教義の変更について | 元J民の色々考察ノート

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思うがまま好き勝手に考察を書いていきます

エホバの証人の組織が新たに公開した「統治体からの話」では

排斥の措置を受けた信者の扱いについての基準の緩和など

新しい調整が加えられたようですね。

 

 

元信者目線の率直な感想としては

正常な方向に舵を切った、と思います。

個人的には「集会を週2回に減らす」以来の英断に挙げても良い。

 

画期的な変更点をいくつか抜粋すると

 

・排斥の措置を受けている信者が王国会館に来た場合、簡単な挨拶や歓迎をするかどうかは

 個人の良心により決定して良い。はっきり「無視する必要はない」と明言された。

 ただし長時間話したり、交友を持つことは今まで通り認めない。

 

・ヨハネ第二10節ー11節の「家に迎え入れてはならず、挨拶の言葉もかけてはならない」

 とされる「キリストの教えに従わない人」は、排斥された人全般ではなく、

 背教者もしくは悪行を奨励する人を指すものとする。

 

・審理委員会の目的は「悪行を犯した人」が改心したかどうかを判断し、裁くためではない。

 従前の審理委員会の実施は一回限りだったが、今後は複数回まで認められる。時間を与えて

 本人が本心に立ち返り、生き方を改めることを推奨する目的である。

 

(※順不同)

 

従前と比べたらまともな判断ですね。

 

宗教に限らず、一般的に「破門」や「除名」というのは

故意に組織内の秩序を乱したり、背信行為を奨励する人間や

重罪を犯すことで組織の名を汚すような者に対して

「我々はあなたとなんの関わりもありませんよ」と正式に断りを入れることで

組織そのものと、組織内の人間を守るために行われる措置です。

 

「皆で総シカトするけど我慢して悔い改めを見せ続けなきゃ復帰は許してやんねーからな!」

みたいなのは不要な苦しみを与え続けることを目的とするサディスティックな私刑でしかない。

(辱めて見せしめにすることで見る者に恐怖を植え付ける効果はあるかもしれませんが)

 

悪意を抱いて組織内に混乱をもたらす人間と、ルールに違反しただけの人間を区分して、

後者に対しては、罰則を緩和して復帰しやすいシステムに変更するというのは適切な調整です。

 

 

あと、伝道活動や集会に参加するときの服装については、女性はスラックスが解禁され、

男性はネクタイやジャケットを着用しなくても良いとされました。

 

小学生の時、伝道そのものには抵抗は無かったんだけど

「コナンくん」みたいな服装を強要されるのは本当に苦痛でしょうがなかったんです。

女性が年齢関係なくドレスやワンピースやらで変な着飾り方して野外で勧誘活動してるのも

はたからみてて違和感しか無くて、

そこはオフィスカジュアルとかせめてビジネススーツだろって思ってたけど

これからは日本の風土に合わせて悪目立ちしないように変わっていくんでしょうか。

子供や若者が無理やり恥ずかしい思いをさせられる、なんてことは減るでしょうね。

 

 

このたびの排斥措置についての変更は、

エホバの証人の教義の社会的評価に一石を投じるものになるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これ北欧や日本で訴えが起こされてなくて

ちゃんと自発的に教義の変更に至ったと言える状況なら素直に高評価できたんですよ

 

 

北欧で窮地に追い込まれているのは「排斥」問題が絡んでいるようですが

日本でも宗教2世問題では「排斥」の問題点について散々に突っ込まれていて

特に審理委員会については組織側にとってかなり不利な証言が続出してるんですよね

このタイミングでの変更は立場が悪くなったから慌てて妥協したようにしか見えないんですよね

 

信者に対しては「排斥された家族から連絡が来ても返事はするな!」みたいな動画を出して

徹底した態度を貫き通すように奨励しておきながら

組織が率先して日和るんかい!

誰に何を言われようが組織の指針を神の言葉と捉えて真摯に守り通してきた信者がいるんですよ

 

いや変わること自体は良いんですよ意地になって変わらないよりはよっぽどマシです

ただ統治体が~・・・って恩着せがましい言い方するのは違うんじゃね?

 

自分が知ってる限りでも

高齢で介護を必要としてるのに一人息子が排斥されてるせいで良心上の理由で頼れないだとか

排斥されて以降みんなから総シカトされながら十年以上出続けてるのに復帰が認められないとか

排斥システムは、排斥されてる側にも、その身内の現役信者側にも

余計な重荷を背負わせてきたわけで

 

こんなクッソ軽い感じでトントン緩和されていったら

じゃあ今まで心を鬼にしてまで従ってきたのはなんだったんだ!?

みたいな気持ちになる人が続出しても仕方ないんじゃないですかね

そういう人達に配慮するような発言が一切無いのはいかがなものかと

 

新しい理解の調整はエホバの憐れみによるものだと強調されていますけど

これは言い換えれば組織側の憐れみが欠如してたってことじゃないですか

 

「悔い改め」を重要視されていますが

じゃあ組織が率先して今までのやり方には愛や憐みが欠けていたという反省を示すべきでは

ないでしょうか

たとえ見せかけであったとしてもたった一言あるだけで気遣い的なものは伝わってくるですが

まあ自省なんて概念が存在する人達ならこんな大問題にはなってねーわな

 

 

 

どういう背景や事由があるにせよ、新しい調整が正式に適用されれば

今の組織そのものにとっても信者や関係者の大多数にとってもマイナスにはならないでしょう

年配の姉妹たちは王国会館でエホバねぇ!エホバねぇ!と組織への賛辞を送るのでしょうか?

 

統治体の世代交代によって組織の在り方が大きく変わっていくのか

世間から叩かれれば叩かれるほど妥協と譲歩を繰り返していくのか

今後の進展が注目ですね

 

排斥措置を受けていて復帰のために頑張っている方およびご身内の方には吉報だと思うので

とりあえずおめでとうございますと申し上げておきます