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#結婚式に呼ばれた私。闇の感情に気がつくの巻
抗がん剤がはじまり、仕事をやめ、闘病に専念をすることを決めた私。
そんな時に
親友から、「結婚する」という連絡がきた
キャーッ！
もう何年にもわたって、婚活をしていた親友。
私も幾度となく、彼女の相手を探すため
自分の知り合いを紹介したり、一緒になって相手探しに奔走した！
おめでたく嬉しいニュースのはずなのに
彼女は、ほんの少し、言いにくそうに、私へ報告した。
ああ、私が、癌だから遠慮してるんだろうな。
なんだか申し訳ない
そう思った私は、遠慮させてはいけないと
精一杯の笑顔とありったけの祝福の言葉をおくった。
「私も嬉しいっ！！！」
彼女が、また少し、申し訳けなさそうに言った。
「りょうこに、ウエディングドレスを選んでもらうのが夢
だったのだけど選んでもらえる？」
「もちろん！」二つ返事だ。
週末、銀座でウエディングドレスを一緒に選ぶことになった👗
その日は抗がん剤が体に残り、あまり体調がよくなかったけれど、
はじめて入ったウエディングドレスのお店は素敵で、夢見心地で
私が結婚するわけではないのにすごく浮かれた気持ちだった。
私が選んだドレスを着て試着室から、
出てきた彼女は、本当に美しくて
その姿を見た私は、気がつくと、涙が溢れていた。
「もぉ、りょうこってば、なんで泣いてるのー」
「いや、もぅ、嬉しくって」
.
.
.
いや、違う。
ほんとは、ほんとーーはね、、
違うんだ。。
心の奥底で、感じたことのない感情が渦巻いた
私は彼女のウエディングドレスの姿を見て
自分の現実と照らしあわせてしまったのだ。
私には、そもそも結婚願望なんかなかった。
はずなのに。
私には二度と来ないかもしれない未来。
この先
結婚することも
子供を生むことも
誰かと歳を重ねてゆっくりお茶をしたり
そんな未来が私には描けなかった。
そう思うと、なぜだか、涙が止まらなかった。
一刻もその場を離れたかった。
.
.
.
.
大切な親友を目の前に
そんな風に思った自分が、みっともなくて、惨めで、
悲しかった。
なんで私だけ？
みんなが恋に悩み
仕事に悩み
当たり前の日常を生きているのに
今の私は
死の恐怖に怯え、生きるのに精一杯なのだ。
来年の今、私はこの世界にとどまっていることができるのだろうか。
なんで私だけ？
帰り道、街を歩く若い人達をみながら、こう思った。
あの人よりも
あの子よりも
あの女性よりも
私は、生きる価値のない人間ですか？
沢山の人波をみながら、こう思った。
私ひとり死んだとしても
この世の中は変わらず回り続けるんだ。
悔しくて、悔しくて、惨めで
そして、そんなみっともない感情の自分に、情けない気持ちでいっぱいだった。
今思うと、癌という病は
自分の見知らぬ私を、沢山、引き出してくれた。
自分には、こんなに沢山の感情があったのか！
と驚くことが多々あった
あ！癌治療中でも、結婚式に誘ってくれた親友には
のちのち本当に感謝した。
だって、大切な親友のハレノヒに
おめでとう！も言えなかったら一生後悔したと思う。
癌患者さん、元気な友人と遊んでるとき
疎外感があり、時には、ネガティブになり、羨んだり、妬んだり
一時的に、するかもですがっ！！！
疾患前、きちんとした、友人関係ができていれば、
すぐ、もとに戻ります！
だからいつも通り接してくれて私は嬉しかった
一方、こういう事が起こると、表面的なお付き合いだった友人は
まぁ、疎遠になったりするものだけどね(笑)
ちなみにガンを経験した私が思う、
心からの友人というのは
自分が辛いときに手を差し伸ばしてくれる人
は、もちろんだか、
自分が辛いときでも、相手の幸せを心から喜べる人
だなぁーとしみじみ感じた。
そんなわけで、メンタル
上がったり下がったりしながら
私の闘病生活のはじまりは進んでいった。
