児童養護施設という私のおうち 田中れいか

 

 

途中までテキスト書いていたのに、ミスって全部消してしまいました……。

悲しい……。

 

もう一度書く気力はないので、簡潔にします。

 

児童養護施設という、やや全容がわかりにくい世界をかつてその施設で生活していた田中れいかさんがわかりやすいテキストで説明してくれています。

新たな学びや知識を得ることができました。

 

そして、世の中はもっとこういった施設やシステム、そしていろんな理由でそこで育つ子供のことを知らなければならないとも思いました。

 

とても良い本だったので、機会がありましたらぜひに。

 

 

 

銀河鉄道の父 門井慶喜

 

 

宮沢賢治の「父」政次郎の賢治への愛の物語。

 

宮沢賢治に多大な影響を与えたのは、早逝した妹のトシというのは有名な話だけど、この小説の主人公はお父さんです。

 

宮沢家は質屋を営む裕福な家。

政次郎は尋常小学校を出たあと家業を継ぎ、黙々と仕事をし、縁戚から嫁をもらい、子供を五人もうけ、当時としては立派な家長というところでしょう。

封建的な家長制が重んじられていた当時、家の中で一番偉いのはお父さん、そしていれば隠居したおじいさん、長男>超えられない壁>女・その他の子供ってとこでした。

賢治は長男だから、跡継ぎと期待されていました。

 

政次郎は家長だから、男だから、育児になんか関わらない。奥さんに丸投げです。

だけど、賢治が病気になった時、いてもたってもいられず看病をします。

その時の賢治のやりとりに、政次郎は父性爆発。自分の子のかわいさに目覚めます。

 

そう、子供って可愛いよね。

なんか男は育児なんてとその頃に日本では遠ざけられていたようだけど、種の保存に関わる子供は、年長者がみんなで育てるべきなんですよ。

多分、いろんな思想や慣習で、男は育児なんてしないってなってたんだろうけど「子を育てる」というのは生物の本能みたいなもんです。

 

政次郎の賢治に対する思いは、賢治が死ぬまで続きます。

ネタバレでもなんでもなく、賢治は早くに死ぬっていうのは有名な話ですけども、政次郎より早く死ぬ。

死の床の賢治を看病するのも政次郎です。

 

逆縁は最大の親不孝と言われていますが、この時代ではよくあったことでしょう。

妹トシも、賢治より先に亡くなっています。

 

しかし、政次郎は賢治の一生に最初から最後まで寄り添い、そして賢治の遺言もはたし、賢治の作品を孫たちに伝える。

息子賢治の全てを見つめることができたのは、親として不幸ではあるけど、大事な光なのかもしれないなと思いました。

 

小説は、賢治の死後が少しかたられて終わります。

政次郎は、賢治やトシの想い出を大事に抱えて生きていったのでしょう。

 

しかし、途中、賢治がふらふらしてた若き頃、実家が太くていいなあ~~~!というw

あと、実際のことを調べたところ、政次郎さんは83才まで長生きし、地域の名士として活躍したようです。

そしてなにより驚いたのは、小説にも出てくる賢治の弟・清六さん。なんと97才まで存命し、2001年に没してます。

清六さんは、賢治に変わり、宮沢家の後をつぎ商売などをやっていたのですが、賢治が遺した原稿をまとめて出版にとりつけたりしていて、この人がいなければ「銀河鉄道の夜」は世の中にでていなかったのでは?

また今は清六さんの息子さんが、賢治の地元・花巻で、賢治関連の事業をやっているそうです。

花巻は、宮沢賢治と大谷翔平で十分戦えます。

 

 

持つべきは太い実家と、しっかりした身内だなあと思いました。

もちろん、賢治の作品は素晴らしいし、教科書にも掲載されているから、子供の頃必ず触れる作家です。

私の学校で使っていた教科書には「オツベルと象」が掲載されていて、しばらくクラスで「のんのんのんのんのんのん」が流行りました。

でもそこまでになったのも、宮沢家の人たちが尽力したおかげなんだろうなあ。感謝!

