実践的構造計算のススメ～３０代からの年収アップへ

実践的構造計算のススメ～３０代からの年収アップへ

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18Oct
- メルマガ配信３０００通に達しました。
  ついに、メルマガが3000号に到達しました。2016年4月25日の月曜日に第1号を配信して2024年9月23日で3000号になりました。私がスタートした当初の目標は、構造計算の基礎から応用に至るまで、構造計算初心者の方々に有益な知識を提供することでした。当時は（今現在も？）構造計算の進め方や計算内容について教わる機会が少なく、環境も整わないことで習得を挫折する方を多く見てきました。一方で、私自身は23歳から2年間を専門学校の非常勤講師で数学と構造力学を教え、2010年からは大学の非常勤講師にて構造の知識をお伝えする経験をしてきました。教わる側の抱える悩みと教える側の複雑さの双方を経験したからこそ実務経験をもとに初心者に役立てる内容を発信することが出来るかと考えました。構造計算の実務は独学で習得をするのは困難な道のりだというのが私見で市販の書籍では伝えてない実務上での内容を出来る限り伝えていこうとも思いました。そして継続する中で、私自身が読者の皆様と共に成長し、技術的な理解やアプローチも進化してきました。
13Jan
- 構造計算の転職にはFA制度を見習いましょう
  ◆ＦＡ権の行使日本のプロ野球でセ・リーグ、パ・リーグともにリーグ優勝が決まりましすと次はクライマックスシリーズを経て、こうして１年のシーズンが終わりを迎えると選手の移籍が話題になります。また、他の有名選手でも自分の評価が低いと感じたらプロ野球選手として一定の年数を積み上げると自分から球団を選ぶ権利を得られます。この権利をフリーエージェントすなわち、ＦＡ権と言ってますよね。そこでＦＡ権の枠組み（フレーム）を御自分の転職に当てはめてみませんか？。プロ野球選手がメジャー挑戦する時に全ての交渉を彼一人が行いません。必ず代理人を立てます。球団での扱い／報酬／アメリカでの生活など細かい部分までを代理人が交渉します。私は７回職場を変えてきました。開業前の職場に移った時はまさに、ＦＡ権を（自分で）使い代理人を立てて職場を決めました。これはオススメです。まぁ、選ぶ代理人の腕次第なのでしょうけれど。私たち建築技術者は交渉事が大切と判っていても得意ではありません。ましてや、相手は経営者です。雇われる立場としたら、最初の時点でハンディキャップが生じてます。ですから、ハンディキャップを少しでも減らせるように代理人を見つける必要が出てくるわけですね。◆ＦＡ代理人はどこにいる？上の段で転職する際に応募先の企業との交渉に代理人を立てませんか。と書きました。それでは、その代理人とやらは一体どこにいるのでしょうか？。・・・・・・答えは、転職のポータルサイトなどに登録している人材マッチングを専門としている企業の中にいます。ただ、気をつけたいのは「建築分野」に詳しくてそれも「構造」のことも知っている人です。「そんな人が居るのか？。」あなたが疑われるのも自然なこと。でも実際に居るんです。私は、そこで見つけましたから。ただ、、「建築分野」に詳しいと「構造業界」に精通しているのも大切ですけれどそれだけでは安心できない大切なポイントがあります。そのポイントを下段でお伝えします。◆ＦＡ代理人の見分け方上の段にて転職をフリーエージェント（ＦＡ）制度に見立てて行動する提案を書きました。実際に私自身が代理人（エージェント）を介して転職をした経験からＦＡ代理人の見分け方をお伝えします。まず、代理人の選択です。３人以上は転職エージェント（転職コンサルタント）と面会しましょう。一人だけしか会わないということは止めて下さい。幾人かの転職エージェントに会うことでご自分で相手を見る目も出来てきます。そして、転職エージェントの行動や仕草を観察して下さい。私が面会してきた転職エージェントで結果（転職）が出るまで続いた人はまずは相手の言うことを聞き続けてた。むやみに企業を紹介しない。転職しない選択肢があることも伝えてくる。私が気づかない自分自身の価値を教えてくれた。が挙げられます。また、その逆のタイプの転職エージェントもいて私の言い分をやんわりと抑えにかかる。　　　　（もしくは、間違ってると伝えてくる。）自分のペースで進めようとする。いろいろな企業とのつながりをＰＲし面接を急がそうとする。などです。転職エージェントを付けての転職活動はじっくりと腰を据えて構いません。焦りを表情や態度で見せることはかえってイマイチな転職エージェントの勝手な好都合を招きます。それで、自分の歩みたいキャリアと給与面や勤務時間、勤務場所などもご自分の希望を第一に伝えてみて下さい。もし、転職を考えていたのならまずは、ネットで検索してで構いません。転職エージェントを探してみてください。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
25Nov
- 構造計算をマスターするために避けることは？
  ◆だから、何すればいい？構造計算ができるようになりたいという人は年令に関係なくいらっしゃいます。しかし、途中で挫折してしまう人も少なくありません。以前に、構造計算をマスターしようと思った人の声を拾ったことがあります。それで、よくお聞きするのが・書籍を買って、独学で始めてみた。・学生時代の構造力学を解いてみた。です。実は、この２つ。「構造計算のマスターから最も遠い道」を選んでしまったパターンです。遠い道を選んでしまった人は道の遠さを実感して「だから、何すればいい？」っと思うわけです。何をするのかはカンタンです。上の２つの真逆をやればいいのです。つまり、・独学をしない。・構造力学から入らない。です。独学で始めるからわからないことだらけで前に進みません。実際に構造計算を行ってる人から習ってしまうのがイチバンです。（習う人を選ぶ必要は有ります。）そして、構造力学から入るより構造の知識／理屈をインストールしていきましょう。計算は片持ち梁からで十分です。そして、計算書の「型」を手に入れて計算書が書けるようになりましょう。構造計算はシンプルです。マスターする道もシンプルに歩んでいきましょう。◆なぜ、独学が向かないのか？構造計算以外のことでも言えることですが、今の時代、できるなら独学でなにかの分野をマスターすることを目指すのは避けたほうが賢明です。構造計算では特に独学はオススメしません。なぜなら、独学は目標への遠回りをしているから。なのに、人生は有限です。一生の間になすべきことはたくさんあります。それに、構造計算をマスターしていく過程は大事なのですがもっと大事なのは、マスターした構造計算スキルで社会に貢献していくこと。そして、貢献した対価をキチンと受け取って、あなたが幸せになっていくことです。独学はマスターするための時間が多く掛かってしまいます。すると、あなたが構造計算スキルで社会に貢献する時間が減ることになります。世の中は、待ちきれません。もしも、あなたがいま密かに自宅で構造計算をマスターしようとしてそれも、構造力学の本を開いていたとしたら、すぐに閉じましょう。そして、構造計算を行ってる人が周りに居ないかを思い出しましょう。居ないならば、知人の知人くらいまで心当たりがないか尋ねてみましょう。一人くらいはいるかも知れません。こういうときは行動してみるのが一番ですよ。◆なぜ構造力学から始めてはいけないのか？上段で構造計算をマスターするのに遠回りしてるのは構造力学から始めてると伝えました。構造計算と構造力学は厳密には異なります。また、構造≠計算です。それと、構造計算はカンタンです。（いつも伝えてますね。)じつは、構造力学は構造計算の作業ステップのひとつに過ぎません。構造計算の中で構造力学を使うのは応力計算と断面算定。そして、構造力学は抽象化された〈１本の線〉をモデルにして計算していきます。実務での構造計算は実際に建つ建物や工作物が対象です。いくら１００問の構造力学問題が解けても実際の建物から計算モデルを作り出すことが出来なければ計算出来ません。ですから、構造力学の前に構造が構成されるルールや知識が必要なのです。構造計算をマスターするにはまずは、構造力学から入らないこと。このことを覚えておきましょう。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
