「将軍」主人公鞠子像が現代版にアップデート | だれも書かない★ニューヨーク1%未満★

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毎週とっても楽しみに見ていた「将軍」が終わってしまいました😭
今、Shogun Loss気味です。
 
 
アメリカでもXなどの投稿を見ると、多くの人が将軍ロスにかかっていることがわかります。
 
1980年版に比べると相当に重いです。
 
 
けれど、この時代の権謀術数が目白押し、だれもが命懸け、明日のことも分からず、この一瞬に生きている真剣勝負の繰り返しが、視聴者の多くは理解できるんですね。
 
時代も変わりましたね。
 
 
うちに奇跡的に残っていた「将軍」の原作。
1970年代に発売になり爆発的ヒットを飛ばした小説です。
 
 
1980年、この小説をアメリカのテレビ局がミニシリーズのドラマ化し、それがまたセンセーションを巻き起こしました。
 
アメリカのテレビ局が、裏方さんをごっそり引き連れて日本にやってきて、全編日本でロケをしたのです。


撮影は彦根城、愛媛城をはじめ、小さな島に網代の村まで作ってしまって本格的な時代劇になりました。
 
それまで日本についてまったく知らなかった世界の人たちが、このドラマを通じて、歴史を知り、日本を知ることになった点で特筆すべきドラマとなりました。
 
 
主人公の虎長(徳川家康モデル)に三船敏郎さん、鞠子(細川ガラシャモデル)に島田陽子さんが扮しました。
そして安針は当時、ハリウッドで爆発的人気を博していたリチャード・チェンバーランが演じました。
 
 
三船敏郎さんのスタントを使わない
馬の乗りこなし方などがめちゃくちゃカッコいい。
こちらの虎長は物分かりの良い殿という感じ。
アメリカ制作なので主人公はブラックソーン。
島田陽子さんがとても愛らしく所作が美しすぎます。
世界中の男性たちが彼女に恋してしまったのです。
 
 
新作ではプロデューサーとしても大活躍された真田広之さん。
彼演じる虎永はエニグマティックで
何を考えているかわからない
底知れない怖さも感じる殿。
こちらのMariko samaは非業を抱えシリアスで
あまり笑うシーンもありません。
 
 
 
どうしても初代の将軍を見たくていろいろ探したのですが、ストリーミングでの配信はなく、目が飛び出そうに高いDVDも売り切れ状態。
 
やっと(多分非合法?)で個人が載せているサイトで奇跡的に見ることができました。
 
 
 
今見ると、島田陽子さんが、愛らしすぎて目が釘付けになります。
 
 

 

 

 
ただ当時日本には、着物が似合う美しい女優さんがわんさかいたこともあり、若いわたしは、彼女がなぜあれほど世界でセンセーションを巻き起こしたのか理解ができませんでした。
 
が、今ならわかります。
 
肌が、現代の皮膚科治療をした韓国の女優さんみたいに美しく、とにかく立ち居振る舞いがうっとりするほどの美しさ。
今、日本にもこういう女優さんは少ないのではと思ったほどです。
 
 
さて、現代の将軍を製作する際、鞠子を演じた澤井杏奈さんは、監督から、絶対に初代の将軍は見ないようにと釘を刺されたそうです。
 
 
その理由が両方見てみてわかりました。
 
 
鞠子の解釈が44年前と今ではあまりに違うからです。
 
それはまるで、TBSの「不適切にもほどがある」を見て感じるように、80年代と今では、ジェンダーの多様化に合わせ、見る側の意識も大きく変わっており、鞠子像も時代に合わせ、現代に照準して作り上げたのだろうと納得しました。
 
 
島田陽子さんの鞠子はとにかく愛らしい。
内面に強さを秘めながらも、あくまで男性を立てるその従順さにアメリカ人男性などはグッと来たことが想像できます。
 
また、イギリスから来た安針(ブラックソーン)に惹きつけられ、最後は夫がある身ながら、夫とは離縁して、安針と結婚させて欲しいと虎長にお願いするシーンもあります。
 
また安針がお風呂に入っている時、中に入ってきちゃうんですよ。
これはいくらなんでもありえない!
 
そして、 オリジナルは、鞠子と安針のラブロマンスが主題です。
最初は、Ma ladyと鞠子を呼んでいた安針が、最後は「まりこ」と呼び捨て。
鞠子は安針を「My Love」と呼びます。
 
が、現代の鞠子は、安針に「Mariko sama」と自分を呼ぶように言い渡し、安針は最後まで「Mariko sama」で通します。
鞠子も「Anjin sama」で最後まで通します。
 
つまり、二人の関係の距離感が全く違うのです。
現代版は二人の間にロマンスはあってもとても抑えた感情で、二人はあくまで格式ばった距離感を縮めようとはしません。
 
二人が深く愛し合っているのは、例えば、自分の命と引き換えに、イエズス教会に掛け合って安針は助けてやってほしいと頼んだり、自分が自害する際は、安針に首を切る介錯をしてほしいと頼みます。
 
これも壮絶な「愛」なのでしょう。
 
 
また、現代の鞠子は、薙刀で男まさりに敵の侍たちと戦うシーンもあり、自身の死をかけて虎永(長から永に漢字も変えています)に誓う忠義心が、愛よりうんと優っていることが感じられます。
 
 
現代版では、圧倒的に素晴らしい演技をした澤井杏奈さんですが、藤役で出演されていた新人の女優さんに世界から大きな反響があったようです。
 
 

 

安針の6ヶ月だけの契約「正室」となった
藤を演じた穂志もえかさん。
彼女に胸がキュンとなる男性たちが
世界中にものすごく多かったようです。
 
 

 

 
でも新旧の鞠子どちらも素晴らしい。
 
ただ、解釈が違うです。
 
現代の鞠子は、文武両道。
武道に優れ、和歌を詠んでもだれよりも上手く、忠義心に篤い。
しかも、結婚という己の幸せより大事に考えている。
 
 
 
言えることは、今回の将軍も将来、語り継がれる名作であることは間違いないということです。
 
 
 

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