【陳情令】第2話「再びの大梵山」感想・魏嬰と藍湛の再会 | 占いworld♡エンタメ部

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莫家荘を出た魏嬰は大梵山周辺で人の魂が奪われる失魂症が起きていることを知り、山へ向かいます。そこで態度が大きい傍若無人な金氏子弟に出会い、彼とのやりとりの中で莫玄羽が金光善の隠し子であることを知ります。痴れ者呼ばわりされ莫玄羽・魏嬰は「失敬な奴。母親は教育したのか?」とやり返しますが、そこに江澄が表れ、罵倒してきた彼が江厭離の息子金凌であることを知るのでした。江澄にたきつけられた金凌は莫玄羽・魏嬰を襲いますが、含光君により阻止されます。

 


江澄「さすが”乱ある所に含光君あり”だ。今日は山奥に現れるとは。人探しに来たのか?それとも我が甥の手柄を奪おうとでも?この16年各地を遊歴していたはずだが」
景儀「どういう意味です?」
江澄「それは二若君が一番知っているはずだ」


おぉ、江澄は藍湛の逢乱必出と呼ばれるようになった理由が魏嬰の痕跡を探すためであることを知っていたのでしょうか。「陳情令」も「魔道祖師」もですが、一度さらっと観ただけでは見逃してしまう伏線がてんこ盛りです。だから何度も周回し、観る度に新しい発見があり、ハマることになるのでしょう。私の場合はまさにそうです。単に私の注意不足、理解不足なだけなのかもしれませんが(笑)

 

彼らと離れた魏嬰は川辺で前世を回想します。
江澄「魏無羨、もう騒ぎは起こすな」
江厭離「阿羨、好物を作ったわ。蓮根と骨付き肉の汁物よ」
江澄「魏無羨、私を補佐する約束だろう。忘れたのか?”姑蘇に双璧””雲夢に双傑あり”だ」
江厭離「阿羨、あなたと私、そして阿澄はずっと一緒にいるのよ。永遠に離れない」


そして、噂の舞天女の祠へ向かう魏嬰。
「食魂殺の仕業じゃない。まずい、金凌が」

舞天女の祠には金凌、思追、景儀他姑蘇藍氏子弟、その他の修行者達が集まっていました。
金凌「大梵山で魂を食ってる奴を私の前に連れてこい」

 

魏嬰「早く逃げろ!その天女は危険だ」


思追「莫先輩。なぜ魂を奪ったのが天女だと?」

魏嬰「古い墓を見たんだ。つまり食魂殺や食魂獣の類じゃない」

思追「なぜですか?」
魏嬰「食魂殺や食魂獣はまだ散ってない使者の霊識を吸収する。なぜ墓に霊識が集まっているのに生きた人間を?」
景儀「それもそうだ。待て、痴れ者ではないのか?」
 

痴れ者どころか名探偵。ハロウィン生まれの魏嬰。洞察力に優れた蠍座を感じさせます。

 

そして祠の石像、舞天女が動き迫ってきます。

魏嬰「なぜ復活する?藍湛と封印したはずだぞ」
 

え?このセリフが私には意味不明。いつ藍湛と舞天女の封印を?

 

金凌が動く舞天女の石像に弓で攻撃しますが、通用しません。金氏子弟が襲われ、魏嬰は景儀の剣で手近な竹を切り、急ごしらえの笛を吹きます。金凌が舞天女に襲われるかと思ったその時、消滅したはずの鬼将軍・温寧が現れ、舞天女を粉々にしていまいます。

 

魏嬰は舞天女は幻影で、このことは自分に温寧を召喚させるための罠かと思います。 舞天女が消滅したことで、その場の人々は復活した温寧に一斉に襲いかかります。藍思追と藍景儀ですら鬼将軍に向かっていきますが、逆に温寧の反撃に遭い危機に陥ります。温寧の凶暴性を抑制するため、魏嬰は落ち着いた曲調の忘羨を奏でます。

 

藍湛が魏嬰の手首を掴みますが、魏嬰は笛を吹き続け、温寧はその場から去っていきます。

 

「陳情令」の魏嬰は、この忘羨が藍湛がかつて自分に聴かせてくれた曲であると意識して奏でているのでは?曲調が静かで落ち着いている理由の他に、これまでの流れからすると、魏嬰は多分に藍湛を意識して吹いてる気がするのですが考えすぎでしょうか?藍湛作の曲であるとまでは認識してはいないと思いますが。藍湛の作曲について「陳情令」のこれ以降のエピソードでどのように演出していたのか今はよく覚えていません。

 

そして江澄が登場します。温寧の出現と彼を召喚したのが莫玄羽・魏嬰であると江氏子弟から告げられた江澄。紫電を莫玄羽・魏嬰に振り下ろしますが、藍湛に阻止されます。逃走しようとした魏嬰に江澄は再度紫電を振り下ろしますが、奪舍でなく舎身呪で復活した魏嬰から魂を取り出すことはできません。それでも江澄はさらに紫電を振り下ろそうとして、今度は景儀に突っ込まれます。

 

景儀「紫電は奪舎した者の魂を取り出す。魏無羨は死後、骸や魂も見つからないのに奪舎できると思いますか?」

江澄「死んだとは限らん」

景儀「江宗主が殺したのでは?」

 

ここでは明確な描写はありませんが、16年前に江澄は魏嬰を殺そうとしたものの、とどめを刺したわけではないので「死んだとは限らん」発言になるのですよね。

 

そして次にアニメやラジオドラマと異なる表現の場面となります。

魏嬰「16年前に戻りたい。蓮花塢に戻りたい。たとえ夢でも覚めたくない」

 

魏嬰はここでおそらく気絶し、長い夢、前世の夢を見ることになります。それにしても「陳情令」の魏嬰はよく気絶するような。

 

場面は16年前に戻ります。雲深不知処の座学へ向かう姑蘇彩衣鎮の江家子弟御一行様。

 

「陳情令」では姑蘇の座学に師姉・江厭離も参加する演出です。仲睦まじい三人の幸せな時間の記憶。原作では江厭離はぱっとしない平凡な容姿とされていますが「陳情令」で師姉を演じた女優さんはとっても美人。この美人さ加減の影響もあって、雲深不知処の座学設定が原作と異なるようになったのでは?と勝手に思ったりしています。


第2話の感想まとめです。大梵山での魏嬰と藍湛の再会はアニメ、ドラマ、ラジオドラマのいずれでも代表的な名シーンです。「忘羨」をバックに、三者三様の描き方を楽しめるのがよいですね。


再会後、アニメとラジオドラマでは魏嬰は男色家を装い、藍湛と江澄の双方をからかいつつ逃れようとします。イタズラ感満載で面白くこれはこれで大好きです。一方、ドラマはかなり情緒的なムード。BL展開しないための演出かもしれませんが、返って二人の言葉に出来ない気持ちがダダ漏れてるように思います。「秘すれば花」ではないですが、隠そうとするほど何かが溢れ出る感じです。


直接的な接触がなくても色気やBLは成立すると私は考えています。「陳情令」の制作では直接的表現を避けながらも、そのスピリットをいかに伝えるかを念頭に演出したのでは?と勝手に想像しています。だからこそ萌えるし、エモい。つまり感情が揺さぶられるのではないのでしょうか。ということで第2話「再びの大梵山」の感想を終わります。