24Oct
- 構造計算を学習するときの建物規模とは？
  ◆計算する対象の規模ひとつの構造計算をマスターしたとは、どういう状態を指すのでしょうか。ベテランの構造技術者へ聞いてみるのもよいでしょう。きっと、答えは人それぞれあります。私が捉えている「マスターした」段階とは〈建物１棟の全ての構造要素を一人で構造計算できる状態〉としてます。構造計算する建物の規模は関係ありません。規模が大きいから複雑で小さいからカンタンということは当てはまりません。例えば、個人住宅の構造計算は規模は小さくても計算する要素はたくさんあります。反対に平屋で長方形の倉庫などは５０００平方メートルあってもそれほど大変に感じません。どちらでも〈一人で〉計算できる様になっていれば大丈夫なのです。この一人でできる状態（あり方）をブレることなく目標にしましょう。その状態にたどり着くためのやり方はいろいろあります。やり方は試しながら進めばよいです。・大きい建物の部分を担当する。・独立看板などの小さいものから入る。それぞれがあなたにとっての貴重な経験値となります。一番残念なのは「まだ、そんな段階じゃない。」といって尻込みしてしまうことです。何はともあれ、まずは計算してみる。それから感じたことを振り返る。これで良しです！。◆小規模構造物を扱うメリット構造計算の規模について前段でお伝えしました。ここでは、その中で小規模構造物にフォーカスしてお伝えします。小規模構造物とは・独立看板・階段・手すり・配管ラック・１００平米ほどの建物　を私の中では定義づけしてます。私の最初の構造計算は「独立看板」でした。それを手計算で構造計算して計算書にまとめました。小規模構造物のメリットは・自分の目が届く。・構造計算の一通りを行える。・構造図も自分で描ける。　　ということです。ここに「構造図も自分で描ける。」をいれたのは、構造計算したものは実際に建設される前提があるので作ってもらうためには図面が必要になるからです。構造計算の一通りとは「荷重設定→応力計算→断面算定→基礎計算→構造計算書まとめ」を指してます。この中でも「基礎計算」でつまづく人が多いです。ですから、小さい規模で基礎計算までを行うことを早めに経験するのは良いことなのです。小規模構造物を一回計算したら次も同じような建物を行ったほうが良いです。繰り返し反復することで早く自分の身になっていきます。もし、あなたに小規模構造物を計算する機会が巡ってきたのならば迷わず「やります。」と返事をしてください。貴重な経験になりますから。◆規模の大きな建物に携わるメリットもしも、あなたが構造専業の設計事務所に入社したと仮定します。その会社が、規模の大きな建物しか扱わないという経営方針だとします。中段でお伝えした小規模構造物とは真逆の状況になります。では、大きな規模の建築から構造計算に携わったときにはどう対応していくか？。大きな建物では・部分的な計算に携わる。・建物全体をつかみづらい。・計算の作業期間は確保されてる。　（ことが、多いかと。）というような特徴があります。そして、大きな建物では小規模構造物のように仔細にまで部材数を分けたりしません。「ロットを揃える。」という言葉があるのですが、割と部材の数をまとめてます。ですから、学ぶべきは「部材の揃え方」です。何らかの規則性に基づいてまとめているものです。スパン長さ／荷重負担幅／建物の中央側と外壁側などなど。それと柱と大梁の断面も配列の規則性が出やすいです。規則性に基づいた部材断面の決め方を大きな建物では学べます。大きな建物に遭遇しても尻込みせずに真正面から取り組んでください。きっと貴重な経験値となります。以上のように、構造計算をマスターしようと決めたら規模の大小で選ぶことは意義深いことではありません。構造計算は実践して学ぶことが多い領域ですので未経験のものにはドンドンぶつかる氣持ちで取り組んで大丈夫ですよ。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
08Sep
- 構造計算の計算式は眺めずに「読み取り」ましょう。
  ◆計算式が語る？構造計算で、必ずお世話になってるのは日本建築学会などから刊行されてる設計規準や設計指針です。各構造体ごとに設計基準が整備されています。鉄筋コンクリート構造だけで１０冊以上あります。鉄骨造でも１０冊以上あります。これらの設計基準には部材を計算する式が載っています。カンタンな式から一見カンタンに見えない式までいろいろあります。長く書かれた計算式の代数（アルファベット）表記は読み手の私たちを時には眠りに誘うがごとく、、、。私も計算を始めた頃には、この計算式を見るのが得意ではありませんでした。しかし、ある時紙に図を描きながら計算式も書き写してみると、その計算式が、まるで『自分は、こういう値を出す為の式で、ココを変えると大きくなりソコを変えると小さくなる。』と、しゃべりかけてくるように感じとれたんですね。計算式は、ただ眺めているだけでなく紙に書いて、その成り立ちの概要図も写してみると理解が深まります。◆ＲＣ梁のせん断力の計算式（１）上段で設計規準の計算式が語りかけるような感覚と書きました。でも、具体的にどんなことなのかはあなたにはピンとこないかもしれないですよね。そこで、一つの事例を引き出して計算式を深読みしてみることにします。ここではＲＣの長期許容せん断力の計算式を書きます。ＲＣ計算規準２０１０　Ｐ．１５１の第１５条の（１５．１）式。ＱＡＬ＝ｂ×ｊ×α×ｆｓ　について。代数（アルファベット）の説明です。ｂ：梁幅ｊ：梁の応力中心間距離（７／８×ｄ）ｄ：梁の有効せいα：せん断スパン比の割増係数ｆｓ：コンクリートの長期許容せん断応力度１５．１式を文字で書いてみます。長期許容せん断力＝梁幅×梁の応力中心間距離　×割増係数×コンクリートの長期許容せん断応力度と書けますね。それで、許容せん断（耐）力を高めるには１）梁幅：ｂを広げる。２）梁成：Dを上げる。→梁の応力中心間距離：ｄを増やす。３）コンクリートの強度：Ｆｃを上げる。→コンクリートの　長期許容せん断応力度：ｆｓを上げる。の３つの方法があると解釈できます。部材断面サイズに制約があるならばコンクリート強度：ＦｃのＵＰです。梁成の制限だけならば梁幅：ｂのＵＰを行ってみてそれでもダメならＦｃをＵＰする。という二段階の対策が考えられます。以上が長期のせん断力に対しての対策でした。次は、短期のせん断力への対策を同じように耐力式を用いて深読みしてみましょう。◆ＲＣ梁のせん断力の計算式（２）ＲＣ計算規準２０１０　Ｐ．１５２　第１５条の（１５．5）式。ＱＡｓ　＝ｂ×ｊ×｛α×ｆｓ+０．５wft（Pw-0.002）｝について。まずは、代数（アルファベット）の説明です。ｂ：梁幅ｊ：梁の応力中心間距離（７／８×ｄ）ｄ：梁の有効せいα：せん断スパン比の割増係数ｆｓ：コンクリートの短期許容せん断応力度ｗｆｔ：せん断補強筋の短期許容引張応力度Ｐｗ：せん断補強筋比せん断補強筋は、ＳＴＰ：スターラップともいいます。以降はＳＴＰと書きます。１５．５式を文字で書いてみます。短期許容せん断力＝梁幅×梁の応力中心間距離　×｛割増係数×コンクリートの長期許容せん断応力度　＋０．５×ＳＴＰの短期許容引張応力度×（ＳＴＰ比－０．００２）と書けますね。長期許容せん断応力では、断面積×許容せん断応力度だけでした。短期になるとＳＴＰの効果を入れてよいという解釈になります。それでＳＴＰ比＝０．００２の意味合い。これは、０．００２という数値が「何を意味してるか？」を知っておく必要があります。０．００２というのは〈０．２％〉です。なぜ、０．２％と解釈できるのか？。それは、ＲＣ規準１５条の（４）項で〈せん断補強筋比は０．２％以上とする。〉という仕様規定があるからです。計算した梁が最低量の補強筋比でしたら短期の許容せん断力も断面積×許容せん断応力度（短期）のみです。一方でＳＴＰを０．２％以上配筋した時には、最低量の０．２％を差し引いた追加した補強筋を許容せん断力に加算してＯＫということになります。ＲＣの梁の許容せん断力はせん断補強筋を長期と短期で考慮できるかが違うわけです。この様に計算式を文字で書いてみると理解の仕方が変わるのではないでしょうか。やはり、「紙に書く」ことは上達への近道かもしれませんね。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
