クローバー(ノンフィクション小説) -210ページ目
殴っても蹴っても動じないことに
諦めたのか
男はボソッと「もういい 行け……」
そう言うと逃げるように去って行った。
はぁ?
人の事散々殴っといて
しかも絶体絶命の状況で
ヤられてないなんて……
ある意味屈辱かもしれない…
私は緊迫した状況の中
そんなことを思っていたんだ。
それでも抵抗はしなかった。
男は長身でがっちりしていて
まるで熊みたいな感じ。
そして覆面をし顔を隠していた。
私は見透かすように男の顔を
じーっと見つめた。
畑に引きずりこんだ男は
何を思ったのか殴りだした。
泣き叫ぶ声が聞きたいのか?
それに片手で私の
両手を押さえている。
私は足しか使えない。

