妄想独り言…

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亮治は悩んでいる。
何も解決しないまま戻る事は今の状況から逃げ出す事と一緒ではないのか…
やり甲斐があった場所に戻っても、今の状況を残したままでは悩みは解決しない上に、やり甲斐を取り戻せ無いのではないのか…

亮治を包み込んでる黒い翼はひとつも剥がれてはいない。
暗い闇に出口が見えた訳でもない。
暗い闇の中に一筋の光が射してきた訳でもない。

しかし亮治は、深い暗闇の中しっかりと真正面を向く様になっていた。
真っ直ぐ前だけを見つめている、
前だけを。

外を見ると、雨はやんでいた…





岩崎は電話で宮本に言っていた。

「亮治さんが戻って来たら僕は仕事がし辛くなるのではないのかと思っていました。でも、そうでは無い事に気付いたんです。
今の責任者という立場に甘んじている僕がいる、それでは僕が駄目な人間になってしまう。
昔の亮治さんみたいな人がいる事で、自分自身を律する事が出来るんです。
だから社長お願いです。亮治さんを会社に戻らせて下さい。
しかし、戻って来たからといって、スグに僕の上には立たせません。僕にも意地がありますから」と。

亮治は泣いた…
宮本と電話が繋がっているのにもかかわらず泣いた。
そして一言だけ
「そちらに戻ることを、真剣に考えさせて下さい」
と宮本に言い、電話を切った。



亮治は思った
岩崎に俺の事を見透かされている?
いや待てよ、宮本が昨日の電話の後に、岩崎に俺の今の状況を説明して、岩崎に電話させたに違いない。
亮治がそぉ思っていると、またスグに携帯電話が鳴った。

「もしもし」
昨日と同じ声、宮本だ
「今、岩崎から電話があったよ」
「えっ?!」
「駄目だよ、岩崎に嫌な思い…」
「ちょっと待て!スグに掛け直す」
宮本が物凄く慌てている様子が電話の切り方で解った。

10分後、スグに宮本から電話がかかってきた。
「今、岩崎に確認したんだ」
「何を?」
「亮治を会社に戻して良いのかを」
「岩崎が俺に電話してきたのは、アンタの指示でしょ?」
「違う!!」
強い口調で遮る様に宮本は言った。