生きていると思い通りにいかないことや、予定が狂っちゃって計画を全てご破算にしたり、全く違う方法や方向に向かうことを余儀無くされることがあります。
というか、自分の人生を振り返ると、思い通りに行ったり、計画通りに遂行できることの方が少なかったような。😅
それが壮大な計画だったり、大きなプロジェクトだったり、大がかりな仕事だったりするとなおのこと。
常に微調整は必要だし、根底から覆ることもあります。
しかもそれが、自分の実力不足が原因ならまだ諦めもつくものの、昨年と今年前半のコロナ禍のように天が決めた抗いようがないことが原因で、予定がすっかり狂ってしまった経験をされたかたも多いはずです。
会社を設立したりお店をオープンした途端パンデミックが始まって計画がおじゃんになってしまった方、多いと思います。
特にこんな時は、几帳面な人ほど、予定変更に慣れてないかもしれません。
真面目な人ほど、コツコツ積み上げてきたものが崩れると、目前の目標がなくなり途方にくれるかもしれません。
そんな時に備えて心の準備をしておくといいのが、「スペア」と切り替えです。
スペアとは、「代替」という意味です。
スペアキーとかスペアタイヤという使い方をするあのスペアです。
つまりバックアップです。
王室に生まれた次男はスペアの最たるものなのだそうです。
中世までは王が不意に若く亡くなったりすることが頻繁にありました。
そこで次の継承者をあらかじめ決めておく必要がありました。
通常は長男である皇太子が王位につきます。
が、その皇太子も独身で若く亡くなれば、次男が王位継承権2位のスペアということです。
続いて三男。。。
自分の人生がスペアだなんてきっと複雑な気持ちになるでしょう。
でも、王位継承者をスペアと考えるのは戦乱の世なら致し方のないことだったのです。
次男であるイギリス王室のヘンリー王子の悲劇は、生涯が「スペア」の人生で、しかもその継承権は兄が結婚して子供が生まれるとさらに遠のき、スペアのまま終わることだ、との記事を何かで読んだことがあります。
車にも不意のパンクに備え、スペアタイアを搭載しています。
よく鍵などを失くす夫は、車のスペアキーを車体の裏側のタイヤの近くに磁石のついた小さな箱に入れて準備しています。
しかし、スペアは全てが順調な時は出番がないまま終わります。
スペアの出番はないに越したことがないのです。
つまり万事うまく行っていれば無駄な存在です。
けれど王位は別としても、このスペアをきちんと用意しているかどうかでその後の展開の命運が決まります。
旅行などの計画も同じ。
今回のモロッコ旅行は綿密に計画したのですが、予定を変更しなくてはいけない時がきました。
砂漠で過ごした夜から、一緒に旅行をしている友人カップルのジムの体調が悪くなってしまったのです。
彼は夜中にそれに気づき、翌日のロングドライブに備え、薬を多めに飲んでしまったのです。
思えばそれが裏目に出てしまいました。
薬の過剰摂取でさらに調子が悪くなってしまったのです。
意識も朦朧としてしまったジムに一時は妻のミシェルも青ざめていました。
その日は、次の目的地まで丸1日のドライブを予定していました。
そしてその翌日はさらに長いドライブの予定でした。
普段から紛失などのハプニングと共存していると言っていい夫はこんな時心強いです。
すぐに計画変更を提案しました。
即、スペアプランを提案したのです。
長い話を短くすると、行く予定だった遠方の街を2泊スキップし、その分、半分以下の4、5時間で行ける場所に宿泊することになりました。
すでにキャンセルが有効な期間はすぎていて、行く予定のホテルの代金は戻って来ませんが、ジムの体調には代えられません。
とにかくいっときも早く清潔なベッドに横になり、十分な休息を取る必要がありました。
スペアプランで2泊した廃墟と椰子の木だけがある荒野にある隠れ家ホテルのダイニングルーム
万が一の場合は、マラケシュの病院からヘリを飛ばしてもらうことも考えました。
マラケシュまでは急カーブの多い山道を5、6時間ドライブする必要があり、それでは体に負担が多すぎるからです。
急遽滞在を決めたホテルはフェズで泊まったホテルのオーナーが推薦してくれたところです。
砂塵が舞う荒野をドライブしてたどり着いたのは、黄土色の廃墟と椰子の木が生い茂るホコリっぽい小さな村でした。
狭い舗装していない道をいけども行けどもこの風景です。
まるで人が住んでいない秘境という感じ
けれど近くには学校があるようです。
干し草をドンキーに積んだ女性
砂埃を上げながらこんな道をそろりそろりと不安を抱え中がら走りました。
ドライブを大幅に短縮してたどり着いたのは。。。
フォーシーズンズホテルにも負けない素晴らしいサービスを提供してくれる隠れ家ホテルでした。
最高のスペアプランとなりました。
Skoura にあるL'MA Lodge
スタッフが素晴らしい。
ブラヒムとソフィアン
スペアプラン大成功!
