「そうです、脱税、横領どちらからも
黒崎正一郎を押さえつけたいんです。
その為に皆さんのお力を借りたいんです」
「今日は随分謙虚ね。亮」
美咲は謙虚に言う亮を褒めた。
「そうですか、経済界の黒幕と言われる2人を
ほぼ同時に逮捕出来るなんて
めったにないチャンスです」
亮はそう言いながらもう1人の黒幕を岡村幹事長を
日の当たる場所に引きづり出し
この手柄を美咲の父原巌に上げたかった。
「そうね、頑張るわ」
亮が美咲との電話を切ると仁木と三雲に連れられて
悦子が来た。
「仁木さん、三雲さんお疲れ様です。悦子さん大丈夫ですか?」
「はい。・・・私の身代わりの女性大丈夫ですか?」
悦子は自分の身代わりになって連れ去られた女性を心配していた。
「彼女は小妹と言って武道の達人です。大丈夫です」
「まさか、私を誘拐するなんて・・・きっと黒崎の命令ね」
「ええ、どこか遠くへ連れて行かれて殺すつもりでしょう。
死体がみつからないように」
亮が話をすると悦子の顔から血の気が引きガチガチと歯を鳴らし
亮に体を寄せた。
「安心してください、僕たちが守ります」
「は、はい・・・」
悦子は亮の腕の中で顔色を戻していた。
「亮さん、小妹を救わなくていいんですか?」
仁木が小妹を心配して亮に聞いた。
「今はまだ小妹を殺す事はありません。
お店の売り上げに影響しないように
悦子さんが行方不明になるように偽装すると思います。
つまりそう易々と死体が見つかっては困るはずです」
「そうかするとどこか遠くへ連れ出すわけですね」
「ええ、小妹からきっと連絡があるはずです」
亮は小妹の正体がばれぬように小妹に連絡ツールを
持たせなかった事を気に病んでいた。
~~~~~
横浜本牧の数えきれないほどのコンテナが見える
アパートの2階の床に小妹は転がらされていた。
「小関、この女の顔写真を撮っておけ
人違いが無いように宮部さんに送って確認を取らないと」
「了解、あの部屋に居たんだから本人に間違いないと思うがね」
「黙って言う事聞け!もし間違って別人だったら大変だぞ」
「分かりました」
小関は横たわっている小妹を仰向けにして
写真を撮った。
「なかなかの美人だな、中国人の
船員にやられるのは惜しい気がする」
小関は小妹の胸を撫でながらつぶやいた。
「ほう、女装趣味のお前からそんな事を聞くとは
思っていなかったよ」
「俺はゲイじゃない。マツコやミッツのように
女装はあくまで仕事の為だ」
「まあ、どちらにしろ俺には分からん、
もし惜しいと思ったら明日まで好きなだけやればいい。
どうせ愛人をやるような好き者なんだから
喜んでやらせるんじゃないか」
「うん、それがこの女ウブな感じがしてならない。それより
お前こそやりたいんじゃないか?」
「あはは、それが俺もこの女とやる気にならないんだな。
ギャラをもらったら後腐れの無いもっとセクシーな女とやる」
「まったくヤルのやらないのって・・・私はやる気ないっていうの!」
スタンガンで気を失っていなかった小妹は
2人の会話を聞いて怒っていた。
「やはりこいつらに誘拐の指示を出して居たのは塩見の部下の
宮部だったんだ。亮と連絡を取らなくちゃ・・・」
両腕を結束バンドで縛られている小妹は
亮に対する連絡方法を考えた。
「大飯、写メの送り方分かるか?」
「そんな事俺に聞くな!電子機器の使い方なんて分かる訳ないだろう」
「そうだったな、携帯電話からiphonに変えたら
全然使い方が分からなくて・・・」
「当り前だ、そんなに簡単だったら○ップルストアが
予約でいっぱいにならねえよ。シンプルが一番だ」
~~~~~
亮はクラブ蝶を出てまだ作業中の中村達に会寿司を持って
銀座の事務所に向かった。
「中村さん、夜食です」
「あら、長兵衛の寿司ですか?ありがとうございます」
亮から寿司を預かった桃華はお茶の支度を始めた。
「それでどうですか?」
「かなりひどいわね。黒崎は関西ステート銀行が
貸付をした企業から見返りをもらっているようだし、
検索しても出てこない会社もあるわ。
特にこの3件は山田組のフロント企業です」
