昨日までは雨模様だったけど、今日はいい陽気だった。
中村文則著、『去年の冬、きみと別れ』を読み終えてBOOKOFFに向かった。
その読書感想はまた後日として、「全ての本が20%OFF」のウルトラセールが今日から始まったからだ。
ちなみにセールは、本日3日の金曜から6日の月曜までです。だからもう、僕にチャンスはありません。
ちゃりこ父さん、情報ありがとう、助かりました。
読んでいない本が6冊ぐらいあるので、教えてもらわなかったら今日はBOOKOFFに行かなかったはずです。
日にちが合わなかったけど、今度またお会いしましょう。
さて、BOOKOFFに着いた。
いつもとは逆に、先に100円コーナーに立った。そこも20%OFFと嬉しい価格だ。
あ、最上段の棚に、店内照明を受けて燦然と輝く小説が並んでいる。山本文緒の『恋愛中毒』だ。
何度か見たときは、セピアに染まったずいぶんと古いのが並んでいたのだ。あの時買わなくてよかったー。
都合のいいことに、目の前に脚立があったので、うんせと小さく声を出しそれを手に取った。
あ、ほーら、100円コーナーに並ぶのを待とうと書いた小説が並んでる。
畑野智美の『海の見える街』だ。
移動して普通のコーナーを眺める。
サクッと手にする本もあれば、ちょっと躊躇する本もある。
その違いを考えてみると、普通の値段コーナーではかなりためらっていることに気がつく。
心の声が聞こえる。
ウルトラセールとはいえ、それ、今買わなくてもいいんじゃないの? “今”じゃないんじゃないの?
買ったはいいよ。でもすぐ読むわけではないから、それが100円コーナーに並んでたらショックじゃない? 読む前に108円だよ。もう絶対ショックでしょ?
物によってはやがて100円コーナーに並ぶんだから、なかなか見かけない小説に絞りなさいよ。
スーパーのチラシをバッグに忍ばせて、うんせうんせと自転車を走らせる主婦みたいな僕が背中に張り付いている。
じゃあ、と決めた。最後に、今読むもの。ふたたび公園に戻ってすぐ読むものを買おう。厚みがなくて面白そうな小説。
おしっこしたくなっちゃったし、駐輪ラックの無料時間も気になる。そう決めて、結局2冊を手にした。1冊でいいんじゃないの……背中の僕が呟いた。
だよね。
最後にかごに入れたのは、伊坂幸太郎著『バイバイ、ブラックバード』だったけど、買わなくても良かったような気がずっとしている。背中の僕は、呆れたのか無言だったけど、言いたいことは伝わってきた。
100円コーナーならいざしらず、同じものが何冊も並んでる本を買うのはやめなさいって、言いたいんでしょ。
うん、わかってるんだ。
買いたいリストに、浅倉卓弥の『君の名残を』があるけど、上下巻の片方しかなかった。それも、古い。
これの上下巻の、さらに美麗なものに出会うのは難しいだろう。ほぼ無理といってもいいのかもしれない。
背中の僕、言いたいのはそれだろう?
まとめ買いをするなら、そんな小説を買いなさいって。
買った小説
100円コーナー
山本文緒 『恋愛中毒』
本多孝好 『FINE DAYS』
長岡弘樹 『教場』
畑野智美 『海の見える街』
東川篤哉 『もう誘拐なんてしない』
普通の値段コーナー
市川拓司 『こんなにも優しい、世界の終わり方』
木皿 泉 『昨日のカレー、明日のパン』
櫻井千姫 『天国までの49日間』ラノベかな
沖田 円 『僕は何度でも、きみに初めての恋をする』ラノベ
伊坂幸太郎『バイバイ、ブラックバード』
全10冊で、1992円也。
僕の読書傾向が読めるだろうか。
一見ごた混ぜだけど、基本的に根底に恋とか愛が座っている話が好きだ。
もちろん違うものも読む。日々食べる料理と同じだ。好きだからといってカレーばかりとか、ラーメンばかりとか、甘いものとか辛いものばかりとか、飽きるし。
買った本を部屋に置きに行き、どれを持っていこうかと考えた。
そして、東川篤哉『もう誘拐なんてしない』を持って公園に自転車を走らせた。
気楽に楽しく読めそうということで森見登美彦も探したけど、気にいるのがなかった。
最後に買った2冊、何のため? 今日読むためじゃなかったの? 買わなくても良かったんじゃないの? 1冊でよかったんじゃないの?
背中に張り付いているやりくり上手な主婦みたいな僕が苦情を言うけれど、僕はその忠告をあまり聞かない。
いいんだ。僕は気まぐれだ。誰もついてこれないぐらい気まぐれだ。
これをやりくり上手な主婦みたいな背中の僕が表現するなら、計画性がない、という無残な言葉になるはずだ。
さてさて、このうち何冊が僕を感動させてくれるのだろう。
ゴールデンウイーク中、唯一のお休みが静かに終わった。
かなり睡眠不足なので──おやすみなさい。
BOOKOFFのウルトラセールとこの歌を知っている人は絶対つなげるに違いない。
B'z / ultra soul
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