プールもあります。
![image](https://stat.ameba.jp/user_images/20211028/21/rumicommon/b1/ab/j/o1078144015022730240.jpg?caw=800)
敷地内には子供の遊び場もあります。
オーナーはクラブメッドで働いていたフランス人とブリュッセル人のカップル。
11歳と12歳の子供たちは敷地内のホームスクールに教師を招いて学んでいます。
このホテルは探し出すのが大変な場所にありますが、7部屋は満室でした。
ホテルについてはまた別の機会に
![ラブラブ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/035.gif)
結局ここに2泊することになりました。
素晴らしいスタッフのおかげでジムは90%まで回復しました。
体調を崩すゲストに慣れているスタッフが教えてくれたのは、ローズマリーを煎じたティを飲むこと。
このティを朝晩飲んだことが効いたようです。
このホテルでわたしたちは2日間のダウンタイムを楽しみました。
これがもうね、ハイライトと言っていい時間となりました。
素敵な人たちとも出会いました。
また追ってご紹介しますね。
人生や旅のスペアプランは、逃げ道とは違います。
計画や実践していることが完璧に暗礁に乗り上げた時のための全く別のプランなのです。
けれどこのスペアプランにすぐに切り替えられるかどうかで、本当に暗礁に乗り上げてしまうか、難を脱することができるかが決まるのです。
人生を順風満帆できた人ほど、それまでスペア出動の必要がなかったはず。
だからスペアという考え方に慣れていないかもしれません。
すぐに切り替える柔軟性もないかもしれません。
けれど、スペア、万が一のために考えておくといいですね。
このスペアが、元々のプランを覆すこともあるんですよね。
それを人生や旅がうまくいかなかったときのスペアプランから学びました。
そう考えると人生、スペア(バックアップ)出動でたとえ思い通りにいかなくても、なかなか面白い展開になるかもしれませんね。
【 ご予約絶賛受注中】
ご用意できるのはカシミア&ミンクコート2枚となりました。
全て手作業ですので数に限りがありますのでお早めにお求めください。
カシミア&ミンクリバーシブルコート
36と38が1枚ずつ。
ダブルフェイスにしては厚地で暖かい。
うっとりする上質のカシミア混
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20211018/02/rumicommon/b1/ae/j/o0800080015017520131.jpg?caw=800)
着る人を選ばない手作業袖付きポンチョ
受注終了。たくさんのご注文ありがとうございました。
![image](https://stat.ameba.jp/user_images/20211012/03/rumicommon/2e/ff/j/o1080108015014571712.jpg?caw=800)
完売いたしました。
ウール100%ラビットのファー付きダブルフェイスのリバーシブル
ウール100%
七分袖なのでロンググローブで合わせても素敵です。
どう見ても2枚違うコートみたいでしょ。
このチェック柄がすごく今年っぽいです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20211018/02/rumicommon/c7/59/j/o1181118115017520076.jpg?caw=800)
コートの重要性を感じてらっしゃる方、試着はできませんがその分大変お得です。
各サイズの採寸情報を掲載していますので、お手持ちのコートと比べてみてください。
ポンチョの方は身長も体型も腕の長さも関係なくたくさんの方にお召しいただけます!
イタリアの高度な職人芸で仕上げられるコート
ぜひご検討くださいませ。
大切な交渉ごと、プレゼン、クライアント訪問、出張、本番では脱ぐコートですがクロークなどで人に渡すものです。
優雅にまとい、優雅に脱いで、大切に扱われる人になってくださいませ!