Midnight-Jab =除闇= 12話「追撃の -蝶-」
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※注意!!
前回のあらすじを書きません! 12話の続篇の戦いです。
大五郎
「ぐぅぅぅ・・・無事か?息子よ・・・」
大五郎は、蓮牙へ優しく声をかけ・・・ゆっくりと膝を着いた。
神(ゴッド)
「軍神・・・元四天王アークスの大五郎か・・・息子の代わりに特大の落雷を受けて・・・自身が先に朽ちるとはな・・・・昔は、戦場の狂気と恐れられた・・・あの鬼人が・・・随分と丸くなった者だ・・・フハハハハハハ!!」
大五郎
「ぐぅぅぅぅ・・・・」
神(ゴッド)の放った雷が、身体に効いたのか・・・大五郎は、苦痛の声をあげた。
蓮牙
「いつも、そうだ・・・オレは、父さんに助けれてばっかり・・・3年間ミラベルさんと修行したのに・・・これじゃ、昔と全く変らないじゃないか・・・」
大五郎の傷ついた姿と、自分の無力さに涙を流す蓮牙。
いつも、そうだった・・・自分のピンチには・・・必ず駆けつけて、己の身を犠牲にし助けてくれる・・・父、大五郎・・・・
大五郎
「泣くな・・・オマエは、男の子だ・・・・・」
神(ゴッド)
「フハハハハハ・・・・敵前涙とは・・・笑止千万!大五郎よ・・・・キサマは、息子の育て方がなっちゃいない・・・・さぁ、親子共々あの世に送ってやるぞ!!」
神(ゴッド)は、自分に刺さった刀を抜き・・・
神(ゴッド)
「まずは、大五郎・・・キサマから血祭りにあげてくれるわぁぁ!!」
神(ゴッド)は、力なく膝をついている大五郎目掛けてカタナを投げつけた・・・
蓮牙
「危ない!父さぁぁぁぁぁぁん!!」
蓮牙は、大五郎に向かって飛んできたカタナを掴んだ。掴んだと言っても勢いよく飛んで来たカタナの刃の部分を掴んでしまった為、掌や指が深く切れてしまった。
大五郎
「・・・・れ・・・蓮牙!!」
もう嫌なんだ!!
蓮牙
「いつも・・・僕を守る為に・・・父さんだけが傷ついて・・・もぉ、僕はそんな父さんを見るのは嫌なんだ!」
蓮牙は、泣きながら必死に言った。
守られるだけなんて!!
神(ゴッド)
「フ・・・悩める少年よ・・・オマエが悩む事では無い・・・親が先に産まれ・・・そして、先に死ぬのは自然の摂理だ・・・・それを、お前が悩む必要は無いのだ・・・」
蓮牙
「くぅぅぅぅ・・・・」
神(ゴッド)
「さぁ・・・神、自らが・・・神罰を与え・・・まず、大五郎・・・そして、次にオマエだ・・・少年・・・・」
蓮牙
「そんなの・・・お前が決まる事じゃない!例え・・・本当の神が・・・自然の摂理として・・・父さんを先にコロスと言うなら・・・」
神(ゴット)
「・・・・・・・・・・・・・・」
蓮牙
「僕が・・・・・・・」
蓮牙
「オレが神を超えて・・・自然の摂理も変えてやる!!」
神(ゴッド)
「ふん・・・オレを超えるか・・・ぐお」
神(ゴッド)が話し終わる前に・・・蓮牙の拳が飛んできた。
神(ゴッド)
(・・・・・・馬鹿な・・・・・・・見えなかっただと!?・・・・・・今の攻撃が・・・・)
蓮牙は、居合いの構えを取っていた。しかし、鞘もカタナも持っていない。
大五郎
「あれは、無刀流・・・・零の太刀!カタナや鞘も持たずに・・・剣術の構えをする・・・そして、カタナを持っていないから・・・斬撃としてプラスされる攻撃力は・・・ほぼゼロだ!」
神(ゴッド)
「ふん・・・血迷ったか少年・・・・それが、神を超えた太刀か?・・・・・ぐ」
また、蓮牙による素手の右払いの裏拳が当たった。しかし、その攻撃は全く見えない為回避出来ない。そして、蓮牙は、また居合いの構えを取っている。
神(ゴッド)
