昔の赤線と映画や文学の話1 | 50代親父の無為な日々

50代親父の無為な日々

変わり映えの無い50代の日乗とお寺巡り、モノづくりと外出の記録

アタシは大学生の頃から、昭和の遺物とか廃墟、赤線跡とかそういうヘンなモノが好きでして。

 

ですが赤線が廃止されたのは、アタシが生まれる10年ちょっと前のことです。今回は昭和の残照を巡る、赤線と昔の思い出を巡るごく軽い話をいくつか。

 

昔、血眼で探し回って手に入らず断腸の思いであきらめたものがある。赤線映像といえばこの本、じゃなく付録VHSを何としても手に入れたかった。

記録映画「赤線」

それが今やYoutubeで全部見られるという。何という素晴らしい時代!

本当にすごいのは、ラストに生きた吉原・洲崎・玉ノ井の夜映像が収録されていること。

本物の玉ノ井「ぬけられます」が映っています。

かなわぬ願いですが、この時代に行ってみたい。

 

この「ぬけられます」だが、アタシは墨東綺譚で初めて出会った。

主人公の大江匡が雪子と出会う直前、廃線の土手から玉ノ井の盛り場へ降りていき、路地に入り込んだ描写のところである。厳密には戦後の赤線と荷風の頃の私娼窟は違うけれどね。

 

アタシの墨東綺譚は角川文庫の、津川雅彦と墨田ユキが表紙のモノ。 

この墨東綺譚、年をとるにつれて自分と親和性が高まってきたというか、主人公の大江匡に年齢が近くなってジュワッと共感するようになってしまった。

 

表紙(映画)の墨田は高島田に結っているように見えるが、作中設定は潰し島田、そして映画の中で結っていない墨田も実にエロい。島田を名字と勘違いする若い男(=何も知らん男)にはわからない感覚かもね・・・

 

角川版墨東綺譚だが、本文だけでなく注釈もなかなか秀逸で、単語の意味だけでなく当時の世相もわかっておもしろい。落語と同じで、本当の意味で楽しむならそこらの知識がかなり必要で、永井荷風も戯作者、そんなもん知ってて当然の体で文章が綴られる。

 

その源泉ともいえる「断腸亭日乗」だが、なんと2024年に岩波文庫から完全版が出ているのである。そしてなんと注解(注釈)付き⇒ヨッシャー⇒全九巻だとΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン

これまで出ていた「摘録 断腸亭日乗」は上巻だけ持っているのだが、注釈無しの本文だけだったので、読んでも何のことだか誰のことだかわからないことばかりで、5ページ程読んで挫折していたのねwwwだから下巻は持ってないのです。

(続く)