塩対応を超えバッグを買う | だれも書かない★ニューヨーク1%未満★

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日本からは見えにくい、知られざるニューヨークやニューヨーカーのこと、たまにプライベートなことを書いています。

 

こんにちは、コモンるみです。

 

 

昨年、リタイア記念、老境の道連れにあのバッグを買おうと決めました。

これまで散々節約してきたんですもの。

そろそろいいですよね。

頑張ってきた自分にたっぷりご褒美をあげて。

 

 

 

夫は本気で呆れていました。

たかがバッグですものね。

 

宝石ならともかく、使えば消耗するバッグにあれだけの金額を出すことがどうしても理解できないのです。

 

わたし自身、このブランドのバッグは20年ほど前ミッドライフクライシスの時に買いました。

まだかなりいいコンディションで大切にしています。

 

それなのに、またして止まるところを知らない欲望が湧いてきて、我ながら驚いております。

もう物欲とは縁がなくなったと思っていたのに。

不思議なものです。

 

 

しかし、お店に行ってサクッと買えるわけではなく、どうやら買うのはかなり難易度が高いと知り、戦略的に臨むことにしました。

 

とはいえ、昨年はぼんやりほしいと思うだけでニューヨークの本店でベルトやジャケットを買って様子を探りましたが、全くの塩対応でした。

 

で、本店に行くのをやめて、知人から辣腕の担当を紹介してもらいニュージャージー州まで行くようになり、2ヶ月で希望通りのものを買うことができました。

 

 

左は今年1月にゲットした

希望通りの28ケリー黒外縫いエプソン。

 

右はボロボロだった70年代のものを

友人がお修理したボックスカーフ32

ここまで恒久的にデザインが変わらないのを知ると

さすがだと納得してしまいます。

 

 

 

 

 

たかがバッグですが

されどバッグです。

 

 

ライフステージのほぼ最終段階に入る今、何かガツンと気合いを入れないと行けない切羽詰まった感情が込み上げてきたのです。

 

それを鎮めるには、ここのバッグが一番効果がある。

なんかそんなふうに思っちゃったんですよね。

 

 

これまでも節目節目で二回ぐらいそんなステージがありました。

加齢を華麗に、って言うほど簡単じゃないですもの。

 

 

今日はこちらの続きです。

 

 

 

 

ただ今どきは、何度も書いていますが買いたい時に「はいどうぞ!」とすんなり売ってもらえるものではないのはみなさんもご存知の通りです。

あれこれ塩対応も経験し、それなりに紆余曲折をしたので、その経緯から学んだことなどを備忘録として記しておきます。

 

 

 

さて消費者が訴訟まで起こすH社のわかりにくいビジネスモデルですが。

こう考えると良いとある日気が付きました。

 

1 みんながいう「担当」さんとは、単なる販売員ではなく老舗デパートの外商のようなもの。

 

2 H社のバッグは一流レストランの食事なら「デザート」と考えるといい。

 

 

では説明してまいります。

 

「担当」は老舗デパートの外商と心得る

 

塩対応に痺れを切らし、わたしが最後にしたことは。。。

担当さんをつけることでした。

 

ではどうやって。。。

 

ここで悩む方がすごく多いと思うんです。

日本では「担当制度はありません」と言われてしまうそうですね。

 

そこで、ここでいう担当とは一般の販売を担当してくれる人とは違うと理解する必要があります。

そう、老舗デパートの外商と考えれば、ハードルは高くなりますが一気に謎に近づけます。

 

つまり、だれにでも担当がつくわけでなく、年間一定以上の金額を買い上げる一部の顧客だけに「担当」はつくのです。

 

それがわからなかった頃、マディソン街でそれなりにお買い物をしたにもかかわらず、塩対応から抜け出すことはできませんでした。

 

そこでわたしは信頼のおける友人に「担当さん」をご紹介いただくことにしました。

紹介者はお母様の代からのコレクターで、現在の辣腕担当さんは3代目です。

で、彼女には、最初から「わたしはあなたが気に入ったらあなたからしか買わない」と伝えておきました。

 