(このオレが・・・・2度も攻撃を避けきれんとは・・・!!・・・また、奴が消えた!右か左か?・・・)「ぐぁ」
蓮牙は、冗談のの太刀を入れるモーションで右手でカタナを振り下ろす形のゲンコツを入れた。どうしても武器を持っていないから・・・武器を持つハズの素手の部分があたるのだ・・・
神(ゴッド)
(3発も・・・見えない攻撃を当てるとは・・・・しかし・・・あの小柄な体型では・・・体格の良い大五郎とは違い・・・一撃の素手の攻撃は大した事は無い・・・)
大五郎
(蓮牙よ・・・零の太刀は、武器を持っていない分・・・確かに早い!元々神速の太刀を使うオマエが使うなら・・・その神速を超える、超神速へと変る!その速さ・・・もはや、誰にも回避は不可能だ・・・しかし・・・)
蓮牙
「ぐっ・・・・ゴホゴホ・・・」
大五郎
(やはり・・・元々器官に病を持つ蓮牙には、普段の神速の太刀すら負担が大きいのに・・・超神速の零の太刀・・・・早すぎる分・・・蓮牙自身の身体は、全くついて行っていない・・・)
神(ゴッド)
「ふ・・・どうやら・・・その攻撃・・・諸刃の剣だな?・・・・ゾンディール(集束電磁波)!!」
蓮牙
「ぐ・・・しまった・・・」
蓮牙が、咳をしている隙に神による・・・ゾンディールに吸い寄せられてしまった。
神(ゴッド)
「さぁ・・・これで雷に撃たれろ!ナ・ゾンデ(広範囲雷攻撃)!!」
蓮牙
「ちっ!!」
瞬時に超神速の跳躍スピードでこれを回避し、再度居合いの構えを取った。
素手による攻撃は・・・打撃力が弱い事は・・・百も承知!
そして、早くケリをつけないと・・・自分の身体がついて行かない事も!!
一気にケリをつけるんだ!
蓮牙
「龍巣閃・・・零の太刀!!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
蓮牙の超神速の素手による連続攻撃だ。
確かに早いが・・・素手のチカラ・・・小柄の蓮牙のパンチに重さは無い。
神(ゴッド)
「おのれぇぇぇぇぇ!!」
神(ゴッド)は、流石に強引に振りほどき、蓮牙掴みに掛かろうとするが・・・超神速の跳躍で後ろに避けた・・・
モチロン、すぐに倒せるとは思ってないさ・・・だが、少しずつダメージが蓄積してるのは、確かだ!・・・もう一度・・・奴の顔面さえ破壊すれば・・・アンデッドとは、いえ・・・その昨日は完全にスットプする・・・そして、機能が止まっている隙に・・・奴の懐から・・・スケープドールを全部回収すれば・・・・!!
そして、休まず蓮牙は、居合いの構えを取ろうとするが・・・・
ブチブチブチ・・・・
蓮牙
「!!!!」
大五郎
「いかん!!」
大五郎は、直ぐに蓮牙の異変に気づいた・・・蓮牙のアキレス腱が切れたのだ。
蓮牙
「うわあああああああああああああああああああああああああああああ!!」
蓮牙は、かかとを押さえながら転がり込んだ。
神(ゴッド)
「フハハハハハ・・・無理は良くないぞ・・・少年!」
蓮牙
「うっ・・・ゴホゴホ・・・ゴホゴホ・・・」
蓮牙は、咳をしながら胸を強く叩いていた。
クッソ!・・・また、発作か!・・・止まってくれ!!発作よ・・・今、咳をして場合じゃない!!
大五郎
「蓮牙よ!オマエは充分戦った!後は・・・このオレが・・・???」
大五郎が、身体引きずりながら戦いに行こうとするところを・・・ギンが手を掴み止めた。
大五郎
「!!」
大五郎の目の前にグラサンもやってきて・・・首を横に振った。
大五郎
「どけ!チムールの作ったアンドロイド共!・・・・オレは、例え死んでも蓮牙だけは守ってみせる!・・・さぁ・・・・そこをどけ!」
ギンは、しっかり大五郎の手を掴んで離さない・・・
アンタが死んだら・・・蓮牙は・・・どうなる?