25Aug
- 構造計算における手計算、手書きのススメ
  ◆手計算できない人の行先は、、構造計算での一番の基本は「自らの手で計算できること。」というのが持論です。なぜなら、自分の脳と密接に関連づいている。脳とのインターフェースが自らの〈手〉でだからです。自脳と密接ならばキーボードやマウスよりもレスポンスは良いはずです。ならば、積極的に手を使っていくのが実践的構造計算の効果的なやり方です。ところが、、、最近はパソコン／タブレットなどが私達の生活に浸透していてすぐに使える環境となってますね。自分の手で文字を書くということすら行わない人が多くなってませんか。弊害として、・誤字脱字が多い。・漢字を書けない。などがあると感じてます。構造計算の業務でも自分の手と関数電卓（１００均の電卓で本来は十分出来ます。）を使って計算せずにエクセル／計算プログラムを使うことしかしない人を見ました。このような手計算できない人の行先で予想できることがあります。・一つの構造計算を行う時間が長くかかる。・依頼者から「この人出来るの？。」と思われる。・構造計算での〈カン（勘）〉が鈍る。などです。人間は自分の体の機能／筋肉を使わないと退化していくそうです。手計算を避けて構造計算に対する能力が退化していかないようにしたいですね。◆手書き計算書が作れない人の行先は、、あるWEBの記事で「手描き図面を描けない設計士の末路。」という穏やかでないタイトルの記事を見つけて読み入りました。ＣＡＤに慣れすぎて手描き図面を描けない設計士は〈換えの効く人〉になってしまうという件の内容です。構造計算の世界でも手計算できない　→当然に手書き計算書が作れないという方が居たりします。構造計算という専門的内容ですので作図という作業よりも、すぐには換えの効く人になりづらいでしょう。でも、年令を重ねていくと換えの効く人にならないとは言い切れません。それでは、手書き計算書が書けない人がどういう傾向か？。・計算（書）全体を見渡せない。計算書を手書きすると常に１枚の紙全体を見ることが出来ます。パソコンでは画面のパンニングが必要。・細かい部分に集中しがち。計算書全体の構成を見ることが少なくなるので、部分部分の作りに集中して時間を掛けてしまう。・条件の変化に対して鈍くなる。荷重が変わる／スパンが変わるなどの条件の変化に対して手計算、手書きならばペンと電卓で即修正できます。いちいちパソコン開いて、エクセル立ち上げて、、では、遅すぎることもあります。などを挙げてみました。昨今ではパソコンを前提とした構造計算が主流となってます。この時流には逆らいようがありません。事実、私も実務では使用してます。だからこそ、その一歩手前の基本となる計算技術のところで自らの手を使うことを手放しなくないと思っています。あなたは手がきで計算が作れる人作れない人のどちらを選択しますか。◆手計算、手書きのススメ小さな規模の建築物を構造計算して計算書へまとめる。最近のトレンドですと「スグに一貫計算プログラムへ入力」とか「どうやったら一貫計算プログラムに　入れられるのか？。」などと、考えがちに見受けます。しかし、あえて「手計算、手書き」で小さな規模の構造物について構造計算してみることにトライしてほしいです。大きなメリットは構造計算自体への理解が深まること。自らの手で計算していると計算内容が自分と一体化してるような気持ちにさえなります。それから、もうひとつのメリットとして〈簡潔ながら要を得た〉計算書を作ることができること。計算書の紙枚数が少なくて済みます。しかし、一方で「成果品としてのボリューム感がない。」と、嘆く方もいらっしゃいます。それでも、手計算で構造計算して手書き作成での構造計算書を自分の手で作り上げると「簡潔ながら要を得た」ことが実感できます。小さな規模の構造物を構造計算するときには、ぜひとも手計算と手書きにトライして下さい。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
11Aug
- 鉄骨の柱は何で決まる？。
  ◆柱に起こりやすい特有の現象前回は鉄骨の梁断面形状の選ばれる理由をお伝えしました。梁のことはわかったので次のことを知りたいとあなたは思われましたか？。そこで、今回は鉄骨の柱についてお伝えしましょう。梁材と違い、柱の構造計算で考えなくてはならないものは〈座屈〉という現象です。座屈を体感するのに格好の材料は「ストロー」。ストローの両端に手のひらを当ててグ～って押していきましょう。力を緩めないで押していくとあるときに「ポキっ」と曲がりませんか？。この突然折れ曲がるのが座屈です。折れ曲がったあとのストローは元には戻りません。もしも、これが柱材だとしたら床や屋根を支えられないという状態ですよね。ですから、鉄骨の柱は〈座屈〉で決まると言っても過言ではありません。では、その座屈をコントロールするためには何が要るのでしょうか？。◆座屈を決める要素とは？「鉄骨の柱は座屈で決まる。」と上段でお伝えしました。それでは、座屈という現象が起きてしまう原因がドコにあるのでしょうか？。じつは、座屈の原因には４つあって１．部材の長さ２．部材断面形状３．部材のプロポーション４．部材断面の板厚となります。さらに、説明しましょう。１，部材の長さ。柱部材の長さが短いのと長いのでは長い方の柱がポキっと行きやすい感覚は、なんとなく掴めますよね。２．部材の断面形状断面がひと繋がりで輪っか状になっている方が折れ曲がった断面形状よりも曲がりづらい感覚はイメージできますか。３．部材のプロポーション長さの割に細い柱、スマートな柱。と、ずんぐりむっくりの柱。どちらがポキっと行きやすいか直感的に感じ取れますよね。４．部材断面の板厚同じひと繋がりの断面形状でも薄い板厚で作られた断面と厚みがしっかりと確保された断面とでは、どちらがより強い圧縮力に耐えられるかはなんとなくでもわかりますよね？。いかがですか？。実はこの４つについては構造計算での専門用語で説明できるのですけれど、ここではあえて、あなたが捉えやすい言葉に置き換えてお伝えしました。次の段では、その専門用語を使いさらに深掘りしていきます。◆座屈に関わる４つの用語上の段で座屈の原因となる４つのことをお伝えしました。その４つのことを構造計算での専門用語を用いた表現でここではお伝えしましょう。上段の復習で、座屈の原因は４つあって１．部材の長さ２．部材断面形状３．部材のプロポーション４．部材断面の板厚でしたね。この順番通りに追っかけます。１．部材の長さ〈座屈長さ〉：Ｌｋ[ｃｍ]で表されます。柱の固定される条件と変形する条件にて部材の長さ以上の座屈長さを採用するケースもあります。２．部材断面形状〈断面二次半径〉：ｉ[cm]ですね。断面二次モーメントを断面積で割った値を平方根で開きます。この数値が大きいほど座屈は起こりづらくなります。３．部材のプロポーション〈細長比〉：λ（ラムダ）です。「比」なので単位はありません。座屈長さ÷断面二次半径です。λ＝Ｌｋ÷ｉ　という計算式。柱材では「λは２００以下」と建築基準法で規定されてます。数字が大きいほど、座屈しやすいと判断できます。４．部材断面の板厚〈幅厚比（はばあつひ）〉と呼ばれます。部材の板厚と板長さの比です。板長さに比べて板厚が薄すぎると「局部座屈（きょくぶざくつ）」という部分的な座屈が起こりやすくなるのを防ぐ指標です。柱の断面計算で必要な４つの専門用語。座屈長さ／断面二次半径／細長比／幅厚比しっかりと記録しておきましょう。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