さらにニューヨークではなく、お隣のニュージャージーの直営店まで行くようになりました。

 

わざわざお隣の州まで行くのは大変ですが、州を超えるとバッグ類は消費税を2%節約できるし、プレタは無税で8.725%がかからないというおまけもつくからです。

 

この課金ゲームは金額もハンパないのでこの節税はありがたい限りなのです。

 

 

紹介者は担当さんの信頼が厚く、その恩恵でわたしもとても良くしてもらえています。

以来、そのご恩に応えるため、マイアミや東京で気に入ったものがあっても見るだけにし、買うのは必ずその担当さんからと仁義を通すことにしました。

 

老舗デパートではある金額以上のお買い物をする人だけに外商がつくように、このブランドでも、ある一定金額以上を買える人にだけ「担当」がつき、イベントやセールにも呼んでもらえます。

 

それがわかるまで遠回りをしましたが、やっと素晴らしい担当さんに出会えました。

わたしの場合は果てしないエルパトはやめ、コネを使って「紹介」という脇の道から入ったのです。

 

 

バッグはフルコースのデザートと心得る

 

一番欲しいバッグはフルコースメニューのデザートと考えるとわかりやすいです。

つまり、いくらデザートを最初に食べたいと思ってもレストランでデザートからは注文しません🤣

 

いきなり

「デザート(バーキン)ありますか?」

とは口が裂けても聞かないこと。

それでは塩対応へ直結してしまうんです。

 

そして世間で言われる課金ですが。笑笑

はい、抱き合わせ商法がゲームの中心ですから、これは避けては通れません。

本当によくできたビジネスモデルです。

 

わたしは友人の紹介ということもあり、ここをきちんとすることが礼を尽くすことになると心得、あらかじめ全商品をこの会社のサイトでチェックして何を買おうかある程度決めて出かけました。

 

バッグ以外にほしいものはあるのか。

ゲームの達人になるには、この程度の予習は当然です。

 

 

まずは、

前菜=ベルト、靴、お財布など。

続けてメインディッシュ。

ここではファインジュエリー(シルバーではダメらしい)、プレタなどがメインになります。

できればここまでをどんどん!と一気に買って最初から覚えていただくとインパクトがあります。

 

 

これをすると、最後に聞いてもらえるんです。

「デザート(バッグ)でほしいものはありますか?」

 

そこでもいきなり枠バッグを提示せず、ディスプレーされていたバッグをさしました。

すると、

「茶色ならありますよ」

とおっしゃりこちらが出てきました。

 

 

image

カシミアのジャケットやベルト、靴を買った後に

見せていただけたミニエブ。

バッグはデザートだから

最初からは出てこないんですよね。笑

 

 

ところで、枠に入らないバッグもデザートであることに変わりはありません。

つまりバッグ類は全てデザートなので、フルコースを食べた後でないと出てこないのです。

こう考えるとわかりやすいでしょ。

 

もっというと、バッグはどうやら枠バッグ課金対象にもならないそう。

(これはアメリカと日本では違うかもしれません)

 

わたし個人はこのブランドのカシミアのジャケットやシアリングのリバーシブルのコート、日常に身につけられるファインジュエリーが好きだし、娘にも将来譲れるため、今まで贅沢をしなかった分予算を計上し、えいやっとほしいものをまとめて期間限定で清水買いすることにしたのです。

 

 

 

それではデザートにたどり着くための」準備金は?

その目安は、デザート(バッグ)の値段の2倍+だとブランドを知り尽くしたVICたちは言います。

 

😮‍💨

 

 

ここまで読んできて、バッグはほしいけど、課金は無理。

と思った方も多いでしょう。

 

お気持ちわ借ります。

 

バッグ以外にはほしいものが見つからない。

ではどうすればいいのか。

 

信頼のおける二次流通でさくっと買うのも悪くないと思います。

 

 

 

ただし、

どんなに信頼がおけるとは言っても、0.1%は偽物の可能性もある。

これはオークション会社を通しても必ずある可能でいです。

 

100%本物かどうかは、自分自身が直接直営店で買わない限り保証はない、ということは納得しておく必要があると思います。