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#髪の毛が抜けはじめた日 ホラー映画じゃん!
はじめての抗がん剤で、衝撃を受け
すっかり、これからの事にビビリまくっていた私。
でも、私は、仕事だけは続けたいと強く思っていた。
その当時の私は、独立して8年目
自分が人より秀でてるものなんて特にないけれど、
子供の頃から、私は映画や音楽、ファッション、本
あらゆるカルチャーにふれることが大好きだった
「感受性が豊か」な所が自分の唯一の誰にも負けない
自分の長所と思っていた
だから、大人になったら、絶対に
「感性」を生かした仕事につくんだ!と信じていた
10代の時は、音楽家を目指していたが
才能なく
あっさり挫折
その後、次に好きだったファッションで食べていこうと考えていた。
アパレルショップでいくつか働き
必死でお金をためて、25歳の時に私は
中目黒の川沿いに小さなセレクトショップをオープンした。
その後、六本木で、ドレスのレンタルビジネスなどをはじめて
割と順風満帆に(苦労したことは、忘れる性格w)
大きくはないが、愛おしく大切に思える仕事に、それなりに満足していた。
30代!
結婚もしてなければ、子供もいない。
守るべきものなんてないっ!
でも、癌であろうが、この先、何が起きようが
絶対に仕事だけは、死守するのだっ!
副作用がひどい日は優秀なスタッフに任せて
私は体調の良い日だけ仕事にでよう。
まだまだ東京生活も楽しいし、仕事も、もっともっと
やりたいことが沢山あるーー
抗がん剤の副作用がおちついた日、
私は、六本木にある自分のお店に、オープン前にでかけた。
ここ数日はスタッフに任せっきりだった。
キラキラした店内。
美しいドレス。
ここにくる人はドレスを借りに来る。
皆、人生の幸せなときにここにくるのだ。
お気に入りのパントンのソファー。
アンティークのシャンデリア。
コツコツ作り上げた空間。
私の「好き」がつまった大好きなお店だ
そう思えば思うほど
キラキラの店内でひとり、虚しくなった。
今の自分は、生きることに精一杯。
抗がん剤治療中で大変な、状況だ。
六本木という場所もキラキラの店内も、自分が作ったものなのに
.
.
.
なんだかすごくすごく自分が、場違いな気がした。
はぁ~~~。。お店の掃除でもして気晴らししよう。
少し落ち込みながら、掃除機をかけはじめた。
今日は、妙に何か沢山ゴミを吸ってるなぁ。
店内で、誰かお菓子でも食べたのかぁ!?
そう思って、絨毯をよく見ると、、
無数の長い、髪の毛が散らばっている。。
ひー!!!!
なんだコレ。ホラー映画じゃん💦
一瞬、何かわからなかったが、
私は咄嗟に自分の髪の毛を、触った。
手にパサっと、長い髪の毛が自分の指にまとわりついてきた。
何度も何度も、髪の毛を手で拭ってみた。
気がついたら大量の髪の毛が手のひらに絡まっていた。
.
.
.
ついに
脱毛が はじまったんだ...
私が掃除機で吸ってたのは、自分の髪の毛だったのだ😭😭
私は、腰まで伸ばしていた、
長い髪の毛をさわったまま、ただ呆然としていた。
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