28Jul
- なぜ、梁の断面にＨ形鋼が選ばれるのか？
  ◆梁に適した断面とは？建築の構造部材で「梁」は欠かすことの出来ない部材です。ただし、地上の梁材は空中に存在するので人間の生活にはじゃまになることもあります。この梁材の断面をもっとも合理的な状態の形状について考えてみましょう。合理的という言葉をもう少し噛み砕いて言いますと『〈少ない断面積で変形しづらい〉形状とは、どんなカタチになるのか？』。ということです。少ない断面積という点で考えると四角い断面で中が詰まっているのは断面積が増えますね。しかし、中身が詰まっていると自分の重さは増えていきます。一方で、薄い板状の断面で構成されてるのは材料の断面積は少なく済みます。また、変形しづらいという点では成（せい）の高い方が変形しづらいです。例えば、３０ｃｍ定規を目盛の方向に曲げようとしても曲がりづらいでしょう？。変形しづらいとは高い断面性能を持ってるとも言えますね。少ない材料で高い断面性能をもった断面形状とは、、、どのようなカタチでしょうか？。あなたの身の回りでカンタンに見つけられるかもしれません。◆少ない材料で高い性能？梁の構造計算での話です。梁に荷重がかかって曲がりました。はりの断面で一番ストレスが掛かっているとこはドコでしょう？。ストレスって言葉にあなたは反応されましたか？。イイですね～！！。構造計算の世界では「ストレス＝応力」ということなのです。なので、あなたが構造計算を行ったことは計算対象部材にはストレス（応力）が掛かっていることなのです。それで、梁が荷重を受けて一番応力が大きいところはドコなのでしょう？。それは、、、、〈いちばん変形しているところ〉ですよねぇ？。それなら、いちばん変形しているところを変形を抑えてあげれば効率的では？と、勘の良いあなたなら思われますよね？。梁断面を見ますと一番変形するのは〈縁（ふち）〉のところです。その縁に断面の塊が集まっているのが効率が高い。反対に断面の真ん中あたりは塊として必要性は低いわけです。この条件を実現させた形状が鉄骨の「Ｈ形鋼」なのです。Ｈ形鋼は、「少ない材料で高い性能」をもつ、梁材に適した断面形状の構造部材だと言えるわけですね。◆なぜ、Ｈ形鋼がいいのか？鉄骨構造の建物の梁材に用いる事ができる鋼材は・Ｈ形鋼・Ｌ形鋼・溝形鋼・角形鋼管・丸形鋼管などなど、、、あります。前段でお伝えしたように梁材に適しているのはＨ形鋼なのですが、その理由について探ってみましょう。鉄骨構造の梁材に求められてる特性は１）構造力学的に効率がいい。２）接合が容易。　　　　　　　　　　　　の２つです。溝形鋼、Ｌ形鋼は左右非対称の断面形状ですね。そうなりますと荷重がかかったときに一方に偏りがちになります。またＬ形鋼は、断面二次モーメントが小さい方向（これを弱軸方向といいます。）に対して剛さ（かたさ）が不足します。ただし接合はカンタンです。角形や丸型の鋼管は、力学的に効率の良い形状をしてます。・曲げに強く・ねじりにも強く・圧縮にも強い。他の形鋼と違うのは管状、すなわち「断面が閉じています。」断面が閉じていると接合方法がカンタンではありません。どちらも一方には優れるけどもう一方では優れないですね。でも、Ｈ形鋼は上の２つの特性をクリアしている断面形状なのです。断面二次モーメント／断面積が効率よく構成されて、接合部もピン接合や剛接合に対応しやすくなっています。さらには、床にコンクリートを使うとスラブの効果も加算できるというオマケ付きなんです。それなので、梁材にはＨ形鋼が使われるのですね。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
14Jul
- 構造計算について
  ◆力学／計算の前に建築を学んでいる学生さんに多く見られる先入観があります。それは「構造＝計算」という図式です。私は、それは思い込みだと感じてます。「構造≠計算」であると非常勤講師を務める大学で講義を行ってます。構造計算という４文字は構／造／計／算がひとつながりの熟語でしょうか？。私は　構造　＋　計算　の２文字熟語が〈組合さった〉内容と捉えています。では、構造力学は４文字熟語ですか？。・・・・・カンのいいあなたなら構造　＋　力学　　の２文字熟語の組合せだと察してくださってますよね。そして、構造計算も構造力学も計算や力学の２文字の前に〈構造〉がついてます。ということは、計算や力学を行う前に構造の知識をインストールしていくほうが大切だと解釈できるのです。確かに計算や力学は大事です。その前に、構造の知識が頭の中に入ってないと計算や力学を活かしきれません。構造の知識を増やすのはカンタンです。街の工事現場を見るだけで構造の要素がてんこ盛りです。このお休みにでも外へでかけて工事現場を見てみませんか？。◆構造とは前回で構造計算も構造力学も〈構造〉　と　計算／力学　に別れているとお伝えしました。では、構造とは何を指すのでしょうか？「一つのものを作り上げている部分部分の材料の組み合わせ方。また、そのようにして組み合わせてできたもの。仕組み。」（以上、ｇｏｏ辞書より引用。）辞書による言葉だけではピンと来ない感じですね。私なりの解釈では「建築の構造体の部材と部材とを組合せるときの仕組み／ルール」としています。仕組み／ルールですので、計算とは違います。あなたはスポーツをしますか？。スポーツの仕組み／ルールについて「なぜ、この仕組み／ルールに？。」って、問い詰めますか？。例えば「なぜ、野球のホームベースは五角形なんだ？。納得行かない。」などと言ってプレーを止めますか？。例えば「なぜ、サッカーのＰＫというルールが有るんだ？。納得できない。」として、サッカーを離れますか？。それよりも、仕組み／ルールを受容れるからこそ、楽しみが一層増してくる感じですよね。構造も同じです。・部材符号の成立ち・部材選びのルール・接合方法などをまずは受け入れることから始めて下さい。計算や力学に囚われすぎないように。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
30Jun
- 建築士試験と構造計算
