鈴木 彰の ミドル・シニアランナーのためのランニングブログ

鈴木 彰の ミドル・シニアランナーのためのランニングブログ

@runnerのCEO、e-Athletesヘッドコーチの鈴木彰が、なるべくプライベートな部分は避けつつ、主に概ね40歳以上のミドル・シニア(中高年!)ランナー向けにランニング関係のあれこれを綴ってみようかなってとこです。

 急遽、現地で観戦してきました!

 

 秋葉原から須田町、そして神田駅近くに陣取り、周回コースですので何度も観ることが出来たのは良かったです。

 電車を乗り継いで追っかけしていると大変ですからね。

 

 どうせならフィニッシュまでとモーニングセッションのチケットも買い、最後は国立競技場へ。

 ラスト勝負までナマで観れたのは本当に良かったです。あれ、ほんと、凄かった…

 

 暑いのでタイムは度外視というのは大前提ですが~

 五輪や世界陸上での陣形としては、先行逃げ切り・主力集団での勝負・後方待機とある中、日本の3選手がそれぞれに1人ずつ入った形になったのは興味深かったですね。小林さんが後方待機になるかと思っていましたが、佐藤さんと逆でした~~。

 

 こういう大会では、主力集団内での駆け引きが重要な要素になります。スローペースで淡々と走っているわけではなく、細かい上げ下げが意図的に行われていて、それに対応する・対応しないの判断が後半のレースを左右します。自分でペースを上げ、相手に対応させて脚を使わせる。肉を切らせて骨を断つ~要は潰し合っているわけですね。まあ、見事に次々に潰れて行った感じですが。

 

 先行も後方待機も、この主力集団の潰し合いを避けるための戦術の1つです。まあ、思ったよりも小林さんがイケイケ過ぎで、佐藤さんが慎重過ぎたかな、というところはありましたが。

 どちらも成功することも失敗することもあります。五輪や世界陸上でも、ノーマークの選手が最後まで逃げ切ったことも、第2集団から優勝者が出たこともあります。

 

 そもそもノーマークだからこそ逃げることが出来る・主力集団が追わないのですが、潰し合っているうちに追いかけられなくなってしまうこともあったり、追いかけてくる主力の人数がかなり減っていることもあるわけですね。

まあ、ノーマーク=実力に劣るということもあるので、逃げ切れるかどうかは別問題。ペースをつくるのは大変ですが、それでも潰し合いに付き合わなくて済むのは大きなメリットで、今回も先行した選手のうち、アメリカのサリバン選手が4位、小林さんが7位ですから、成功した方ですね。

 

 かつてはトラックの5000mでも、日本女子勢はこの戦略で逃げ切り、予選を通過したことが何回かあります。

 

 

 競技場内では、期せずして話題の女子100mハードル予選を観戦することが出来ました。

 日本選手がコールされる度に大歓声が沸き上がり…ああ、東京オリンピックも本当はこうだったんだろうな、と思うと、、、

 

 全組が終了し、福部さんと中島さんの準決勝進出が決まるとまたまた大歓声!

 テレビで見た方が良く分かると言われますが、この臨場感は何にも代え難いですね。

 

 

 

 

 

 

コロナ過で壊滅的な危機を迎えた練習会ですが、なんとかかんとか乗り越えて、存続しています。

 

今は、夏のゆっくりじっくりの走り込み(LSDやロング走)から、徐々にペース水準を引き上げていこうという段階ですが、なかなか涼しくならないので、若干、苦戦中というところでしょうか。

 

13日は、比較的気温が低く、走り易そう…ではあったのですが、湿度が高く、WBGTは黄色(注意)→赤(警戒)へと変わり、後半は少しキツさもあったようです。ただ、発汗量はだいぶ少なくなってきたようですね。

 

7月から走り込み体制で進めていますが、基本である「まず距離・それからペース」というところから始め、2か月半が経過しました。ペース度外視で距離は十分に踏めてきていて、早く涼しくなってペースアップ体制にガツガツシフトしていきたいのですが、、、

 

 

この日はTverで世界陸上の50km競歩を観戦しながらのロング走管理でした。

来週は世界陸上絡みでこの練習会はお休みです。

 

 

 eAマラソン練習会

 

 

 

 

 

 およそ4年振りの更新です。

 

 東京五輪までで終わっていたようなので、世界陸上を機に再開したいと思います。

 

 そういうことで世界陸上、この後すぐ!!

