【陳情令】第21話「変化」感想・魏嬰の秘密と陳情 | 占いworld♡エンタメ部

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魏嬰と江澄は江厭離のいる不浄世へ赴き、対面を果たします。魏嬰の帰還を祝い、江澄が宴席を設け、赤鋒尊が乾杯の音頭を取ります。しかし宴席の主役の魏嬰は、本人がいない藍湛の席を見つめ心ここにあらずの様子です。江澄が声掛けし、ようやく乾杯する魏嬰。

剣を持たない魏嬰に「剣を持たないのか」の声が次々とかけられますが、魏嬰は「持ちたくない」と答えるだけ。微妙な空気が流れ、魏嬰を非難する仙師たちもいて、魏嬰は宴席を離れるのでした。

藍湛は部屋で琴を弾いていました。その琴の音を聞きながら、藍湛が夷陵で言っていた「邪道を修めればいずれ代償を伴う。古より例外はない。身体も心も蝕まれる」を回想する魏嬰。

 

 

魏嬰は、自分への藍湛の心配を本当はわかっているのだと思います。でも、剣を使えないことを言えないため、藍湛には夷陵の時のような態度を取るしかないのかもしれません。

江厭離にも「変わった」と魏嬰は言われますが、彼女は魏嬰を責めることはしません。「どこにいたかは言いたくなった時に話して。お帰り、羨羨」江厭離が魏嬰にとってどれだけ大切で心を救ってくれる存在であるかを感じます。

 

曦臣兄様も不浄世に訪れ、射日の征戦の協議を行うことになっているにもかかわらず魏嬰の姿が見えません。金子勲は激しく魏嬰を非難しますが、赤鋒尊が諫めます。藍湛は終始表情が冴えない状態です。

第21話では魏嬰が脇腹を押さえるシーンがあります。陳情笛を奏でる時にも黒い怨念らしきものが魏嬰から立ち昇ります。

 

剣の代わりとなる魏嬰の笛の名前が決まります。「陳情」ー言葉にできない情を訴えること。魏嬰の心情が込められた名前。ドラマのタイトルでもあります。うる覚えなのですが、ドラマ化にあたり「魔道祖師」が検閲上の問題で使えないため「陳情令」になったらしいことをどこかで聞いたように記憶しています。

 

 

協議では温若寒の陰鉄にどう対抗するかが議題に上がっていました。遅れて協議にやってきた魏嬰は「温若寒の陰鉄なら、問題ない」と言い、再び脇腹を押さえるしぐさを見せ「ひと月経てば自然とわかる」と告げて、去ろうとします。

曦臣兄様「魏の若君。なぜ剣を持っていない?」
魏嬰「持ちたくないだけ」

脇腹にある乾坤袋の中身はおそらく暮渓山洞窟の黒剣なんでしょう。ひと月というのは陰虎符に精錬するのに必要な日数なのかなと思います。魏嬰がまとう陰気から赤鋒尊と沢蕪君は何かを感じている様子です。そして藍湛の表情は冴えません。

曦臣兄様「忘機、魏の若君はなぜ断言できる?たったひと月で温若寒の陰鉄に対抗できるのか」
藍湛「わかりません」
曦臣兄様「陰鉄のせいで大勢が犠牲となった。魏の若君は自信があるんだな。忘機、聞きたいことがある。夷陵の監察寮の虐殺は陰鉄と関係あるのか?」
藍湛「いいえ。兄上、彼はしません」
曦臣兄様「だが、夷陵の件は常識では考えられない。夷陵に着いた時、異変を感じなかったか?」

 

藍湛「兄上。世の出来事には法則があるのですか?」
曦臣兄様「かつて私も一生かけて精進し、藍氏の蔵書を読めば、真理を悟れると思った。だが、気づいたのだ。書を全て読み漁っても、この世には理解できないことがあまりにも多すぎる。法則はなく、物事の真理は白黒だけでは決められない」
藍湛「白黒を物事の尺度にできないなら、人の心はどう測るのですか?」
 

 

曦臣兄様「人の心も同じように白黒と是非だけでは語れない。人を見るにも善悪や是非で判断するのではなく、己の心に従う」
 

 

ここの曦臣兄様が語る「善悪や是非で判断せず、己の心に従う」との言葉がとても好きです。以前、どこかで言っているはずと記憶の片隅に残っていたのですが、どこでのことかが不明でした。第21話であることが知れてとても嬉しい。ということで備忘としてブログに残します(笑)
 

曦臣兄様と藍湛が語っているところで、魏嬰が江澄とやって来ます。魏嬰と藍湛はお互いに微妙な視線を交わします。拱手礼で挨拶して立ち去る江氏双傑。

曦臣兄様「忘機、魏の若君が心配だと言うなら」
藍湛「いいえ」
 

曦臣兄様に即答で「いいえ」と言っておきながら、魏嬰の部屋を訪れる藍湛。しかし、いざ扉を叩く段になってその手を止め、踵を返してしまいます。そこへ江厭離が現れます。

 

 

部屋へ戻ってきた魏嬰は藍湛と江厭離が話しているのを目撃します。
 

 

藍湛「・・・心まで蝕まれます」
江厭離「では、どうすればいいのでしょう?」
藍湛「剣を尊ぶのが正しい道です。呪符はあくまで補うもので極めてはなりません」
 

 

魏嬰「藍湛。姉さんに告げ口か」
藍湛「魏嬰」
魏嬰「前にも言ったはずだが、江氏の件に首を突っ込まないで頂きたい」
江厭離「阿羨。二の若君は」

 

 

江厭離「阿羨、どうしたの。私から二の若君に相談しただけなのに。そんなに怒る事なの?」
魏嬰「姉さん、藍湛から夷陵の監察寮の話を聞いた?」
江厭離「いいえ、何も」
 

魏嬰は去った藍湛を追います。話をしようとする魏嬰に藍湛は避塵で向かってきます。魏嬰の喉元に突き付けられる避塵。
 

 

魏嬰「藍湛。しばらく会わないうちにまた腕を上げたようだな」
藍湛「お前は進歩がない。随便は?」
 

 

どうしても話はそこになる。魏嬰が剣が使えないことを伝えることができたら、どんなに楽だろうかと考えてしまいます。今後の悲劇すら回避できたかもしれないとさえ思う。藍湛であれば秘密を固く守った上で魏嬰の力となってくれるはず。タラレバ言っても仕方がないんですけどね。口外しないと決めた秘密は絶対に死守する。ここはまさに蠍座だなと思います。夷陵老祖様は恰好いいけれど、魏嬰の快活さをこよなく愛する身としては、能天気に見えるくらいの明るい魏嬰に早く会いたいです。ということで第21話の感想を終わります。