 

この本読んでから、映画になっていたのも知ったんですけど、キャストが役所広司と菅田将暉で「うわあ、ベタ!」とたまげました。

まあ、上手いこと演じてそう。

 

 

 

 

 

 

読書する人だけがたどり着ける場所 齋藤孝

 

多分、私は「読書する人」だろう。

今はすっかりペースも落ちたけど、20代の頃は、一ヶ月に20冊程度は読んでいた。

ただ、その頃は本当に「趣味の読書」で好きな作家さんばかりとか主に小説ばっかり読んでいた。

 

ビジネス書やノンフィクションを読むようになったのは40代の後半からです。

30代は何してたの?と言われると多忙で、仕事関係の本しか読む時間がなかった。

漫画は読んでました。

そして最近は、教養を深めるためと、仕事のためと、楽しみのため(小説)の読書をしようと頑張っているところです。

 

でもねー。やっぱり若い時ほど読めない。

老眼のせいもあるけど、集中力が減ったかな。

 

そんな私とか、今、この記事を読んでいるあなたは、元々「読書する人」だと思うので、この本は必要ないかもしれません。

でも、「あーそうだ、読書するってそういうことだよなあ」と改めて気づかせてくれたのと、良書の紹介があってこれがなかなかよかったので読んでよかった。紹介されている本も読んでいこうと思います。

 

大学生も本を読まないらしいですけど、だからこそ読書する人は強みになる。

しかも本は(他の娯楽に比べたら)安い。

手軽に手にはいる。

図書館なら無料で読める。

持ち歩きもできて、どこでも読める(暗いところで読んではいけません)。

紙の本ならエコ。

人と貸し借りもできる。

 

えっすご……。

読書、すごくない?

 

こんなほぼノーリスクで、将来の自分を助けるかもしれない読書。

助けるってなに?と言われると、私の場合、その昔、会社の偉い人が「~~~~だなぁ」と言った時、「○○(作者名)ですか?」とふと言ったら、「きみぃ! 若いのによく知ってるねえ!」という出来事があり、その後、その人の推薦でいいポジションに異動できたんです。

もちろん、この「○○ですか?」だけが評価されたわけじゃなくて、それがきっかけで、ということです。

こういう出来事があるかもしれません。

なくても、本は面白いですし、いろんな考えを知ることができるし、世の中のことも詳しくなって詐欺とかにだまされなくなるかもしれません。

 

「自分は教養がないかも」とか「読書してみたいけど、何からしていいかわからない」という人にこの本を薦めたいです。

文章も平易にわかりやすく書かれていて、中学生くらいから楽しめる本です。

 

 

この本を読もうと思ったきっかけはこのランキングです。

 

 

 

 

年を取るとどうしても自分好みの本ばかりを手にしがちなので、おすすめされてる本を読んでいこうかなとぐぐっていたところみつけたランキングです。

111冊は読める気しないし、ホリエモンとかはまあいいかなと思うので、適当にこのリストからピックアップして読んでいきたいなと思っているのですが、一冊目からあたりだったので、これからも楽しみ。

 

 

 

『求めよ、さらば』奥田 亜希子

 

再び「東京に住む30代女性」のお話です。(男性の話もある)

今回の主人公は、翻訳家の志織と会社員の誠太の30代夫婦。

友だちからうらやましがられるほど、いい夫である誠太。ワークバランスもちょうどよく、二人の夫婦仲はとてもよく順調な生活を送っていた。

子供ができないことを除けば。

 

あっ。これよくある不妊でどーのって小説?と思っちゃうけど、それもあるけど主眼はそこではない。

とはいっても、しんどい不妊治療の描写も多いので、不妊治療になんらかのナイーブな気持ちを持っている方はご注意。

 

志織は帰国子女でそれゆえ中高時代はいじめられて、その時に学んだ処世術で大学からはいわゆる陽キャ的な生活を送っており男性にもほどほどにモテていた。しかし、中高時代のことは彼女の中で黒歴史となっている。

誠太は、幼少時に弟の病気が原因で祖父母に預けられていた時期があり、それが実父母との溝となっていた。大人になってもその溝は埋められていない。そのせいか、他人と積極的に関わることはせず、真面目に勉強やバイトにいそしむ人間となっていた。

 

まあ、多少のトラウマや挫折を抱えた普通の人である二人が出会って恋をして、結婚をして……だから次は普通に出産・育児……というところで、計画通りにいかなくなって鬱屈してしているのが、お話の出発点。

すごく乱暴なことをいえば、二人はそれを乗り越えてどうなりますか……?というお話でした。

 

状況や立場は違えど、夫婦間のすれ違いは誰にでもあるものだろうし、特に不妊治療という現実が横たわっているのだから、その葛藤もそうとうなもんです。

この小説の面白いところが、その葛藤が二人とも未来にも外側にも向かってないってところなんだよね。

 

さて、この小説のキーとなる誠太の過去なんだけど、内容的には

 

え、うせやろ??

