嵯峨野嵐山 常寂光寺
嵯峨野の吉兆さん
嵐山からの京都の眺め
嵯峨野の竹林
古都に紫陽花はよく似合います。
日本の新幹線はすごいです。
4分おきにのぞみやひかりが走っており
簡単に京都や大阪に行ったり来たりできます。
6月末でRish NYを閉店するという
悩ましい決断をした背景を正直に書き
たくさんの方にご理解を頂戴しました。
心よりお礼申し上げます。
半面、たくさんの方が
とても残念だと名残惜しんでくださり
スタッフからも同じように
驚きの方が大きかったようです。
何ごとも「継続」をこよなく愛するわたしも
更新、進化しながら
ずっと続けられるといいなと思いました。
しかしながら
こんな時心に浮かぶ言葉があります。
「諸行無常」
諸行無常は、仏教用語で、
この世の現実存在はすべて、
姿も本質も常に流動変化するもので
一瞬といえども存在は
同一性を保持することができないことをいいます。
「諸行」とは因縁によって起こるこの世の現象を指し、
「無常」とは一切は常に変化し、
不変のものはないという意味です。
Rish NYのスタッフは創業以来変わらずですが
周囲を取り巻く環境は
少しずつ変化していったのです。
その変化について、さらに3つの
閉店を決意した理由を書いておきます。
①為替の急激な変動=円安
2011年に起業した当時の為替は
1ドルが80円台でした。
そして今は、1ドルが160円近く。
ほぼ倍です。
これは何を意味するかというと。。。
国を跨ぐと
2011年には80円で買えたものが
今は160円近くするということです。
加えてアメリカのインフレも加速しており
1ドルだったものが1ドル30セントになっており
それを円に換算すると170円近くに
つまり倍の値段になっているのです。
けれど、だからと言って
例えばこれまで1万円でお売りしていたものを
2万円で売り出して
みなさんが納得してお買い上げくださるとは思えません。
できる限り、お値段は据え置きで
頑張ってきたのですが、
この急激な為替の変動の下にあっては
逆らうにも限界があると実感しました。
②世界のファッション中間層の衰退
世界のファッション業界は
ハイエンドとローエンドに二極化し
ハイブランドは相変わらず勢いがよく
日本が誇るユニクロなどのローエンドや
その他ファストファッションも
なんだかんだで淘汰はあっても
残るブランドは残っています。
けれど、中間層の真ん中だけが
どんどん消えていっているのです。
Rish NYがターゲットにしてきた
高見えでクオリティが良い
ハイブランドでもファストファッションでもない
中間ブランドたちはこの13年間で
どんどん姿を消していきました。
コロナを経験し
人々の服装はどんどんカジュアル化しています。
お洋服の素材やデザインは
極限まで簡素化され
嘘みたいな値段で売られるようになり
中間層は太刀打ちできず
どんどん衰退していきました。
一枚の服を作るのに
ものすごく多くの人の手を潜り抜け
手間がかかるのがアパレル業界です。
そんな業界で一枚ずつの利益は少ない中
利益を上げるには
薄利多売、つまりたくさん売る必要があり
小さな会社で頑張っている
デザイナーたちには
ハードルが高いことだったのです。
おしゃれが好きな人にとって
ローエンドはゲームみたいなもの。
スパイスとして混ぜて
「これユニクロなの、見えないでしょ?」
という楽しみ方をする方が増えています。
しかも質だって全然悪くない。
わたしも持ってます。
ただ、全身それだとすぐに飽きがくる。
だから次々に買い換える。
それができる価格帯の服が好まれ
中間層は淘汰されていったのです。
③国をまたぐ税法の複雑化
2011年にニューヨークと日本で起業して以来
国をまたぐ税法はどんどん複雑になっています。
アメリカは世界タックスが課せられており
世界中どこに住んでいても
アメリカ人もしくは
永久居住者はアメリカに税金を払う義務があります。
そのため日本に小さな会社を所有するわたしは
日本ではもちろんですが
アメリカでも申告する必要があり
それを証明する書類が
今ではなんと小さなRish NYだけで
120ページにも及ぶものとなり
国際税法に詳しいプロにお願いしないと
とても太刀打ちできるものでは
なくなっています。
その申告がもう深刻でね
本当に大変で、会社を経営する上で
これがわたしにとっては
一番頭の痛いことでした。
が、夫もセミリタイアし
この申告のために四苦八苦するのは
そろそろおしまいにしたいと
控えめながら言われたことが
会社を閉じる決意に大きく影響しました。
こんな経緯でいろいろ悩んだ挙句の決意です。
けれど、13年の間にRish NYのお洋服や
アクセサリーをお買い上げくださった方と
させていただいた温かい交流は
ずっと忘れられない宝物として
心にしっかりと刻まれて
ずっとずっと忘れることはないでしょう。
これからもお洋服のお手入れ法
その他着こなしのコツなども
記事にして更新してまいりますね。
どうぞ引き続きよろしくお願いします。
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