 とりあえず2~3日は観戦に行こうと思っています。

 

 えっとまず近況報告ですが、世田谷から湘南の方に転居しました!

 以前は東京タワーが見えましたが、今は富士山と江の島が見えます。

 都心と違って、いろいろユルくて住み心地の良い街です。

 イトーヨーカドーが閉店してしまったのは残念ですが。 

 

 お仕事の方はなんとかコロナを乗り越えてやっていますが、時代がいろいろ変わってきていますね~。

 基本、ミドル・シニア対応は継続していますし、湘南地区で新展開もしています。

 これから徐々にそういうお話しもしていきたいと思います。

 

 取り急ぎ、ご挨拶まで―。

 

  女子1500mで8位入賞を果たした田中希実さん―。

 その快挙とともに、レース後、大きな声で「ありがとうございました!」と言ってからトラックを去ることが話題にもなりました。

 

 田中さんに限らず、ちょくちょく見かける光景ではあり、実践している市民ランナーの方もおられることでしょう。

 

 で、この「ありがとうございました!」に対し、実はスタート前に「お願いします!」というのがありました。ありました―というのは、今は禁止されているのです。

 スターターの「位置について」(今は、on your mark)の合図とともに、ほぼ全員の選手が「お願いします!」と大きな声を出して一礼する~昔は全国どこでも当たり前にみられたことです。

 ところがある頃から、これが正式に禁止!になります。その理由が凄い!

 

「日本独特の風習であり、国際大会でやると注意され、萎縮してしまい実力を発揮できなくなることがあるから」

 

 え、ええええ~!?と当時は思ったものです。国際大会に出られるようになる人なんかほんの一握りなのに、全国のアスリート(特に中高生)に禁止令を出すとは…。今となっては、さもありなんというところもありますが。

 

 お願いします~で始まり、ありがとうございました~で終わるというのは、日本のスポーツ・部活動的にはアリな話ですね。本当に日本だけなんですけど。

 ただ、「お願いします!」がほぼ全国共通で99%以上のアスリートが実施していたのに対し、「ありがとうございました!」の方は実は必須ではありませんでした。僅かにはいましたけど。

 

 そして「お願いします!」が禁止された今、残った「ありがとうございました!」の方がなんか妙に注目されることが出てきたわけです。

 

 さて、この「ありがとうございました!」は、誰に・何に対してお礼を言っているのでしょうね。それには諸説ありますが~

 

 (1)グランド・コースに対して

 (2)審判さんに対して

 (3)レースを走らせていただいたこと自体に対して

 

 (1)に関しては、レースとは別に、通常練習でも最後に全員でグランドに向かって礼をしてから帰る~みたいな中高のチームがけっこうありますね。

 

 コースに対しての場合、フィニッシュ後、くるりと後ろを振り向いて走ってきたコースの方に頭を下げることが多いようです。

 グランドに対しての場合は、退場時、いちばん外側のレースから出たところでくるりと向きを変えて礼をします。田中さんもこのタイプです。

 

 (2)の場合、昔は計時係の審判さんがフィニッシュ地点の審判台にずらりと並んでいたので、そちらに向かって一礼するというのがありましたが、今はほとんど電気計時なので、ちょっと勝手が違っていますね。

 

 (3)は(1)(2)も含みますので、総括的に―。

 

 

 

 学生時代、全国定時・通信制高校の全国大会の補助員をした時のこと~すれ違う審判・役員・それにわれわれ補助員にまで全員に「お疲れ様です」「ありがとうございます」と言って回っている女子選手がいました。

 厳しい環境に身を置き、大会に出場できることに対する感謝の気持ちを忘れないというのは大切なことですね。

 

 

 男子マラソン

 

 キプチョゲは強かった…。強過ぎた!