 

みたいな内容でした。

これを受け入れられるかどうかで、この小説の評価って変わってくるような気がしますね。

 

私、個人としては「うーん、あまりにも幼くない?」と思ってしまいました。

過去の時は、学生だったのでその年齢のエピソードとしてはアリだなって思うんですけど、それをずっと引きずることかな?とね。

誠太はそれだけに悩んでいたわけではないんだけど、そのエピソードがなければまた違ったと思うので、やっぱりキーなわけで。

 

描写が上手いのか、すごくすいすいと読めて、若干サスペンス風味もあったのか一気に読んでしまいました。

誠太の故郷にいくエピソードがあるのですが、田舎街の情景が浮かび上がってくるよう。

 

夫婦のことは夫婦にしか分からない。

はたからみて「そんなことで悩んでるの?」ということもあれば「え、それヤバいって!!」と思うことも。

そういう意味では、夫婦のことがよく描けている小説だと思いました。

 

小説とはあんまり関係ないんですけど。

Xとかみてると、正体のしれないものに脅されてテンぱってる人がたくさんいるんですけど、このお話の志織のように、自分の中の真実を指摘されて楽になったり、とらわれていたことに気がつくこともあると思うんですよね。

青い鳥はそばにいることを忘れないでほしいし、私も忘れないようにしたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクセス、登録が劇的に増える!「動画制作」プロの仕掛け52鎮目博道

 

 

動画編集は、現代のたしなみ……。

とまではいかないけど、ちょっと出来るといろいろ役に立ちそうと思って、勉強中。

ソフトの使い方なんかは、ネット上にいくらでもあるけど、ちょっとしたコツとかセオリーをさくっと勉強できる本ないかと探していてこの本を読んだところ。

 

すっごいわかりやすい。

 

テレビマンだった著者の方が、基本はテレビの技術をどう個人制作の動画に落とし込むかをわかりやすく説明。

テロップの入れ方から、ナレーションのコツまでいたせりつくせりです。

これ一冊読んで反映すれば、クォリティの高い動画がつくれそう。

私もぜひ参考にしたい。まずチャンネルを開設するところからですが……。

 

動画、いろいろ見ているけど、見続ける動画は、コンテンツ(内容)も大事だけど、動画をみていてストレスがないのって大事ですよね。

テロップが読みやすいとか、そういうささいなことで見続けられるかどうかってところなんですよね。

「うちの動画、いまいち」と思ってる人は、この本を読めば解決策が分かるかもしれないです。

 

私の好きなチャンネル、少しご紹介します。

 

○ファッション こすぱっしょんゆりえ

 

 

おしゃれ初心者向けにわかりやすくファンションを解説してくれてます。

ユニクロやGUなどプチプラブランドがメインなので真似しやすい。

これから大学はいるとか、就職する人におすすめです。

 

○メイク ALISAのメイク講座

 

 

プロのメイクさんのメイク指南動画。

普段使いに応用できるテクニックを教えてくれます。ショート動画もつかえます。

落ち着いた雰囲気のメイクが多いので、アラサー以上向け。

 

○社会 資産価値ZERO -限界ニュータウン探訪記-

 

 

個人制作とは思えない濃い内容。クローズアップ現代より濃い。

日本の土地行政がどれだけでたらめかよく分かります。

チャンネル主のブラックなユーモアあるナレーションも楽しいです。

 

○スポーツ まとめ動画 髭弾プロ野球【リアルな反応集】

 

 

福岡ソフトバンクホークスに対するネットの反応をまとめた動画なのですが、編集が上手い。

内容的に負けた試合のほうが面白いのは仕方ない……。

読み上げソフトの使い方がいいです。

 

○ペット 今日のルンルン

 

 

三頭のグレートピレネーズがかわいいのは当然ながら、犬と暮らす生活がリアルに伝わってくる。

かわいいだけじゃない生活だけど、苦労も愛おしいと思えるような動画。自然もすてき。

編集もうまいし、音の使い方も上手で、長さもほどほどでストレスなくみれます。