グッド・ジョブ媚薬8 黙示禄99 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「そうです、脱税、横領どちらからも
 黒崎正一郎を押さえつけたいんです。
 その為に皆さんのお力を借りたいんです」
「今日は随分謙虚ね。亮」
美咲は謙虚に言う亮を褒めた。
「そうですか、経済界の黒幕と言われる2人を
 ほぼ同時に逮捕出来るなんて
 めったにないチャンスです」
亮はそう言いながらもう1人の黒幕を岡村幹事長を
日の当たる場所に引きづり出し
この手柄を美咲の父原巌に上げたかった。
「そうね、頑張るわ」

亮が美咲との電話を切ると仁木と三雲に連れられて
悦子が来た。
「仁木さん、三雲さんお疲れ様です。悦子さん大丈夫ですか?」
「はい。・・・私の身代わりの女性大丈夫ですか?」
悦子は自分の身代わりになって連れ去られた女性を心配していた。
「彼女は小妹と言って武道の達人です。大丈夫です」
「まさか、私を誘拐するなんて・・・きっと黒崎の命令ね」
「ええ、どこか遠くへ連れて行かれて殺すつもりでしょう。
 死体がみつからないように」
亮が話をすると悦子の顔から血の気が引きガチガチと歯を鳴らし
亮に体を寄せた。

「安心してください、僕たちが守ります」
「は、はい・・・」
悦子は亮の腕の中で顔色を戻していた。

「亮さん、小妹を救わなくていいんですか?」
仁木が小妹を心配して亮に聞いた。
「今はまだ小妹を殺す事はありません。
お店の売り上げに影響しないように
悦子さんが行方不明になるように偽装すると思います。
つまりそう易々と死体が見つかっては困るはずです」
「そうかするとどこか遠くへ連れ出すわけですね」
「ええ、小妹からきっと連絡があるはずです」
亮は小妹の正体がばれぬように小妹に連絡ツールを
持たせなかった事を気に病んでいた。

~~~~~
横浜本牧の数えきれないほどのコンテナが見える
アパートの2階の床に小妹は転がらされていた。
「小関、この女の顔写真を撮っておけ
 人違いが無いように宮部さんに送って確認を取らないと」
「了解、あの部屋に居たんだから本人に間違いないと思うがね」
「黙って言う事聞け!もし間違って別人だったら大変だぞ」
「分かりました」
小関は横たわっている小妹を仰向けにして
写真を撮った。

「なかなかの美人だな、中国人の
 船員にやられるのは惜しい気がする」
小関は小妹の胸を撫でながらつぶやいた。
「ほう、女装趣味のお前からそんな事を聞くとは
 思っていなかったよ」
「俺はゲイじゃない。マツコやミッツのように
 女装はあくまで仕事の為だ」
「まあ、どちらにしろ俺には分からん、
 もし惜しいと思ったら明日まで好きなだけやればいい。
 どうせ愛人をやるような好き者なんだから
 喜んでやらせるんじゃないか」

「うん、それがこの女ウブな感じがしてならない。それより
 お前こそやりたいんじゃないか?」
「あはは、それが俺もこの女とやる気にならないんだな。
ギャラをもらったら後腐れの無いもっとセクシーな女とやる」

「まったくヤルのやらないのって・・・私はやる気ないっていうの!」
スタンガンで気を失っていなかった小妹は
2人の会話を聞いて怒っていた。
「やはりこいつらに誘拐の指示を出して居たのは塩見の部下の
宮部だったんだ。亮と連絡を取らなくちゃ・・・」
両腕を結束バンドで縛られている小妹は
亮に対する連絡方法を考えた。

「大飯、写メの送り方分かるか?」
「そんな事俺に聞くな!電子機器の使い方なんて分かる訳ないだろう」
「そうだったな、携帯電話からiphonに変えたら
 全然使い方が分からなくて・・・」
「当り前だ、そんなに簡単だったら○ップルストアが
 予約でいっぱいにならねえよ。シンプルが一番だ」