 分かってはいたことですが、本当に別格ですね。。。

 

 女子同様、ケニア勢主導というか、皆、キプチョゲ選手を見ながらの展開。序盤、コロンビアのスアレス選手が前に出て、あわよくば逃げようとします。五輪や世界陸上では、この大逃げが奏功することがけっこうあるのですが、さすがにケニア勢がそうはさせず、集団のペースが上がります。

 

 気温はそれほどではないものの、湿度が高いようで、けっこう暑そうですね。小さな揺さ振りもあったのでしょう。徐々に徐々に振り落とされていく選手が出て、集団がだんだん小さくなっていきます。

 けっこう有力選手、強豪国の選手が早めに落ちていくので、あれ?あれ?あれ?みたいな感じもありましたが、そういうサバイバルレースに突入したということなのでしょう。

 

 キプチョゲ選手が飛び出したあとはもう、横綱レースです。後続はすぐに銀メダル争いに気持ちを切り替えたような感じでしたね。結局、4人で銀・銅メダルを争うバトルは、ラストのスパート合戦まで続くという、五輪のマラソン的には珍しい展開となりました。

 

 オランダのナゲーエ選手が銀、ベルギーのアブティ選手が銅メダルを獲得。この2人はもともと仲良しですが、実はともにソマリア出身。五輪のために国籍変更したわけではなく、いわゆる難民です。ラストスパートで、先行するナゲーエが、来い、来い!とアブティを手招きする姿が印象的でした。

 政情が安定しないソマリアは、今回の五輪に全競技を通じて2名の選手しか派遣していません。とてもスポーツどころではないのでしょう。しかし、もしかしたらとんでもなく恐ろしい潜在能力があるのかも…。

 

 この集団からいちばん逃げたがっていたケニアのチェロノ選手はスパート合戦に敗れ、2秒差でメダルに届かず…。すんげえがっかりしていましたね。

 

 日本勢は、有終の美を飾る大迫傑選手が6位入賞!とにかく前半は温存し、余計な揺さ振りには対応しない。勝負どころの切り替えには対応する。対応仕切れずに離されても粘る―。本当に良いレース展開で、まさに集大成という感じでした。メダルがちょこっと見えた局面もありましたが、6位は立派な成果です。

 

 中村匠吾選手、服部勇馬選手は残念でした。中村選手は故障の影響があったのでしょう。服部選手は最後、脚を引きずっていたので、なにかトラブルがあったようですね。

 女子の鈴木亜由子選手、前田穂南選手もそうですが、必ずしも良い状態でスタートラインに立ち、思ったようなレースができた選手ばかりではなかったようです。

 

 これは日本勢に限ったことではなく、けっこう各国のビックネームや有力選手が脱落したり途中棄権したりしていますね。

 

 これには、以下のようなことが考えられます。

 

 (1)とにかく暑さが効いた。

 当初から想定されたことですが、対応仕切れない選手が出てくるのは当然のことです。日本の湿度をきちんと認識してなかったチームもあったことでしょう。

 

 (2)勝負を捨てる

  暑さの影響も含みますが、メダルや入賞の可能性がなくなった・今日は闘えそうにない…と判断した段階で戦意を喪失し、リタイアするか大幅にペースダウンする選手もいます。

 特にアフリカ勢がそうで、エチオピアは今回もまたまた3人とも途中棄権。ケニアのキプルト選手も大迫選手に抜かれ、入賞圏外となった後、棄権しました。

 序盤で早々にやめた有力選手が何人もいましたが、トラブルが起きたというよりも、今日は、ダメそうなので、切り上げた…という感じの選手もいましたね。「完走」に対する価値観の違いがあります。

 

 (3)コンディション不良

 日本もそうですが、各国の代表の多くはもう2年近くも前に決まっており、延期に伴い、あらたに選考をやり直したという国は少ないかと思います。

 この間、年齢的な衰え、故障、延期に伴う計画変更の失敗、それにコロナ禍に伴う練習不足・遠征や合宿の中止・レース勘の鈍り・メンタルの不調等々、あまりにマイナス要因満載で、思ったようにコンディションが整わずにスタートラインに立つことになった選手がたくさんいたことは容易に想像がつきます。逆に、ほぼ万全の状態に仕上げることができた選手は凄いですね。

 

 

 まあ、今回はこういうオリンピックだったということです。

 こんな大変な状況の中、マラソンという大変な競技に挑んだわけですから、なにからなにまで大変だったわけですね。