中国の若者に影響を与えるアメリカ経由の日本文化論 | 中谷良子の落書き帳

中谷良子の落書き帳

核武装・スパイ防止法の実現を

アメリカのエゴイズム。こちらのつづき。
http://ameblo.jp/ryobalo/entry-11809170810.html



翻訳本の『菊と刀』に出てくる写真の中で、アメリカの歴史学者ジョン・ダワーが『容赦なき戦争~太平洋戦争における人種差別』の中で紹介している挿絵や内容から影響を受けていると思われるものが何点かあります。

たとえば圧錫昌が校閲(こうえつ)した『菊と刀』(九州出版社、2005年)には、悪魔化した巨大な日本兵の絵が載っています。これは悪魔化した巨大な日本兵が手に持った刀剣を振り回して英米の軍艦を排除している様を描いたイタリアのポスターですが、圧は

「イタリアが日本の軍国主義を激賞していることがわかる」と述べています。

この絵はジョン・ダワーの著書に掲載されている挿絵と構図が似ており、圧はダワーの原著を読んで解説の参考にしたものと推察されます。ダワーの著書にある挿絵はイギリスの絵で、戦争当初の日本軍の進撃の様子から「日本人=超人」という認識が広がる一方で、それを猿や劣等人というイメージと重ねて描いたものです。

ジョン・ダワーの『容赦なき戦争』に掲載された挿絵


中国では新しい翻訳世代が『菊と刀』を翻訳してブームとなっているといいましたが、それだけではなく、欧米人の日本人に対する偏見も中国に受け継がれているのです。

中国における『菊と刀』ブームによって、これらの写真や挿絵、ポスターなどの説明の中に見られるような偏見を含んだアメリカ経由の日本文化論が中国の若者たちに少なからず影響を与えています。中でも私がとくに注目したのは、日本人の厳しい躾、男女の性差、売春の3点です。

一見、特殊なテーマだと思われるかもしれませんが、この3つの視点はいずれもベネディクトの主要テーマになっており、『菊と刀』の原型となった論文『日本人の行動パターン』にその萌芽(ほうが)が見られます。

しかも、これらの内容は日本に来る前の占領軍の軍政要員教育のテキストとなった『民事ハンドブック~日本~』にも色濃く反映されているのです。日本人から見れば、このような3点から日本文化の特質を分析するのはバランスを欠いているとしかいえません。

しかし、どうしたことか、それが占領軍のための日本人理解のガイドブックの中に入っているのです。実はこれは後で述べるジェフリー・ゴーラーという人の論文がもとになっているのですが、こうしたバランスを欠いた見方が大きく反映されているという点は注目すべきではないかと思います。

ベネディクトは日本人の家族、子育て、男女の性差、(ここに売春の問題も入ってきます)を主要なテーマとしているのですが、どうしてそれらの問題に関心を抱いたのでしょうか。

それを読み解く鍵が『菊と刀』を書くにあたってベネディクトが使用した原資料の実証的研究にあたることを、私は在英米文書、すなわちイギリス・サセックス大学のゴーラー文書、アメリカ・ヴァッサー大学のベネディクト文書、アメリカ議会図書館のミード文書、国立公文書館別館(ナショナル・アーカイブスⅡ)のOSS(戦略諜報局)ならびにOWI(戦時情報局)文書などの研究によって明らかにすることができました。





★【不法反日水産庁役人】果たすべき仕事もしないまま第一桜丸他2隻の出航を停止!★

※この動画は、ニコ生で配信されたデータを再構成してアップしたものです。本日出港予定であった「尖閣諸島漁業調査活動」は、水産庁が果たすべき仕事もしないま­ま土壇場になって出港停止を命じた。一体水産庁は、何の権限があって出港を差し止める­のか?その理由を説明しようとすらしない水産庁職員・藤田氏との遣り取りの一部をご覧­頂きます。



★中丸啓、維新分党・八人の志士★



★孤立が際立つ中国、日本のガンは連立の枠組みか★

中国共産党のタブー中のタブーになっている「六四天安門事件」。彼らはなるべく静かに­やり過ごしたいところであろうが、最近の膨張主義と相まって、G7の場で非難の的とな­ってしまった。同じく懸念を表明されたプーチン大統領が、それでもノルマンディー上陸­作戦記念式典で欧州の首脳と会談することを考えれば、中国の孤立感は相当なものがある­と察せられる。また一方の覇権国家であるアメリカは、それでも中共とよろしくやるつも­りなのか、日本もしわ寄せが来ないよう、一層の警戒が必要である。そのためにも、よう­やく海千山千の外交に互せるようになってきた安倍政権の足を引っ張られないよう、早急­に連立政権の枠組みが見直されるよう望みます。