焼け石に水とわかっていたが、密かに1ヶ月近く禁酒と食事制限をして雁坂に備えていたデビルマン。これでも足りない、雁坂デーモンに勝つためには…。
過去2回の出走経験から、どこまでやっておけば行けるのかはある程度は理解していた。
「ペットボトルに柿ピーってベックスの真似?」
「そうそう、一流は一流を知るって言うだろ?」
そんな他愛もない会話で久々のアルコローディングで精神的リラックスを得たデビルマン、軽量コンパクトにしたウイングも、大枚叩いて買ったマックスクッションシューズも全ては雁坂完走のため。足りない部分はたくさんあるが、今出来ることはデビル財力も使って全てやってきた…。
あとは走り出すのみ。
こうして、朝を向え、遂に甲府の駅前にデビルマン降臨!!

スタートは例年よりも30分早くなって5時半。去年実施された信号待ち強制ウェーブスタートも、トンネルまでの強制徒歩区間の設定も今年は無し。
「え、でもスタートしてから歩いても良いんでしょ?」
早くも弱気なデビルマン、お約束通りヒーローズお見送りポジションに陣取ると白いエロ貴公子、変タイガー、鉄骨スーパーガール、ドラえもんを背負ったミニーちゃん達と一緒にお見送り体勢に入る。

こんなおかしな人たちがうじゃうじゃいるこの大会ってやっぱりおかしいよな…。
でも、代表が言っていたように
最高傑作な大会
である事は間違いない。和やかな雰囲気の中、号砲も無くゆるゆるとスタートしていく変態ランナーの皆さん。
あっ!
という間にお見送りは終わってしまったのでありました…。
《続く》