  ◆建築士試験と構造計算　建築士の学科試験で「構造」の分野が１科目ありますね。この科目は・最初の５問くらいが構造計算問題・その後は構造の知識を問う問題という構成がほとんどです。それで、、、最初の５問に手を付け始めわからない問題に時間を掛けてしまう。残り時間が気になって焦り、その後の問題を解き始めて満足に考え抜けず解けなかった。このような経験をされた方は沢山いらっしゃいます。ハッキリ言います。建築の構造で仕事して来た中で建築士学科試験の構造に出る最初の５問を実務に使ったという経験は、ほとんどありません。次の段落でお伝えするトラス応力などその最たるものです。もし、あなたが建築士学科試験の構造が得意でなく不安になってるならご安心ください。建築士学科試験とは関係なく構造計算はマスターできます。私が伝えたい実践的構造計算は実務に活かせて報酬アップがリターンで帰ってくるというもの。資格のための構造ではありません。そして、実践的構造計算はシンプルです。定まったフローに従ってルール通りに行えば計算できます。そのシンプルさを徹底できるか。この点がとても大事なのです。◆トラスの手計算は必要？建築士の学科試験での構造科目について。この構造科目の出題に必ず出てくる力学問題に「トラス応力」があります。以前に私が教えている学生から「このトラス応力計算は、実務で使ったりするのですか？。」とか「トラスが計算できないと構造計算が出来たとは言えませんよね？。」などと、質問を受けたことがあります。あなたも同じ様に疑問を持たれたことがありますか？。結論から申し上げますと〈実務でトラス応力を手計算で解くことは　ほとんどありません。〉〈トラスが計算できなくても構造計算を実務で　出来るようになれます。〉が、私の答えになります。たしかに、手計算ですべてが解けることは素晴らしいことですし、理想でもあります。でも、、、実務で求められるのは計算する能力と何らかの〈答え〉をアウトプットする能力です。最初の質問の「トラス応力を計算する」というのは、手計算でなくともいいのです。最近ではパソコンも普及し、応力解析ソフトも安価に入手できます。トラス応力などは表計算ソフトで計算できるくらいです。そうなりますと、クレモナ法／切断法でトラス応力を計算することは、現在の実務で必須ではありません。学術的には大変意義深い計算技法も現在の実務ではマッチしない事実があることを覚えておくとよいでしょう。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
17Jun
- 昔の構造計算規準が役立つの？～「風圧力の算出」
  ◆構造計算規準の改定構造計算で使う基準は、いつも変わらないということはありません。時代の変化に伴い改定が繰り返されます。また、大きな災害が起きた後では見直しが図られて改定されたりします。改定される内容は改定前よりも規定の値がシビアに定められるのがほとんどです。それならば、改定後には改定前の既定値を用いて計算することは全てに危険なことになるのでしょうか。そこで、今回は昔の基準が現在でも使えそうな事例をあげてみます。◆風圧力（速度圧）を求める２０００年の建築基準法大改正で風圧力の見直しが行われました。風圧力の算出式は複雑ですね。・建設地の基準風速を探す。・地表面粗度区分を与える。・ガスト影響係数を算出する。などを決めてから、速度圧算出式に代入して、風力係数を乗じてようやく風圧力が出ます。それでは２０００年以前は、どのように計算していたのでしょうか？意外とシンプルな速度圧の計算式です。・高さ１６ｍ〈未満〉は　ｑ＝６０×√ｈ　・高さ１６ｍ〈以上〉は　ｑ＝１２０×（4√ｈ）4乗根です。※ｈは建物高さ。また、この計算式の単位は〈重力単位〉です。もし、実践するばあいには算出した速度圧：ｑ［ｋｇｆ／ｍ２］に９．８０６６５を乗じてください。すなわち、ＳＩ単位ではｑ＝９．８０６６５×６０×√ｈ　［Ｎ／ｍ２］　です。上記を略して　ｑ＝６００×√ｈ　［Ｎ／ｍ２］　でも良いでしょう。このような計算式です。改定後と比べてグッとシンプルに見えますね。風圧力：ｑの計算は、高さだけが変数なので計算しやすいです。それに、改定前の算出式での風圧力は現行の風圧力よりも〈大きめの値〉になります。では、大きめの値で出されることがどこで活かせるのでしょうか？。例えば、打合せの席上で間柱の大きさをザクッと計算したいというときに現行の風圧力しか出せないと「建設地、基準風速、ガスト影響係数、、」を調べたくても手持ちに資料がないと歯が立たないですね。しかし、旧基準の速度圧算出式を覚えていれば、建物高ささえ判れば　６００√ｈ（SI単位）　にて一発。風圧係数は１．２を用いればＯＫ。メモ帳の隅にでも落書き程度で計算できてしまいます。打合せの席上なのでスピードが第一。概略の風圧力で算出しておけばあとは会社に戻ってから精算していけば今の部材よりも大きくはなりません。法改正などにより構造計算で使う計算式は複雑化しているものがあります。現行の法基準にて構造計算を行うのは正しいです。でも、それは自分の机があってジックリ取り組める環境が整っていればこそ。敷地の現地調査、打合せの席上、現場検査での構造計算を行うのに制約がある環境下で一定の答えを出す時にはシンプルな算出式を覚えておくと役に立つことがありますよ。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
02Jun
- 時間の投入量について
  ◆私自身の経験から、、何か自分が望むことへの成果を出したいと強く願っているならば、圧倒的な時間の投入量が必要だと私も教わってきました。圧倒的な時間の投入量。具体的にはどのくらいなのでしょうかね。私自身を振り返って、、、、。構造計算の覚えたてとか、新しい計算法（時刻歴応答解析等ですね）を知りたいと強く思ったときっておおよそですけれど仕事の時間も含めて１日の内で１４～１６時間を建築の構造に割いていましたね。それほど時間を掛けるのが良いのか悪いのかは私ではわかっておりません。でも、、事の成否って、時間の投入量の差が効いてくると私は思うのですよね。構造計算を覚えたいと強く願っているのに「仕事の時間内で教えてもらいたいです。」とか「あ、自分は９時から１８時までしか働かないんで」という意見を聞きますと、『それ、本当に構造計算をマスターしたいのですか？』と逆質問したくなります。何も仕事で過酷な働き方をしましょうなどど主張するつもりは毛頭ありません。（くれぐれも御間違えの無いよう）それでも、特別なスキルを身につけるには〈一定の時間を投入する〉必要があるのではと思っています。一生の時間の中で考えますと構造計算をマスターするための濃密な時間は何分の一くらいになるのでしょう？。おそらく何十分の一か何百分の一ではないでしょうか。ただ言えるのは、、、、時間の投入量を行わずしてマスターしたいスキルが身についた人は、ほんの僅かだということですね。◆卒業研究の審査で感じること。私は１０年前から大学の卒業研究ゼミを受け持っていて、毎年１月末に卒業研究の最終審査が校内公開で行われます。発表を終えた学生らのなかには建築造形でのデザインセンスの有無を作品の出来映えの言い訳にしてる人もいました。でも、、審査する側から申し上げればデザインセンスの有無は作品の出来映えに余り関係していないと思ってます。では、何が違うのでしょうか、、、、？。それは、作品の制作にかけた時間の投入量です。評価の高い作品を制作した学生に共通したのはほぼ毎日、制作作業に時間を割り当てていたようです。（個人により投入量に差はありましたけど。）振り返って、構造計算にも同じことが言えると感じました。構造計算ができるようになるのは計算のセンスではなく、時間の投入量が成果を決めます。少しずつ少しずつでもいいから、ほぼ毎日時間を作って成果を出したいことへ時間を投入していく。それが積み上がって成果がでると実感した日でした。◆建築士試験で思うこと。あなたは資格試験勉強の時間を具体的に計算したことありますか？。例えば二級建築士。建築系の専門を学べば、実務経験２年を経て試験に合格していると資格取得です。（実務は試験の後でも可となりましたね）２年という期間を時間で置き換えます。１年３６５日の内で休日が１２０日とします。１年の勤務日は２４５日ですね。１日の労働時間を８時間とするなら８[時間／日]×２４５[日]＝１９６０時間２年で３９２０時間となります。構造設計一級建築士の場合。一級建築士取得後の実務経験は５年です。同じように計算しますと９８００時間に達します。あなたは〈１万時間の法則〉というのを聞いたことありますか？。「１つの物事をベテランとなるには１万時間の時間の投入量が要る。」というようなことのようです。構造設計一級建築士を目指して実務を５年間行えば、「１万時間を投入した。」と言えそうですね。私は物事をマスターするには一定以上の必要最低限の時間投入量があると思ってます。その必要最低限が何時間かは誰もわかりません。１回の時間投入量が小さくても積み重なれば大きなリターンで戻ってくるはず。だから、カンタンに諦めず一歩一歩進めていきましょう。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