「あっ、ホワイト興業の大阪支店も入っていますね」
亮はリストを覗き込んで企業名を記憶していた。
「はい、未回収金がトータルで860億円、
回収不可能の企業が100はあると思います」
「なるほどこの情報が金融庁にばれたら監査が入って
黒田正一郎の数々の不正が一挙にばれてしまいますね」
亮は中村の出した帳簿を体を乗り出して覗いた。
「亮さん、これを証拠に金融庁に報告しますか?」
「盗み取った情報など誰も信用してくれませんよ。
ただあの男には罪を償ってもらわないと。
しかしこんなにひどいとは思いませんでした」
亮はまた落合に連絡をして
金融庁の人間を紹介してもらうか考えていた。
「亮、今どこ?」
美咲から電話がかかって来た。
「事務所にいます、どうしました?」
「あなた私に隠し事していない?」
「い、いいえ別に・・・」
亮は慌ててそれを否定した。
「そう、今日落合さんから電話が有ったわ国税庁の
人間を紹介して欲しいって言ったそうね」
「ええ、黒崎正一郎が脱税している可能性があるので」
亮は落合と美咲がまだ付き合いがあるのかと疑っていた。
「証拠見つかりそうなの?」
「はい、代官山の愛人のマンションの隠しているようです」
「そうか・・・脱税は税務署だからね。ただ横領は警察だから
横領の事実があればすぐ動くわ」
「その時にはよろしくお願いします」
美咲と落合の関係が頭に引っかかっている亮は冷たく答えた。
「落合さんが国税の人を紹介する時私も立ち会うわ」
「分かりました・・・」
亮はしばらく無言でいた。
「ところで美咲さん、塩見の件はどうなりました?」
「飯田さんの件ね。10年前にお金を借りて
1円も返済していないので
詐欺罪になるから捜査二課が準備しているわ」
「では明日の朝F電機の株主総会で塩見を逮捕してください」
「・・・逮捕すれば恐喝などの余罪が出てくるはずだから
二課だけじゃなく一課も喜ぶわ、あの塩見を逮捕できるんだから」
美咲は大物総会屋を捕まえる事で
興奮していた。
「美咲さん、横領の証拠があれば逮捕まで
どれくらいの時間が掛かりますか?」
「証拠があれば内偵をして事実関係を
確認して早くて1週間あれば」
「了解です。では殺人なら?」
「もちろんすぐに動くわ」
「そうですよね」
「ねえ、さっきからもったいぶってだれの話をしているの?」
「黒崎正一郎です」
「まさか黒崎正一郎が殺人を犯したと言うの?」
美咲は亮が正一郎にみすみす殺人を
許したのか不思議でならなかった。
「いいえ。まだですよ」
「じゃあ、これから起こるの?」
「まさか知っているんですからそんな事はさせません。
殺人はたとえ話です」
「じゃあ、横領は事実?」
「はい、一応だいたいのデータは集まったのですが
脱税と横領の事実を確定するには
証拠書類を押収しなければいけません」
「だから落合さんに国税の人間を探してくれと言ったのね」
亮はクラブ蝶を出てまだ作業中の中村達に会寿司を持って
銀座の事務所に向かった。
「中村さん、夜食です」
「あら、長兵衛の寿司ですか?ありがとうございます」
亮から寿司を預かった桃華はお茶の支度を始めた。
「それでどうですか?」
「かなりひどいわね。黒崎は関西ステート銀行が
貸付をした企業から見返りをもらっているようだし、
検索しても出てこない会社もあるわ。
特にこの3件は山田組のフロント企業です」
「あっ、ホワイト興業の大阪支店も入っていますね」
亮はリストを覗き込んで企業名を記憶していた。
「はい、未回収金がトータルで860億円、
回収不可能の企業が100はあると思います」
「なるほどこの情報が金融庁にばれたら監査が入って
黒田正一郎の数々の不正が一挙にばれてしまいますね」
亮は中村の出した帳簿を体を乗り出して覗いた。
「亮さん、これを証拠に金融庁に報告しますか?」
「盗み取った情報など誰も信用してくれませんよ。
ただあの男には罪を償ってもらわないと。
しかしこんなにひどいとは思いませんでした」
亮はまた落合に連絡をして
金融庁の人間を紹介してもらうか考えていた。
