今回日本滞在中に、夫とわたしのセミリタイアを記念し、週末を利用して大分と京都に小旅行をしました。
お宿はかなり奮発したところに泊まりました。
どちらも初めて伺う場所です。
23年前、夫の40歳のお誕生日を記念し大奮発して、全国有名高級旅館ツアーをしました。
京都の俵屋さんを皮切りに日光、箱根、金沢、宮島の名旅館に泊まりました。
その時の経験が忘れられないものになったので、今回も一生の思い出に残るものになるだろうと期待が膨らみワクワクしていました。
大分のお宿はいまだに思い出すと余韻に浸ってしまうほど素晴らしかったのですが、京都の新進ハイエンドのお宿は少し残念な経験になってしまいました。
と言っても、お食事もお部屋も、小さいながらお庭もかなりのレベルです。
ベッドもちょうどいい硬さで枕も1人2個ずつ。
しかも、固めのとふわふわのと2種類用意されていました。
各部屋のお風呂も檜の温泉です。
バスルームのシンクは彼女と彼、別々のダブルシンクです。
独立した化粧台もあります。
お部屋の中に水が出ない謎の手水石があったりします。
行燈もあります。
鉄瓶でお湯を沸かすこともできます。
ソファはゆったり白昼のまどろみにぴったり。
丸い障子の向こう側はお風呂です。
夜のお食事もなかなか美味しくいただきました。
スタッフも笑顔でとても感じがいい。
それなのに何が「残念」に感じたのかというと。
ひとつ一つは「あれ?」と思う程度のことなのです。
例えば、お部屋に入ってWi-Fiが繋がらずとても苦労しました。
案内してくれた人の説明では、テレビスクリーンにあるIDとパスワードで全館通じるということでしたが、全くつながりません。
結局フロントまで行って聞くことになりました。
聞いてみると、テレビスクリーンの「ミラーリング」から操作をする必要があるとのことで、そこからできるアクセスはパスワードもIDも全く別物との説明がありました。
これが、今年も滞在している東京の長期滞在アパートなら、係の方がすぐにお部屋に飛んできて操作をしてくださるでしょう。
今どき、部屋に入ったらすぐにWi-Fiに繋がることに慣れてしまっているわたしたち。
この操作と、しかも説明がなかったことは時間を無駄にする残念な滑り出しとなりました。
さらに、日の光を遮断する窓のスクリーンの操作にもとても苦労しました。
朝4時過ぎに明るくなる日本で、カーテンかスクリーンがないと早く目が覚めてしまいます。
案内をしてくれた人からその操作の説明もなかったため、窓に紐か電動のボタンが付いていると思って探したのです。
けれどどこにもそれがなく、やっと夜半になって偶然に見つかったのはベッドサイドでした。
別のお部屋からの操作なら教えてくれなくちゃ。
さらにお洋服にアイロンをかけたくて、アイロンボードとアイロンを探してもありません。
アイロンは、ビジネスホテルだって置いてあるのに。
また、翌朝、朝食を食べ終わったタイミングでお席でこう聞かれました。
「チェックアウトは11時となっていますが、何時にチェックアウトなさいますか?」
普通、ホテルや旅館がチェックアウトの時間を催促するようなことはありません。
だいたい11時に決まってますし。
なんだかとっても上から目線でチェックアウトをせき立てられている感じがしました。
言い方にもよると思うのですが。
「11時です」
と、にっこり答えました。
そうそう、到着した時も、出発する時も、荷物をタクシーから出したり、積み込んだりしてもらえませんでした。
スタッフがそろっての玄関でのお見送りもありません。
さらに英語を話せるスタッフがいないのです。
京都という世界中から観光客が来る場所柄、これは欧米人のゲストに来てほしくなくて意図的にしていることなのかとふと思ってしまったほどです。
こう書いてくると、一つひとつは本当に些細なこと。
これが格安のお宿ならきっと、そんなものかなって思うレベルでしょう。
荷物をタクシーから自分たちで運ぶことも不満はないでしょう。
でも、これが一泊二人で20万円以上のお宿となれば、サービスも最高級のものを求めてしまいませんか?
ところで、サービスに関しては世界に冠たるフォーシーズンズホテルには1000以上の細やかなサービスに関するマニュアルがあるそうです。
その逐一のディテールがマニュアルとして特化され、従業員たちはみんなそれを叩き込まれる。
さらには、それでも不備があれば、どんどん「改善」していくのです。
そういえば、ハンプトンのうちの近所にかなりローカルで気取りのないフツーの人気レストランがあります。
そこの従業員はみんな最高に感じがいい。
そして痒い所に手が届くサービスを提供してくれます。
一体何が違うのだろうと疑問に思っていたら。。。
全員が半年間の徹底したサービスに関するコースを受ける義務があるそうなんです。
一流レストランでもないのに、そのサービスに対する矜持が素晴らしいと思いました。
上記のお宿もたった一人でいい。
他の老舗高級旅館で経験を積み上げたベテランを雇い、一人一人の若い従業員に徹底してサービスのいろはを仕込む訓練期間を儲ければ、案外来年あたりはかなり素晴らしいお宿に変身しているのではと思います。
また、英語だって、簡単なレベルでいいのです。
「バスルームはどこですか?」
と聞かれれば、ベストは「ご案内致します」と答える。
お部屋への案内も日本人以外のゲストには英語で完璧に説明できるようにしておく。
まずはその辺から始めましょう。
こうしてみんなが少しずつ練習すれば、京都に来て、洗練されたお宿に泊まりたくてうずうずしている外国人たちが喜んでやってくるようになると思うのです。
結局老舗の名旅館やホテルは「人」のおもてなしの心意気とパーソナルタッチが違うんだと納得した経験でした。
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