前回の話・・・
映画「赤線地帯」の話をもう少し。
オープニングロールで、脚本の一部分「芝木好子 洲崎の女」というのがでてくる。
この洲崎、赤線当時は吉原と並ぶ歓楽街だったらしいが、売防法施工後は吉原などと違ってソープ街にならなかったので、40年近く前に東京に住んでいた時も洲崎のことはまったく知らなかった。
今ではほとんど当時の面影はないらしく、赤線跡巡りの好事家にとっては、東日本大震災後の大賀楼取り壊しがひとつのターニングポイントであったと思う。
映画なら「洲崎パラダイス 赤信号」が有名。
女優は新珠三千代さん・・・すみません、アタシはこちらの方面の知識は無いもので、大女優さんだそうです。アバズレ感というか退廃的というか、もう何ともステキ。
実はこの映画まだ見てませんが、赤線地帯と同じく芝木好子の小説「洲崎パラダイス」が原作。
短編なので読んでみたが、ダメ男から離れられない元娼婦の女、この女もそれをわかっていて、男のだらしなさにもうこれは男を捨てるね、と思いきや、やっぱり元の鞘という話であった。まあ、いつの時代にもこういう人いるよね。
この映画は白黒映画で、有名な洲崎大門のアーチもでてくるのだが、ネットでも当時の洲崎の写真はなかなか見つからない。
ところが記録映画「赤線」には奇跡ともいえる映像が収められている。
生きてた頃のカラー映像、こんな色だったんだね。
さて「赤線地帯」の脚本になった短編小説「洲崎の女」だが、洲崎の中年娼婦が息子に捨てられるという話で、映画「赤線地帯」でもそのまま息子に捨てられる母親(中年娼婦)ゆめ子役を三益愛子が演じている。ご存じ「水曜スペシャル川口浩の探検隊」の隊長、川口浩さんのお母様でもある。
で、このゆめ子が死んだ夫の実家をたずねて、田舎の駅近くのうどん屋に入る場面があるのだが、そこのおかみさんとのやりとりが面白い。すれっからしの商売女丸出しのセリフを吐く三益愛子だが、堅気のうどん屋おかみに「紅白粉を落としたところでよ、玄人衆はどこか粋だよ」と素性を見抜かれ、ブンむくれる。
一人でとぼとぼ歩いて夫の実家に向かうシーンがまた印象的、ところがその家が超がつく極貧なのだ。昭和30年代の農村、こんなだったんだ・・・。
映画「赤線地帯」、最初は明るい雰囲気で喜劇タッチだが、話が進むにつれて女たちの切実な事情が描かれる。アタシは映画の知識もたいして無いし、まして白黒邦画なんてほぼ知識が無いのだが、この映画は面白くて最後まで飽きずに見ることができました。
(続く)