19May
- 部材断面の計算式について
  ◆ＭにはＺで応じる構造計算が日常で行われる勤務先ではしばしばアルファベット一文字の言葉が頻繁に飛び交います。「ここのＱっていくつなの？。」　　　とか「あ～、Ｍが大きすぎるんだ。原因は何なんだろう？。」などなどです。（構造計算の会社へ勤務したての人は異人の言葉に聞こえるくらいです。）構造計算が出来るようになって年収をＵＰさせたいあなたへ今回お伝えしたいことは「ＭがやってきたらＺで応じる。」というイメージです。そうですね～。時代劇風に説明しますと〈Ｍ〉という輩が、あなたへ「や～っ！！」っと、木刀のようなもので打ちかかったと仮定しましょう。あなたは叩かれるわけにはいかないので、何らかのモノで防ぎたいところですね。そこで腰に差してた〈Ｚ〉（という木刀）で「と～ぅ！！」と応じるわけです。・・・・そこであなたはＭって何なんだ？Ｚとは何だ？と思ってしまいますよね。実は、、、「Ｍ」とは、曲げモーメントのことを指します。応力図を書く時に曲げモーメント図を「Ｍ図」と略して言ってたりするんです。一方「Ｚ」とは、、、断面形状（だんめんけいすう）と言います。ひとことで言うと「曲げに耐えれる強さの指標」です。Ｚの値が大きいほど曲げに耐えれる力が大きいと言えます。（同じ材質で比べた場合に限ります。）一本の棒が曲げられようとした時に自分自身が持っている力に耐える性能で迎え撃つわけです。「ＭにはＺで応じる。」と、お題目みたいですが頭の片隅にでも留めておいてくださいね。◆断面を検定する式構造計算する部材の曲げモーメントを計算してから、部材の断面を求める式があります。鉄骨造ならば、Ｍ／Ｚｘで曲げ応力度が計算できます。それならば、鉄筋コンクリートではどのような式になりますか？。・・・・・・そうですね。ａｔ＝Ｍ／（ｆｔ×ｊ）という計算式ですね。これらの式の違いは何でしょうか？。鉄骨では直接応力度を求めてますね。鉄筋コンクリートは鉄筋の断面積を出してます。そこで、鉄筋コンクリートの式を変形してｆｔ＝…のカタチへ変えて、見て下さい。するとどうでしょう？。ｆｔ＝Ｍ／（ａｔ×ｊ）　≒　σb＝Ｍ／Ｚｘ二つの式ともに応力度を求める式に一致しましたね。◆鉄骨（Ｓ）も鉄筋コンクリート（ＲＣ）も一緒世の中にある構造計算を業務とする設計事務所で鉄骨（Ｓ）に強かったり鉄筋コンクリート（ＲＣ）に強かったりはたまた、木造（Ｗ）が得意だったりそれぞれに特徴といいますか得意技を持っていたりします。そこで心配してしまうのが『ひとつの構造だけで大丈夫かなぁ？』という思いではありませんか？。確かに一理ありそうですね。でも、、、構造計算の作業フローで捉えますと行う作業というのは鉄骨造も鉄筋コンクリート造も同じなんですよね。荷重を決めて計算モデルをつくって加える荷重をモデルに与えて応力を計算して断面算定をする。ね？。なので、ひとつの構造材料にフォーカスするよりも、今は建物本体から基礎まで一気通貫で計算できる環境にいるならばその環境の下で計算作業フローを自分のモノにしてしまいましょう。最初は一つの構造材料だけでもその素材だけで構造計算の作業フローをマスターしてしまえば違う構造材料の構造計算でも応用が効きます。安心してください。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
05May
- 構造計算の順番と荷重の流れ
  ◆構造計算を行う順番について実務では構造計画を行いながら、どのくらいの部材断面になるのかを概略的に計算しています。このことを「概算（がいさん）」と呼ぶことが有ります。それで、誰かが概算された構造計画を今度は実施設計で精度を上げて計算したりする。その際に気をつけておくことは何でしょうか？。・・・・・・・それは、ある順番に従って、構造計算を行っていく習慣のことです。「ある順番」って何でしょうか？。・荷重の重たい所から？・大梁から？・小梁の一番大きな部材から？あなたが上の３つの中で一つでもＹＥＳと答えたなら、、、、惜しい！ストライクゾーンをボール１個分くらい外しています。。構造計算で一番最初に計算しておく部材とは、、、、「積載荷重や風荷重、雪荷重を受ける仕上材を支える部材です。」仕上材を支える部材。一体、どんな部材でしょうか？。考えてみませんか？。◆荷重を追え～ Follow　the　Load私は今まで構造計算をたくさん行ってきました。カンタンなのも有ればカンタンでないのもあります。でも気づいたことは、構造計算は簡単（シンプル）だということでした。何がシンプルなのか？それは、一つのことに着目すればいいからです。その一つとは、、、「荷重」です。構造計算を行っていく時に、必ずついて回るのが「荷重」です。・計算を行う対象の部材／建物にどのような荷重が掛かっているのか？。・荷重が部材を伝わっていく順番は？・荷重の掛っている方向は？・荷重の大きさは？荷重という、たったひとつのことにフォーカスするだけで、いままで難しいと感じていた構造計算がガラッと変わることがあります。あなたが構造計算を学び始めたなら”Follow　the　Load”（フォロー・ザ・ロード）『荷重を追え』と心でつぶやきながら図を描いたりしてみて下さい。きっと今までとは違った視点／感覚を得られることと思います。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
21Apr
- 風荷重の算出「地表面粗度区分が一つ違うだけで、、、」
  構造計算で扱う外力のうちで風荷重があります。正しくは、風圧力。風圧力：Ｗは、次の計算式で求まります。ｑは速度圧[N/㎡]で、Ｃｆは風力係数です。そして、速度圧：ｑは下記の式で求めます。　　　　上2つの式をまとめると、　　となります。建設する土地によって基準風速：Ｖｏが定められておりこの基準風速：Ｖｏに「地表面粗度区分」なるものを乗じて求めていきます。今回は、この地表面粗度区分ということについて書きます。「地表面粗度区分とは、何ぞや？」と思われましたならズバリ、「建物が建つ土地の建物の密集具合と海沿いに近いか／建物の高さで決まる値」ということです。市街地では、建物が密集してます。郊外では建物が少ない。海沿いでは風が強そう。内陸では海沿いほどでもない。建物が高いと風圧力も大きくとる。建物が低いなら、それほど大きくならない。上記のことを建築基準法では４段階の地表面粗度区分で分けてます。もっぱら使うのは地表面粗度区分〈Ⅱ〉と〈Ⅲ〉（おおかたが地表面粗度区分Ⅲに該当してます）そして風圧力は　〈Ⅱ〉　＞　〈Ⅲ〉　の大小関係があります。それを示すのが下記のグラフで（出典：2015年版建築物の構造関係技術基準解説書）建物高さ２０[m]と仮定して風圧力の算出を試みたとします。Ｅγの値が地表面粗度区分Ⅲで０．９、地表面粗度区分Ⅱが１．１と読み取れて　　よりＥγの比は（１．１×１．１）／（０．９×０．９）≒１．４９　になります。たった１つの区分の差ですけれども、風圧力は概ね１．５倍くらいの開きがあります。風圧力が１．５倍違ってきますと外壁を留める下地材のサイズや感覚に影響します。日本では、地震力に注目が集まり気味ですけど風圧力も見過ごせない大きな力となります。ここ近年は、台風等の強風による外壁の損傷被害が目立ちます。構造計算で風に対する検討も適切に行う必要があります。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