「亮、今どこ?」
美咲から電話がかかって来た。
「事務所にいます、どうしました?」
「あなた私に隠し事していない?」
「い、いいえ別に・・・」
亮は慌ててそれを否定した。
「そう、今日落合さんから電話が有ったわ国税庁の
人間を紹介して欲しいって言ったそうね」
「ええ、黒崎正一郎が脱税している可能性があるので」
亮は落合と美咲がまだ付き合いがあるのかと疑っていた。
「証拠見つかりそうなの?」
「はい、代官山の愛人のマンションの隠しているようです」
「そうか・・・脱税は税務署だからね。ただ横領は警察だから
横領の事実があればすぐ動くわ」
「その時にはよろしくお願いします」
美咲と落合の関係が頭に引っかかっている亮は冷たく答えた。
「落合さんが国税の人を紹介する時私も立ち会うわ」
「分かりました・・・」
亮はしばらく無言でいた。
「ところで美咲さん、塩見の件はどうなりました?」
「飯田さんの件ね。10年前にお金を借りて
1円も返済していないので
詐欺罪になるから捜査二課が準備しているわ」
「では明日の朝F電機の株主総会で塩見を逮捕してください」
「・・・逮捕すれば恐喝などの余罪が出てくるはずだから
二課だけじゃなく一課も喜ぶわ、あの塩見を逮捕できるんだから」
美咲は大物総会屋を捕まえる事で
興奮していた。
「美咲さん、横領の証拠があれば逮捕まで
どれくらいの時間が掛かりますか?」
「証拠があれば内偵をして事実関係を
確認して早くて1週間あれば」
「了解です。では殺人なら?」
「もちろんすぐに動くわ」
「そうですよね」
「ねえ、さっきからもったいぶってだれの話をしているの?」
「黒崎正一郎です」
「まさか黒崎正一郎が殺人を犯したと言うの?」
美咲は亮が正一郎にみすみす殺人を
許したのか不思議でならなかった。
「いいえ。まだですよ」
「じゃあ、これから起こるの?」
「まさか知っているんですからそんな事はさせません。
殺人はたとえ話です」
「じゃあ、横領は事実?」
「はい、一応だいたいのデータは集まったのですが
脱税と横領の事実を確定するには
証拠書類を押収しなければいけません」
「だから落合さんに国税の人間を探してくれと言ったのね」
「F電機は総会屋とがっちりと組んでいて
問題解決の為には随分乱暴な事をするそうですが?」
笑っている内村を横目に甲山は総会屋の
妨害を心配していた。
「はい、総会屋塩見正長です。かなり強引な手で
株式総会を抑え込むそうです」
「それなのにまたやるんですか?」
「はい、やります」
亮は甲山に自信をもって答えた。
~~~~~
女装した小関がトランクを車に乗せると運転席に
大飯が乗った。
「さて行くぞ」
「この女物の服を脱がしてもらう、どうもウエストがきつくて
たまらん」
「破っていないだろうな、後でその服を着せないとまずいぞ」
「大丈夫だ。そろそろこの女トランクから出すぞ。窒息したらまずいからな」
「ああ、明日の夜に上海行きの貨物船に乗せて
上海に着くまで船員に嬲り者になって
中国の領海に入ったら殺して海に捨てられる」
「気の毒にな、一思いに殺されて方が楽だろうに」
「死体が見つからないようにが依頼人の希望だ」
~~~~~
銀座の寿司店は高級店が多く
銀座で飲んだ社用族が会社接待交際費で
食べる人がほとんどであるが
接待になれた男たちは味にうるさく、
少しでもまずい物を提供すれば
あっという間に噂は広がり
高い家賃の銀座では商いは成り立たなくなり
閉店に追い込まれる。
ゆえに日本中の食通が集まる銀座の店主は緊張の毎日なのである。
その中でも銀座の老舗長兵衛に入った
黒崎長一郎は2人の美女と寿司を食してご機嫌だった。
「美喜君、実は渋谷道玄坂にあるセレクトショップの店長が
辞める事になってね。君に任せるから自由にやってみないか」
「本当ですか?じゃあそこで私のデザインの商品を売れるわけですね」
「うん、そうだ。当面売り上げの事は心配しなくていいから、
それに海外に仕入れに行くならそれも良い」
「黒崎さん素敵!仕入れなら香港が良いわ、
