一昔前の話ですが、実業団に進んだ教え子が「時間があるからといって、練習が変わるわけではない。確かに一般ランナーより早い時間帯には走れるが、だからといって特別な練習ができるわけではない」とボヤいていたことがありました。
まあ、一理はあります。ただ、オマエが言うな!という感じですが。
実業団の選手も、時間とお金を融通してもらって結果が出ないと、いろいろ言われるので大変です。。。
時間があれば、もっと走れる!というのは道理なのですが、いくらでも時間があれば、いくらでも走れるのか?というと、そうかもしれませんし、そうではないのかもしれません。
北京五輪のマラソンを制したワンジル選手は「日本人は練習し過ぎ!」と指摘したことがありましたが、量を追い過ぎるということは確かにあるかも知れません。
「練習しないでどうするのか!いちばん多く練習した者が勝つのだ!」~というのが日本流ですが、それでは実業団勢はなぜ川内選手に勝てなかったのか?
たくさん練習するのは良いのですが、そんなに走り込んで、いつ疲労を抜くのか、きちんと回復しているのか~というのは疑問に思うことはあります。
とにかく合宿が多いですし、それも長期になることもあります。その間、もちろん休養日もあるのですが、ちゃんと回っているのかな?
回る~というのは、トレーニング負荷をかけ、休養・回復することで、その効果を得られる!というトレーニングの基本です。走れば走るほど強くなる!~と単純に考えるのではなく、きちんと走って、きちんと回復させて~というサイクルを回していかないとダメなわけですね。
そこで鍵になるのが回復力です。膨大な練習量をこなすには、驚異的な回復力が必要です。回復してなくても練習は積めますが、その効果は?というと怪しくなってきます。
調整失敗とかの疲労の問題ではなく、強化段階のトレーニング効果そのものです。「練習し過ぎ!」とか言われちゃうのは、ここがちょっとどうなのかな、という感じですね。
100の練習を消化しても50の効果しかなかったら、60の練習を消化して60の効果のあったランナーには勝てません。
決めるのは、走行距離ではなく、トレーニング負荷と回復のバランスです。