クローバー(ノンフィクション小説) -59ページ目

翔真との再会‐2‐


ボタンを押す手が震えて……
簡単な事が上手くいかなくて。

そもそも翔真は私の番号なんて知らないから出てくれるかどうかも分からないわけで

出て……

出ないで……

そんな気持ちが交錯する中
ボタンを押していた。

プルルル……

プルルル……


プルルル……(やっぱ知らない番号とか出ないよね)

プルルル……

諦めて切ろうとした時

「……もしもし?」 

翔真だ!

「あっ もしもし!!」



恋が動き出した。

翔真との再会‐1‐


入社する前の話し

寮への引っ越しで荷物を片付けている時に
あるノートが目についた

真っさらなノート。

パラパラとめくると
1枚の名刺が……

「誰かいい子いたら紹介してよ!これ寮に貼っといてね!!」
そう言って私に渡した翔真の名刺……


翔真……

翔真は就職した病院の近くに住んでいた。

卒業してから1番最初にした事

携帯を買った。

携帯と名刺を交互に見る

彼女できたかな……
まだこっちに住んでるんかな……

あぁ~!!分かんない!!!


そして
携帯と睨めっこする事1時間……

いつも勝ち戦しかやらない自分が
動いた。

期待の新人‐12‐


後日
全体集会が行われた。

何百人もの職員が集まる

みんなの視線が注がれる中
論文を発表した。

結果は割れんばかりの拍手。

次の日いつものように出勤すると
総婦長がいた。

「あなたの論文素晴らしかったわ。今後も期待してますよ」

総婦長に絶賛された。

そりゃそうだ
あんた達みたいな堅物が好きそうな論文を作ったんだから。

この日から先輩達の態度も
ガラッと変わった。

予想通りの反応……

そして
つくづく人を見る目がない。


だが私が期待を裏切る日は
そう遠くはなかった……