この前も香港に行ったばかりなの」
正一郎は今夜美喜を抱けそうな雰囲気に興奮していた。
「うん、いいよ。君の自由だ。そうだ仕入れに
多額の現金を持って行くだろうから
ボディガードにマギーと一緒に行くと良い」
「はい」
美喜は正一郎に答えマギーに微笑んだ。
「どうだ、報酬の話は静かな所で2人きりでしないか?」
「そうですね」
美喜は正一郎の話を受け入れた。
「よし!」
正一郎は塩見のところに確認の電話を入れた。
「例の件は片付いたか?」
「はい、今部屋を連れ出して監禁場所に向かっています」
「分かった、くれぐれも例の件は守ってくれよ」
「はい、処理は3日後、中国で行いますのでご安心ください。
死体は見つかりません」
「分かった、よろしく頼む」
正一郎は自分のアリバイを確保した安心に
顔が綻んでいた。
「さて、行こうかな。美喜ちゃん」
「はい」
「マギーは我々をホテルに送ってもらえば帰っていいよ」
「はい、承知しました」
マギーは後ろから手を回し美喜に白いピルを渡した。
「あら」
マギーがカウンターに目をやると
お土産寿司を持った亮が微笑んでいた。
問題解決の為には随分乱暴な事をするそうですが?」
笑っている内村を横目に甲山は総会屋の
妨害を心配していた。
「はい、総会屋塩見正長です。かなり強引な手で
株式総会を抑え込むそうです」
「それなのにまたやるんですか?」
「はい、やります」
亮は甲山に自信をもって答えた。
~~~~~
女装した小関がトランクを車に乗せると運転席に
大飯が乗った。
「さて行くぞ」
「この女物の服を脱がしてもらう、どうもウエストがきつくて
たまらん」
「破っていないだろうな、後でその服を着せないとまずいぞ」
「大丈夫だ。そろそろこの女トランクから出すぞ。窒息したらまずいからな」
「ああ、明日の夜に上海行きの貨物船に乗せて
上海に着くまで船員に嬲り者になって
中国の領海に入ったら殺して海に捨てられる」
「気の毒にな、一思いに殺されて方が楽だろうに」
「死体が見つからないようにが依頼人の希望だ」
~~~~~
銀座の寿司店は高級店が多く
銀座で飲んだ社用族が会社接待交際費で
食べる人がほとんどであるが
接待になれた男たちは味にうるさく、
少しでもまずい物を提供すれば
あっという間に噂は広がり
高い家賃の銀座では商いは成り立たなくなり
閉店に追い込まれる。
ゆえに日本中の食通が集まる銀座の店主は緊張の毎日なのである。
その中でも銀座の老舗長兵衛に入った
黒崎長一郎は2人の美女と寿司を食してご機嫌だった。
「美喜君、実は渋谷道玄坂にあるセレクトショップの店長が
辞める事になってね。君に任せるから自由にやってみないか」
「本当ですか?じゃあそこで私のデザインの商品を売れるわけですね」
「うん、そうだ。当面売り上げの事は心配しなくていいから、
それに海外に仕入れに行くならそれも良い」
「黒崎さん素敵!仕入れなら香港が良いわ、
この前も香港に行ったばかりなの」
正一郎は今夜美喜を抱けそうな雰囲気に興奮していた。
「うん、いいよ。君の自由だ。そうだ仕入れに
多額の現金を持って行くだろうから
ボディガードにマギーと一緒に行くと良い」
「はい」
美喜は正一郎に答えマギーに微笑んだ。
「どうだ、報酬の話は静かな所で2人きりでしないか?」
「そうですね」
美喜は正一郎の話を受け入れた。
「よし!」
正一郎は塩見のところに確認の電話を入れた。
「例の件は片付いたか?」
「はい、今部屋を連れ出して監禁場所に向かっています」
「分かった、くれぐれも例の件は守ってくれよ」
「はい、処理は3日後、中国で行いますのでご安心ください。
死体は見つかりません」
「分かった、よろしく頼む」
正一郎は自分のアリバイを確保した安心に
顔が綻んでいた。
「さて、行こうかな。美喜ちゃん」
「はい」
「マギーは我々をホテルに送ってもらえば帰っていいよ」
「はい、承知しました」
マギーは後ろから手を回し美喜に白いピルを渡した。
「あら」
マギーがカウンターに目をやると
お土産寿司を持った亮が微笑んでいた。