養老道を歩く、その⑨、海津橋~多度大社~多度駅。 | 歩いて走って登って、毎日ビール(・・・日本酒も)。

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体を動かした日でも。
動かさない日でも。
・・・ついつい今日もまたビール!
・・・いや最近は日本酒にはまり中・・・。

 

海津橋橋詰。

目立つのは海津橋饅頭のお店ですが、堤防になんか石物が見えるので行ってみます。

 

織田信長長島攻めの時に討死した武将、氏家卜全の真新しい供養塔でした、

 

 

街道に戻ります、すぐに左側に石物が建ってます。

 

これは・・・旧大垣藩御蔵跡、でした。

下の方の意味はわかりません。

自 津屋

至 下境

津屋から下境?

納・・・。

下境は地名なんかな?

 

昭和七年三月海津橋道路取付地形変更記念建立、とあります。

昭和7年の橋にしてはと思って調べると現在の海津橋は2代目でした。

 

こちら面はと・・・。

従是北蔵跡・・・?界標?

筆界(ひっかい、ひつかい、ふでかい)とは、不動産登記の手続きにより決定された一筆の土地の範囲を示す界のことであり、「公法上の境界」ともいわれる・・・wikiより。

ふーん、読めませんでした・・・津のサンズイがないから草冠に聿でググってようやく答えにたどり着いた・・・って、あれ、タケカンムリになってるではないですか!

もう何が正しいのやら???

 

そのすぐ先にも同じ仕様の石碑があるのでした。

 

卜全澤、先ほどの供養塔の解説にあった氏家卜全の首を洗った沢の跡の石碑でした。

氏家卜全戦死跡ってもう少しマイルドに表現したら笑。

 

 

街道の雰囲気のある道をさらに。

 

 

右を見るとまたまた何か石柱が・・・御嶽登山道の文字、養老山系石津御嶽登山道の石柱でした。

 

登山道、少しだけ入ってみたらお堂があります。

 

馬頭観音さまでした。

 

石津御嶽、四年前に石津駅から登っています

あの時は知らなかったのでここは通りませんでした。

せっかくなので国道まで出て石津御嶽を見上げ、今日は引き返します。

 

歩く歩く。

 

 

なんだか木造の洋館ぽい建物が現れました。

 

隣の太田稲荷の赤い鳥居との対比が目立ちます。

この奥には宝暦治水薩摩義士のお墓があるので立ち寄ります。

養老近辺には薩摩義士のお墓があちこちにあって見かけるたびに手を合わせています。

薩摩の皆さんありがとう、皆さんのおかげでこうして街道歩きを楽しんでいます。

 

このお稲荷さんの隣に薩摩藩の家紋の囲いの一角がありいくつかのお墓がありました。

濃尾平野の民代表でお礼をさせていただきました。

 

 

 

集落のはずれまで来たようです。

鳥居の後ろを電車が通る杉生神社、大ケヤキがそびえています。

大クス、大杉は多いですが大ケヤキは珍しいな。

 

 

 

 

踏切を渡り山側に向かいます、途中のレトロ看板のあった可知医院が見えてます。

じつはこのあたりから先のルート選択に頭を悩ませていました。

 

明治26年の地図では揖斐川沿いにある太い道が伊勢街道となっています。

 

ですが伊勢街道という道、この先かなりの距離が明治の河川改修で揖斐川の川底に消えているのです。

この地形図で言うと赤の矢印間のうち半分(緑の〇の区間)は消失区間です。

Googlemap先生やNetwork2010では山沿いの道を採用していますが川沿いのこの消失区間がおそらく江戸後期から明治のメイン街道だったと思われます。

消失したから選んだ山沿いルートなのか、もっとずっと昔の古道としてのルートなのか?

それともどっちでもまあいいよというざっくりなのか?

悩んだ末ここは消失区間になにもなさそうな堤防道路は避けて旧松山村のある山側に向かう道を選びました。

 

ポケットパークがあったので藤棚の下で休憩です。

この頃には日差しも強くなっていて助かりました。

 

養老の山々の裾野を行きます、緑の大波のようで気持ちはいいです。

 

でもなんとなく街道感がありません。

 

道に沿った川に右からさらに川が合わさるところを目印にして歩いてて無いなー、と振り返ると100%草に埋もれた堤防と川がいつの間にやら合流してました笑。

 

橋を渡りまた山側に。

 

この石垣もかなりのものです。

 

うーん、やはり街道の匂いが感じられない道。

 

今回の歩きシリーズ初の唐臼の台発見。

 

むら道あるいはやま道という感じです。

 

 

 

ん、水路みたいな変な道と交差しました。

 

なんと谷である小さい川が普段は水が流れていないため道として使われているのでした。

危険渓流の表示と散策コースの表示が並んで立ってます笑。

 

ほら、下流を見ると川に注いでます。

 

ちょっと川底をさかのぼってみた。

一応この切れ目には板を入れて水を止めることができるように溝が切ってありますが、

肝心のその板はどこにあるんだろ、もう事実上使ってないのでしょうか?

