遺伝性を除くと、大腸がんの大きなリスク因子が、「食物繊維の不足」、「運動不足」、逆に予防効果が高いのが、食物繊維を豊富に摂取すること、運動をよくすることと、本ブログでシリーズで繰り返してきた。
そして、もう一つ忘れてはならない大きなリスク因子がある。「加工肉・赤身肉の摂取」である。昨日(17日)も指摘したように、加工肉・赤身肉に含まれる動物性タンパク質は、正常細胞にも備わっている「抗原」の遺伝子変異をもたらし、悪性細胞化する恐れがある。また、加工肉に使用される添加物には、「発がん性」を有するものが含まれている。このため、「過剰摂取」は「がん」全体のリスクを高める可能性が高い。
もちろん、「大腸がん」についても同様で、「加工肉・赤身肉の過剰摂取」は、大きなリスク因子とされてきた。ただし、日本人の「一般的な」「標準的な」摂取量であれば、「問題ない」というのが、これまでの国内の研究者や医師の見解だった。
ところが、英国において、「少量であっても」「大腸がんリスクを高める」という最新研究が発表された。この研究は、昨日、英国の国営放送BBCでも取り上げられ、本日(18日)朝のNHKーBS「ワールドニュース」でも放送されている。
同研究は、大規模集団への6年間の追跡調査で、「毎日、ベーコン1枚(欧米は厚切りが一般的なので、日本での2枚分程度)相当の加工肉・赤身肉を摂取する習慣のある人は、1000人中4人、ベーコン3枚相当を摂取する習慣のある人は1000人中5人、「大腸がん」を発症したというもの。30年であれば、単純計算で、5倍程度の方が発症することになる。
やはり、加工肉・赤身肉、とくにハムやソーセージなど加工肉については、「毎朝食べる」という習慣は、「大腸がん」リスクをとっても高めてしまうと考えた方がいいでしょう。「予防」、さらに「再発予防」のためにも、加工肉は、毎日ではなく、「時々食べる」、赤身肉も、食べる際は、「量を減らす」を意識したいものです。