08Apr
- 鉄骨造の耐震設計ルート選択
  今回は、より実務的な内容で書きます。鉄骨造の構造計算を行う時に耐震設計ルートを選びます。耐震設計ルートはルート１で２ケース（ルート１－１と１－２）ルート２、そしてルート３になります。合計で４つですね。建物の規模によって制限されたりします。私が今進めてる新規案件はルート３でもルート２でもルート１－２でも適用できます。まず、、、ルート１－２は、中地震での地震力を１．５倍して計算しないといけません。他の２つ（ルート２やルート３）よりも中地震で部材の断面が決まってしまいます。では、、、ルート３では、どうなのか？。中地震と大地震の２つを検討して安全性を確認します。ここまでやっておけば、どんな建物も建築基準法に沿った構造計算を行ったと言えます。ただ、、、ルート３は、審査を２段階経る必要があります。確認申請と構造計算適合性判定の２つです。構造計算適合性判定は２００７年の建築基準法改正にて運用開始され今年で１５年目になります。この２つの審査があるので、審査費用と期間がルート１よりもかかります。プロジェクトで工期短い場合には審査期間短縮が求められたりします。事実、構造計算適合性判定を避けたいので無理をしてルート１に持っていく構造計画を希望する設計事務所も過去にはありました。それでは、、、ルート２は？。ルート２は、２０１５年６月から運用改定で構造計算適合性判定対象から外して確認審査期間のみでの審査が可能となりました。（一定の条件が付加されてますのでご注意）今までルート３の構造計算がルート２で計算可能になりますと、審査費用減と審査期間短縮のメリットがあります。また、ルート１に比べて地震力算出の層せん断力係数：Coを０．３ではなく、通常の０．２に出来ます。では、デメリットとは何でしょうか？それは、大地震での計算（＝保有水平耐力計算）を省くために部材の性能を確保するのでわずかながら部材コストが掛かることです。また、建物規模でルート２へのメリットが出るもの出ないものが有ったりもします。耐震設計ルートも先入観で決めてかからずに他の手立てはないか？と考えてみて下さい。その際には、自分だけの視点でなくて発注側の視点でのメリット／デメリットを捉えるのがキーポイントです。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
24Mar
- 構造計算も「基本を貫く」は大切です。
  ◆やはり、最初は基本を貫くあなたがある物事をマスターしたいと熱烈に想いが込み上げて行動に移す時にまずは、何をしていたでしょうか？。私は野球が好きなので例えにあげますとピッチャーなら最初にマスターするべき基本の投げるボールは何でしょうか？。最初にカーブ／スライダー／フォークボールなどをマスターしていくでしょうか？。多分、野球をやったことのある方からはＮＯと言われそうですね。バッターの立場を考えますと最初からホームランだけを打てるバッティングのスイングをマスターしていくでしょうか？。どれも外れてそうですよね。ピッチャーならストレートをストライクゾーンへ投げることが出来る。バッターならセンター返しが出来る。これらが基本だと野球の経験者は話されるでしょうね。上のことを構造計算の世界になぞらえてみましょう。構造計算の世界にも〈基本〉と呼ばれることがいろいろ存在します。私なりにお伝えしますと・２つの梁のモデルで応力と変形を計算できる。・大きなアイ（Ｉ）が必要だと体感で理解してる。・ＭにはＺで応じるを計算式で書ける。などなど、、、。あなたが構造計算の世界に足を踏み入れますと次々に新しいことが見えてきて時には魅力的に映ることがあります。一つ例にあげますと「木造の構造計算出来る人が足りてない」という事実に対して、基本を理解できてないのに「お金になりそう。」という一点だけで飛びついてしまいそうになるということ。もし、あなたが上のような気持ちで揺れ動くことがあっても、それは至って正常です。私とて同じ気持ちになります。ですが、いまあなたが構造計算の基本をマスターしていないとしたならば何を徹底して行くかはあなた自身がわかってらっしゃるのでは？。基本をマスター出来れば幾らでも稼ぐことは出来るようになります。ただ、基本をマスターする段階で誘惑も多くなってくることがあります。その誘惑にも折り合いをつけていくようにしましょうね。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
10Mar
- 紙に書くという行為は構造計算でも時代遅れでしょうか？。
  ◆料理の作り方とおなじようにあなたは日々業務の中で上司や所長から多くの指示を受けておられると察します。その指示についてあなた自身が「・・・わかんない」とか「・・・見えない」という言葉が心に浮かんだのなら次のやり方を試してみませんか。それは、、、、料理の作り方のように作業の手順を紙に書いていくんです。書く紙は方眼ノートがベスト（笑）でも、コピー用紙の裏紙だとて構いませんよ。それで、書くときのポイントですけれど〈出来上がりの状態を書くこと〉を一番最初に行いましょうね。構造計算の世界に照らせば上司から「R階の小梁の計算をしておいて」と言われたとしますね。そこであなたは「Ｒ階小梁の計算は○○と△△を計算して応力、たわみ共にOKになった。」とノートへ書くのです。それで、上の行動へ一人ツッコミをします。「応力を求めるためには？。」とか「たわみの公式で変位は何センチ？。」などなど、、、。先にあなたがGETしたい結果を書いてから、それをクリアするために何を行動していきましょうか、、。大切なのは正解を出すのではなく自分で自分を客観視出来るだろうかということ。これが意外とむずかしいものなのですね。◆計算手順を文章化するだけで以前の勤務先でのことです。私から構造計算を習い出したＣＡＤ担当者から『計算手順を文章化するだけで、計算者へ尋ねておくポイントが判るようになりました。』とコメントを受けました。前段でお伝えしましたように「料理の手順のように」構造計算の作業ステップを書いてみるだけで何かが変わることを伝えしました。その実践でのコメントが『計算手順を文章化するだけで、、』です。あなたも構造計算をしようと思ったときにその手順を紙に書き出してみて下さい。そして、計算が出来る方からフィードバックをもらえるならベスト。足りている所、足りていない所クッキリと浮かび上がってくるでしょう。頭の中だけで文章化していても、脳はスグに忘れる王様ですから断片化していきます。なので、頭の中から外へ出す＝書き出してあげることで「見える」ようになりますね。◆紙に書いていくという基本行動以前の勤務先の残業での出来事。同僚の計算書で荷重の不整合が見つかりました。結果としては、差し障りの無い修正で事なきを得たわけですけど、当の本人は相当に焦ってました。それで、私と同僚でなぜ不整合が起きてしまったのかを話し合ってみました。すると、わかってきたことはＰＣ画面上で荷重データを見て電卓で計算した値をエクセルへ入力してた。また、計算式は書かずに結果値のみを記録に残していた。などなど、、、。見えてきたのは「出力して紙に書いて残す。」という基本行動を行ってないこと。世の中はペーパーレスの時代とか言ってたりしますけれど、構造計算の初歩の段階いえ、ベテランになったとしても紙に書いておいたりプリントアウトして全体を俯瞰して見ることができるようにしておくのは大切だと実感しました。あなたも紙に書いていくという基本行動をもう一度考えてみませんか？。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
26Feb
- 構造計算をした時のメモ
