただである──スピーカーの場合、隣近所を考えなければならない。いい音で鳴るところまでボリュームを上げられないという悩みがあるのだ。

大音量で音楽に浸りたい、そんなときはやっぱりヘッドフォンだ。

これなんかいいじゃないか。形は好きだ。


ゼンハイザー ヘッドホン オープン型 HD 598 SR
¥ 16,980

でも、レビューに599の方が絶対いいというのがあったので気になる。
ワンランク上だと、下の方がいいって声もあったりするものだ。



ゼンハイザー ヘッドホン オープン型 HD 599
¥ 22,853

Amazonで探すのもいいけど、装着感が分からない。
今のものは、眼鏡を掛けていても全く問題がない。それが心配。

そして、そしてである。
悩みに悩んで候補を絞った挙句……。

その場になると、まったく違うものを買うという変な癖が僕にはある。これは衝動買いならぬ、衝動変更というのだろうか。

さてさて、僕は何を買ったとブログに書くのだろうか(;'∀')

僕がSONY MDR-CD580のヘッドフォンで衝撃を受けたのがこれだ。

MISIA / つつみ込むように



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十一月七日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。何をしても、どこに行っても、朝になれば全てがリセットされ、再び十一月七日が始まる。

悪夢のような日々の中、藍は自分と同じ「リプレイヤー」の隆一に出会うが…。

世界は確実に変質した。この繰り返しに終わりは来るのか。表題作他二編を収録。名作『夜市』の著者が新たに紡ぐ、圧倒的に美しく切なく恐ろしい物語。

「BOOK」データベースより


ケン・グリムウッドの『リプレイ』が作中に出てくるけど、僕は読んだことがない。

タイムリプレイ系だと、北村薫の“時と人”シリーズ三部作のひとつ『ターン』が即座に浮かぶ。



珍しい二人称で書かれた小説で、主人公が僕でも私でも名前でもなく、「君」と呼ばれる。

そう呼び掛けていたのが誰だったのか、明かされたのかうやむやだったのか、憶えてはいない。何しろ読んだのはずいぶん昔のことだから。けれど、かなり面白かったのだけは記憶にある。

二人称の「君」は、超短編や軽い物語風のブログだと僕もよく使っているような気がする。

さて、『秋の牢獄』だけど、なんで今さらこのネタなのだろうか……。
いいか悪いかは別として、短編3つを読むとわかります。

それぞれが何かに囚われて出られなくなってしまった人達の話だからです。

時の「秋の牢獄」

1人では出られない移動する不思議な藁葺き屋根の家「神家没落」

幻術の力を受け継いだ女の子が、望みもしない教祖(救い主)として幽閉状態に置かれる「幻は夜に成長する」

北村薫の『ターン』があるだけに、表題作『秋の牢獄』の出来が今ひとつの気がするけど、他の二編は割と印象深かった。

この作家さんの名作と呼ばれる『夜市』はまだ読んでいない。

おすすめ度 ★★★☆☆


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海辺の高校で、同級生として二人は出会う。周囲と溶け合わずイラストレーターの叔父だけに心を許している村田みのり。

絵を描くのが好きな木島悟は、美術の授業でデッサンして以来、気がつくとみのりの表情を追っている。

友情でもなく恋愛でもない、名づけようのない強く真直ぐな想いが、二人の間に生まれて―。

16歳というもどかしく切ない季節を、波音が浚ってゆく。青春小説の傑作。

「BOOK」データベースより

うん、これはですね。
高校生が読みましょう(笑)
若いころに出会えば、きっと心に残る小説でしょう。

語り口が若い──これは、僕の中でも大傑作『一瞬の風になれ』の時も感じて、すんなり入り込めなかった憶えがある。

僕個人としては、出だしはうんざりな感じだった。
地の文もメリハリを効かせて変化させれば、僕の中でも名作になったように思う。

心理描写も視点の切り替えもとてもいいと思う。だけど気になるのは、やはり地の文だ。

若い人たちを描こうとするとき、地の文が普段のしゃべり口調でいいと佐藤多佳子が勘違いしていたとしたら、残念なことだ。

いいかげん大人の僕としては、疲れてしまうのです。

※地の文=文章や語り物などで、会話以外の説明や叙述の部分をいう。

佐藤多佳子作品の中でこれをNO.1に上げる人もいるので、それは僕個人の意見ということでお許し願いたい。

でも、砂浜でのラストシーンは好きだったな。ちょっとドキドキしたし、いい描写だと思った。

おすすめ度

高校生
★★★★☆

20代
★★★☆☆

たいがい大人
★★☆☆☆

いいかげん大人
★☆☆☆☆

たいがいもいいかげんも、意味はいっしょか( ´艸`)


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先々週だったかな、公園で文庫本を開いて、頑張ってもなかなか入っていけない小説にぶつかった。
読み終えてみないとわからないから、その名前はここでは書かないけど。

一度部屋に戻って、これを持ってきた。
辻内智貴「いつでも夢を」
もう何年も前に買って、眠っていた本だ。

この人は寡作だから、古本屋で見つけたらぜひ買った方がいいと以前勧めた作家さんだ。ちなみに今は書いていないようだ。

もともとがシンガーソングライターだった人で、文章は取り立てて上手くはないけれど、この人の小説には、絶対とは言えないけど悪人が出てこない。少なくとも極悪人は出てこない。



手にカッターナイフを握りしめ、街角で雨に打たれつづける女。その姿を放ってはおけない二人の男。女と同様、胸の奥に深い哀しみを抱えるヤクザ者。生きるのに無器用な、売れない小説家。それぞれの孤独が出会ったとき、ほのかに希望は生まれ、やがてそれは、大きな愛情へと育ってゆく。太宰治賞作家が描く、ひとを愛するよろこびに満ち溢れた「純愛小説」の傑作。

「BOOK」データベースより

冒頭はかなりシリアスだけど、その後に絵に描いたようにいい人たちが出てくる。
それはなんというか、「笑点」とか「サザエさん」を見ているような安定感。
↑↑↑↑ 実際に番組は見ないんだけどね( ´艸`)

読んでみて、面白くない、という人もいるだろう。
けれどこれは、一服の清涼剤。寒い夜に握りしめたたったひとつのホカロン。

人との関係に疲れたとき、心救われたいときの物語。
実際にはいないだろうけど、いるかもしれないと思わせる心優しい人たち。
辻内智貴ならではの小説。

最後の最後、心優しい人たちが鉄壁の守りでガードをする公園。ここ、いかにも辻内智貴。↑↑↑↑

そこで結ばれるふたり。うーん──でも、セックスシーンはいらなかったかな。

おすすめ度★★★☆☆

まだ読んでいないものもあるけど、2007年映画化された『青空のルーレット』がやはり一番好きかな。



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