(提供:oyaniniスポーツ)
奥武蔵グリーンラインを突き進むヒーロー達。エイドステーションではウルトラ並みの補給を行なう。
野菜:トマト、きゅうり
果物:グレープフルーツ、バナナ
主食;パン、おにぎり
飲物:水、スポーツドリンク、コーラ、ジュース
胃袋が丈夫なのがウルトラも走れる証拠。っていうかこの大会は走るランチビュッフェなのか、30キロ地点に待ち構える大会の目玉
栗ご飯&豚汁
を目指してひたすらおやまを登っていく…。
途中、織姫岩と言われる石碑がある場所まで来た…。
「懐かしい友人との再会を喜びあう奥武蔵。私は刈場坂付近が一番好き。涼しい緑の木陰のトンネル。見上げると青い空が近い。走れる幸せに感謝します。
2000年8月 会田順子」
石碑にはこう書いてある。デビルは
「こんな格好で申し訳ありません」
と言いながら手を合わせる。走れる幸せに感謝…、まさしくその言葉を噛み締めながらデーモンとの闘いを繰り広げていく。そうだ、たとえ脚がダメージを受けようが今この世に生きながら大会に参加出来ることに感謝しなくてはいけないのだ。
この石碑にまつわる話を知ったのは夏の奥武蔵ウルトラの後、今回は必ずここで手を合わせようと思っていた…。
また再び奥武蔵に来るときがあると思うが、必ずここで手を合わせ、走れる喜びに感謝することを忘れないようにしようと固く心に誓うデビルなのであった…。
やがて、激しい上り坂にデビルは他の皆から遅れていく。
「ええ!!ヴィブラムで奥武蔵走っちゃ駄目でしょ!!」
ランナーの方々はやっぱりシューズは気になる模様で、追い抜きざまに何人かの方からシューズに対する突込みを頂く。確かにダメージは大きい。でもアップダウンが激しいほうがVFFは向いている気がする。これがフラットなコースで下手にスピードが出る状況だとあっというまにふくらはぎとアキレス腱がパンクすると思われるからだ。
やがて、本日の献立のメインとなる栗ご飯と豚汁エイドにヘロヘロになりながら辿り着いた…。
うんめー!!!
奥武蔵にランナーの絶叫が響き渡る。秋の味覚に舌鼓を打ちながら、デビルはきっちりと補給を行なうと一瞬気持ちが途絶えた。
(もうここで終わりでもいいや…)
残り12キロ、走る気力は無くなりつつも進む以外に道はない。明らかに衰えたスピードでふらふら走り出すデビルマン、奥武蔵デーモンの攻撃に気持ちが折れそうになりながらもこの美しいものを守りたいだけの気持ちでゴールを目指す。
次回、孤独な闘いに挑むデビルマン、奥武蔵のりんご狩り編に続く。

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