  ◆記憶力ではなく記録力で最近は忘れやすくなりました。自分自身でいろいろと活動の場を広げたことも一つの原因だと思ってます。あなたも、これからの成長でやること／やらなければならないことなどドンドン増えていくかもしれませんね。そういう時に、脳ミソへ覚え込ませるというのがひとつのやり方ではありますけれど脳ミソに一時的に覚え込ませるのは消えやすくもあります。そこで、メモる。記録するとなるわけですね。で、記録するツールに何を使うのか？。・スマホに記録する。・パソコンに記録する。などが今風なのでしょうかね。しかし、私がオススメしたいのは〈手帳〉です。手帳なんてアナログな・・・と思われるのかもしれないですね。それでも、手帳はハンドリングがいいですし手軽に記録していけます。私は常に手帳へ記録してました。２０１７年に入ってから、従来の手帳とは全く違う手帳を使って５年めになります。１日が見開き１ページな手帳なのですが自分のＰＤＣＡサイクルが毎日回していけます。毎日の気付きや構造計算に関わることもメモできます。そして、この手帳はなんと３ヶ月が１冊なんです。１年で４回換えるんですね。構造計算は「記憶力ではなく記録力で！」というのが私のキーワードです。◆記憶に頼らず記録で進む前職で私と一緒に仕事をしていた同僚の話です。それまでの仕事スタイルは把握していませんけど私と一緒に仕事をするようになったらノートへの書き込み量が増えてました。自分が任される裁量が増えたことで不安も増えたのでしょうかね。全てを書き留める勢いで書いてますよ。イイことです。もし、あなたが記憶力に自信があるのならば、それは素晴らしいことです。私は忘れっぽいところがあるので見習いたいですね。そんな忘れっぽい私だからこそ記録していくことを出来る限り心がけています。今話題のプロ野球のビッグボスが現役時代に「記録はイチローさんに。記憶は僕に。」と発言なされてたと憶えてます。構造計算の実務では全てを覚えきれません。記憶力は大切ですけれど、〈記録力〉も侮れないですよ。◆構造計算をした時のメモあなたは、先輩社員や上司が作成した構造計算書を見られたことはありますか？。いざ、御自分が構造計算書つくる際になって上司や先輩社員の構造計算書を手元に置いて作成作業を行うことは、とても勉強になります。でも、、、アウトプットされた計算書は作った人の思考が整理された内容が書かれてます。本当は、あなたが知りたいのは「計算の過程」ではありませんか？。・設定した荷重の根拠のメモ・荷重の掛け方の走り書き・部材断面算定での鉄骨サイズの選び方上に書いた内容が構造計算書に書かれていることはほとんど有りません。もし、、あなたが先輩社員や上司から計算メモが書かれた図面などのコピーを手渡されたのなら、チャンスと思って取っておきましょう。それから、、構造計算書を「全てキレイに一度で作り上げる」という考えが有ったとしたならば、そっと横に置きましょう。「全てキレイに一度で作り上げる」ことは至難の業です。まだまだ、構造計算をマスターしようとしている段階です。やり直しを恐れないで下さい。そして、構造計算した時のメモは残して下さい。出来ればノート（方眼ノートがベスト）に記録したり、時には貼り付けもＯＫです。ノートへ記録されていれば、振り返ることが出来ます。別の計算のヒントになることもあります。あなたの貴重な資料になりますよ。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。
10Feb
- 構造計算での計算感覚とチェック方法
  ◆計算感覚の磨き方構造計算はシンプルです。それゆえに計算する人のやり方次第で掛かる手間が多くなったり、少なくなったりといった面があります。出来ることなら二度手間は避けたいですよね。そこで、対象となる計算内容が長い計算式になってしまった、、、。どうしたら間違いが防げるのでしょうか？。例えば４．０[kN／m2]ｘ（６．０＋７．０＋３．０）[m]ｘ３[m]ｘ１／２といった具合の計算式。あなたならどの様に計算しますか？。最近は関数電卓も高性能／多機能（すべての機能を使い切れない）なので左から順に入力して、カッコ付けしながら計算していくことは出来ます。でも、、ボタンの押し間違いの可能性はあります。それでは、例えば紙に式を書いて略算出来るところまでを暗算にて計算式を簡素化してみるとどうでしょう？押し間違いがグッと減ります。それと、簡素化した計算式なら答えの値も予測が立てやすいので電卓での押し間違いがあったときに「あれっ？」っと、あなた自身で気づくチャンスが増えます。こういうことを繰り返していくことで御自分の計算感覚が研ぎ澄まされていきます。今日の明日に鋭くはなりません。簡単ですけど、構造計算経験５年の人でもなかなか実行してないことです。◆やりっぱなしにしない。構造計算は、シンプルです。ずっと、伝えて来ました。シンプルがゆえに、時に間違いを起こしてしまいます。それを防ぐには「セルフチェックを行うこと。」って、上の方から言われた経験有りますか？。それで、「セルフチェックって、何したらいいの？」と思ってたりして。私自身、セルフチェックが得意という事を胸を張って言いたいところですが、・・・・・そう言い切れないんですね。そこで、構造計算でのセルフチェックってどんな行動なのかをあなたと一緒に考えてみます。例えば、エクセルで計算すること多いなら入力した計算式が合っているのかエクセルシートをプリントアウトしてその内容を電卓で計算してみる。また、もっとザックリと検算するなら上２桁だけの数字で計算して元の値の何倍か掴めれば検算したことになるとか、、、。やり方は一つではないはずですよね。大切なのは、計算しっぱなしにせず自分で検算すること。自分で計算したことから目を逸らさず「必ず間違いがある」くらいの気持ちで確認して見ましょう。◆計算チェック手法の一例構造計算を行っていく中で慣れない段階ではセルフチェックをどの様に行ったら良いか掴みきれません。でも、、セルフチェックを行わずに上司や先輩からのチェックを待っているようでは、いつまでたっても進歩が望めません。では、どの様に行ったら良いか？。一例を挙げてみます。一貫計算を行った後でその建物の一部のエリアを抽出して応力計算などを検証する場合です。この、一部のエリアを抽出することを「ゾーニング」にて検討を行う。と構造計算の世界では呼んでいます。ゾーニングの検討で各柱軸力や節点重量を集計して地震力（層せん断力）を算出したとします。そして、各ゾーンごとの地震力を集計してみましょう。それから集計値と一貫計算出力の地震力とを比較してみて下さい。集計値と一貫計算出力値に大きな開きがあったなら御自分の計算でカウントしてない重量が無いでしょうか？。一貫計算の地震力は、屋根／床／壁など建物全体から算出してます。一方でゾーニングの検討では一貫計算の中から柱軸力や節点重量を抽出してます。すなわち一貫計算の中の一部を切り取ってるようなものなのです。「部分を拾い集めて測った重さ」＜「建物全体の重さ」なら、どこかに拾い忘れがありそうだ。という仮説がたちませんか？。このように全体と部分とを比べることでセルフチェックを行う方法があります。これならば、多くの手間をかけずに計算違いを発見できることでしょう。それでは、また。P.S構造計算を覚えて収入を上げたいと思っているあなたへ・・実務歴２０年超の視点から捉えた、構造計算初心者向けに『３０代からは構造計算で年収UP』というメルマガを配信中です。無料メルマガの登録は、こちらから行えます。docomo.ne.jpやezweb.ne.jpなどの携帯電話のメールアドレスは、メルマガが届かないことがあります。パソコンで受信できるメールか、Gmailなどのフリーメールのご利用をオススメします。

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