大雨の時ここがどうなるのか気になります。

でも上り坂はいやなのでもういいか~、引き返そ。

 

街道?はなんだか「やま道」的になってきた笑。

 

先ほどと同じような川のような道のような川をいくつも越えました。

 

 

 

そんな川だか道だかを越えつつ、ここは普通の道ですね。

えーと、ここはさらに山側に、右に曲がって・・・って、前を見ると、おーい!

道が自然に帰ってるじゃないですか!!

 

Googlemap先生これはどういうことですか~笑。

 

苦笑いしつつ、というかだいぶ暑さでやられてきて足取り重く引き返します。

まあ戻る道よりこの自然に帰った道のほうが遠回りで距離は長いのでまあいいか。

振り返れば養老山系の長大な山容が続いていてここに沿って歩いてきたんだな~。

 

多度町柚井で明治26年の地図の「伊勢街道」に戻りました。

これこれ、やはりそこはかとなく街道感がありますこれ。

 

 

宇賀神社の鳥居前、ここは何度も登ってる多度山の登山道のひとつ「眺望満喫コース」の入り口でもあります。

 

そして多度の町に入っていきます。

右に折れて・・・道端に石があるので振り返ります。

調べがついていた道標はここかぁ、右つしま 左ミの。

尾張と美濃に向かう分かれ道かぁ。

 

 

この歩きではさすがに多度大社はスルー出来ませんから多度大社参拝に向かいます。

道標からまっすぐに西に行けば、駅の方からのメインルートに途中から合流できます。

ってなんで一本裏のこんな地味目な道に道標を置いたのか?

昔はこちらがメインルートだったのかもしれませんが。

 

表の道に出るとすぐにこんなよさげで立派なお店が。

 

鯉料理かぁ。

ランチもあって、でも汗みどろではちょっと遠慮してしまいます笑。

 

うわー、中の庭園に面したとても素敵なお部屋で食事ができるようでいつか食べに来たいよこれは。

 

常夜灯の横にはみそぎの泉がありました。

 

 

 

点在する古い家屋を眺めながら歩きます。

車で多度山に来てしまうと直で駐車場に入ってしまうのでこの景色は見られません、もったいない!!

 

 

 

 

 

?吉?地蔵尊への道標がありましたが今のところどこのことかわかりません。

文字が蜘蛛の巣で読めない・・・。

 

鳥居がみえてきた。

 

 

徳調屋パン・・・ググってみても何も出てこない。

いつの時代のパン屋さんなんだろ?

 

三重県名物里程標があります。

 

 

 

こちらの観音さまは優しいお顔なのでぜひお参りください、おすすめいたします。

 

そして多度大社.

伊勢神宮は別格として、椿大神社か伊勢国一ノ宮、そしてここ多度大社が二ノ宮ということになっています。

 

 

この坂が上げ馬神事の坂、最後は壁だな。

 

馬が主役の神社なのでちゃんと本物の神馬がいます。

ちなみに父ヘクタープロテクターで葦毛です。

 

谷の奥の本宮と別宮に参拝して今日の無事のお礼を。

 

そのあとの多度駅までが暑くてつらかった・・・。
駅近くまで来てようやくトマトジュースがあった・・・体にしみわたります、美味い。

 

なんだか薄い家の前を通り駅に。

 

多度駅、今日の旅はここまでです。

次回は桑名までのフィナーレ予定、見所はどうも少なそうなので多度の川湊だった香取という集落を見てから桑名に向かう予定です。

 

 

 

 

電子地形図25000(国土地理院)

 

帰りには近鉄に乗り継いだ桑名駅前の柏屋さんで安永餅をお買い上げです。

 

 

桑名には安永餅を売ってる二軒のお店、柏屋さんと永餅屋さんがあって、お餅の感触が違います。

永餅屋さんは焼きが軽めでお餅が柔らかめ。

柏屋さんは焼きがしっかり目でお餅が香ばしめ。

気分とお好みでどうぞ、桑名駅の橋上共同駅コンコースコンビニ2件でそれぞれを扱ってるので店舗に行かずとも食べ比べできますよ。

どちらにしても安永餅は美味いな~。

 

 

そして悲報・・・。

実はある程度書いたところで、そういえば迷った末に選ばなかった明治26年の地図の揖斐川沿いの「伊勢街道」の現存区間が少しだけ気になってきました・・・。

禁断のグーグルマップストリートビューでどんな道かついつい見てしまったところ・・・!

あーあ、船着場跡という解説板とまさかの道標(左という文字が読める)を見つけてしまいました。

うーん、見に行きたい、どうしようか、でも見に行くとかなり戻るからロスが大きいいいいっ。

また落穂ひろいかぁ・・・。

 

この区間の処遇を悩みつつ今回はここまで、続きます。