香港と一口に言っても
その切り口によって
いろいろな顔を見せる。
私がしばし通った時期は、
おそらく香港の黄金時代なのではと。 

両替と言えば、
重慶マンション。
いかついインドのシーク教徒が出張っていた。
あのおっさんこそが
香港の入り口だった。

香港の返還前、
日本人は、デューティフリーを謳歌して
ショッピング&グルメを楽しんだ。
飛行機が啓徳(カイタック)空港に降りる直前、
この数分間は、窓に釘付けだったことを思い出す。

さて、返還後。
香港は香港だったはずなのだが
知らぬうちに人民解放軍がやって来たり、
これ見よがしに民主化が叫ばれたり、
そのこと自体が香港らしからぬ、だったり。


返還から十数年経つたある日の香港島。
香港というところは
九龍サイトも然りだが
香港島サイトはさらに坂の街。


たまに見かけるトイレさえ
坂道が絡んでいる。
この日、帰国までのわずかな時間を割いて
なんとなく骨董街へ。
ここは面白かった。
大陸から妙なものが流れて来たり
香港の持つ怪しげが具現化されたり。


こういった人形達は
当時はなんだか楽しげに見えたが
今、奥まったところに集合していると
なんだかやるせない気分にもなる。


この時の心残りは
この三國志的チェスの駒を買わなかったこと。
それからずうっと
香港に寄るたびに
チェスの駒を思い出す。
そして、香港のこれからを
思ったりする。

2015 初夏 香港