グッド・ジョブ媚薬8 黙示録100 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「ところでこの女いつまで気を失っているんだ、
 生きているんだろうな」
そう言って小関が小妹の顔を叩いた。
「う、うーん・・・・」
悦子と入れ替わった小妹は今まで気を失っていたように
芝居をして目を開けた。
「おい。大丈夫か?」
目を開けた小妹と目が合った
小関がなぜか小妹に気を使って聞いた。
「あ、はい。大丈夫です。私は・・・」
「俺たちはあんたを誘拐したんだ」
大飯は小妹と小関の間に割り込んで答えた。

「私を誘拐って!?。私の両親は
貧しくてお金なんて払えません。
月々の私の仕送りと少しの年金で暮らしているんですから」
小妹は悦子に成りすまして答えた。
「大丈夫だ、金なんて要求しねえよ」
大飯は思わず身代金目的も誘拐では無い事を言ってしまった。
「じゃあ、どうして私を?まさか・・・」
大飯は無言のまま目をそらした。

「あのう、さっきiphonの使い方が分からないと遠くで
聞こえた気がしたんですけど私やりましょうか?」
「ああ、でもなあ・・・」
小関は誘拐した人間の確認のメールを被害者に頼むわけに
行かないと思った。
「大丈夫です、それはそれこれはこれ変なことしませんから」
「そうか・・・この写真をこのアドレスに送ってくれ」
小関は小妹に小妹が寝かされている写真を塩見の部下、宮部
に送るように依頼した。

「まあ、私の写真ね」
小妹は1分ほどで写真を送った。
「送りました、変な事していませんから」
「ああ」
小関は気まずそうにそれを受け取った。
「疑っているようでしたらメールが
 届いたかどうか確認してください」
「わ、分かっているよ」
小関は小妹の一言で電話をするチャンスを逃していると
大飯は隣の部屋に行って宮部に電話を掛けた。

「宮部さん、写真を確認してくれましたか?」
「ああ、今先方にメールを転送するところだ返事が来たら
 連絡する」
「お願いします。まさか人違いと言う事は無いでしょうね」
「あはは、部屋番号を間違わなければ大丈夫だ」

~~~~~
正一郎は足元をふらつかせ、美喜の肩を借りて
銀座ルーセントホテルの部屋に入って来た。
「大丈夫ですか?社長」
「うん、少し飲み過ぎたらしい。
 せっかく君と楽しい夜を過ごすんだ少し休めば大丈夫だ」
美喜は正一郎の上着を脱がせベッドに横にさせた。

ベッドルームから出た美喜は入口のドアを開けると
マギーが入って来た。
「入って、マギーにもらった薬の効果があったわ」
部屋に入るとマギーは正一郎の上着からスマートフォンを取り出した。
「やっぱり着ていたわ、確認のメール」
マギーは小妹が添付されていた写真をマギーに見せた。
「本当だ!」

「亮、黒崎のスマフォに確認の為に小妹の写真が送られてきたわ」
「分かった、差し替えの写真を送る、
 そのメールをこちらに転送してくれ」
「了解」

「悦子さん、ソファに横になって手を後ろに回し、
 目を閉じて体をぐったりさせてください」
「は、はい」
亮は悦子に捕まっている様に見えるように
指示をして写真を撮り加工し宮部の
アドレスで正一郎のスマフォに送り返した。

亮のメールを受け取ったマギーは
宮部から来たメールを削除した。