ギンは、無言で強く目で訴えた。
息子の姿を見ろと言わんばかりに・・・グラサンが指をさした。
大五郎
「む!!・・・・れ・・・蓮牙・・・蓮牙よぉぉ!!」
蓮牙は、全力で胸を殴り続けていた。
蓮牙
「ゴホゴホ・・・頼む・・・発作よ・・・止まってくれ! ゴホゴホ・・・・オレは、ゴホゴホ・・・父さんを死なせなくないんだ!」
神(ゴッド)
「そろそろ・・・止めだ!ギ・ゾンデ!!」
直線状の雷の攻撃が蓮牙を襲った・・・
大五郎
「蓮牙ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
大五郎は、止めようとするギン、グラサンを吹っ飛ばし・・・蓮牙の元へ駆け寄ろうとした。
しかし、ギンやグラサンも意地で止める。ここで、蓮牙の代わりに大五郎が死のうとする事があるなら・・・蓮牙は絶対浮かばれない・・・
大五郎
「離せぇぇ!!クソガキ共!!オレは、蓮牙を助けたいだけだぁぁぁ!!」
蓮牙
「・・・・・・・・・・・・・・・・発作が止まった(ニヤリ)」
蓮牙は、足を引きずりながら・・・雷の攻撃を回避して・・・その勢いで、神(ゴッド)に飛び乗った。
蓮牙
「はぁはぁ・・・オマエは、もう終わりだ!」
神(ゴッド)
「!!!」
蓮牙は、超神速の拳で神の顔がつぶれるまで殴り続けた。
神(ゴッド)
「フン・・・バカなやつ等よ・・・・このオレにはスケープドールがあるのだ!何度でも生き返る・・・」
神(ゴッド)は蓮牙に殴られながら・・・懐のスケープドールを探した。
神(ゴッド)
「無い・・・戦闘中にどこかに落としたのか?」
そこには、全回復したアンドロイド2体が、スケープドールをバリバリ丸かじりしていた。
ギン
「マズイ・・・やっぱり・・・これは食うものじゃないな・・・」
グラサン
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・当然だ・・・拾ったスケープドールは我が帝國で没収させてもらう・・・ここは、帝國の領土なのでな・・・」
神(ゴッド)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・食ったのか・・・(それはヒドイ)・・・・」
やがて・・・神(ゴッド)の顔面は、完全に破壊され・・・その昨日をストップした。
そして、神(ゴッド)の身体は、ヒカリに包まれ消滅した。
-蝶- のアンデッド・・・神(ゴッド)が消滅し・・・戦いが終わった蓮牙は、ゆっくり大五郎の所へやってきた。
蓮牙
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
大五郎
「うむ!蓮牙よ!!良くやった!!」
蓮牙
「・・・・・・・・・・・・良くやったじゃねぇよ!父さん!!」
大五郎
「・・・・・・・蓮牙・・・・」
蓮牙
「どうして、父さんは・・・命をかけて・・・俺を助けようとするんだ!」
大五郎
「息子だからに決まってるじゃないか!」
蓮牙
「僕は・・・命を捨ててまで、助けに来なくても良いって言ってるんだよ!!」
大五郎
「蓮牙!子を思う親のキモチが解らんのか!!」
大五郎は、蓮牙を平手打ちした。蓮牙は、涙ぐんだ顔で・・・大五郎の胸倉を掴んだ。
グラサン
「蓮牙!!」
止めに入ろうとしたグラサンをギンは、無言で制止した。
ギン
「俺達は・・・先に行こう・・・・恋華・・・・」
グラサン
「グラサンだよ・・・・・・・何度同じ事を言わせる・・・・」
ギンとグラサンは、蓮牙と大五郎を残し、先に移動を開始した。
蓮牙
「あぁ!!解らないよ!!そーやって、自分だけを犠牲にして・・・自分だけ傷ついて・・・それで・・・親の気持ちを解れって・・・可笑しいだろ!」
大五郎
「親はな・・・子供が幸せになれるなら・・・どんな犠牲も構わないと思うものなのだ!子供の幸せこそが・・・親の幸せなのだ!いつか、オレの言ってる事がオマエにも解る日が来る!」
蓮牙
「父さんこそ・・・僕の気持ちを全然解ってくれていない!子を思う親の気持ち・・・ってさっき言ったよな!!」
大五郎
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
蓮牙
「父さん傷ついた時・・・僕がどんなキモチだったか・・・考えた事るのか??」
蓮牙
「父さんが・・・傷ついた時に・・・僕が幸せだったと思うの??」
大五郎
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
蓮牙
「親が子より先に死ぬのが自然の摂理だって・・・さっき、アイツが偉そうな事言ってた・・・僕だってそんな事解ってるよ・・・・」
大五郎
「そうだ・・・いつか、オレはお前より先に死ぬ。だから・・・その分、オマエに幸せになって欲しいのだ・・・・オレは、上手に伝える事は出来んが・・・これは、ホンネだ!」
蓮牙
「そんな事くらい・・・解ってるよ・・・・でも・・・そんな優しい父さんだから・・・いつも僕の事一番に考えて育ててくれた父さんだから・・・・」
大五郎
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
蓮牙
「少しでも長生きして欲しいじゃないか・・・・」
大五郎
「蓮牙よ・・・・」
蓮牙
「アンタが・・・・長生きして・・・ずっと僕も見守ってくれる・・・それが、僕にとっての幸せなんだ・・・・そんな事も解らないのかよ??」
大五郎
「ずっと一緒には居られんのだ・・・・・」
ポカ
蓮牙は、力なく大五郎を殴った。
蓮牙
「そんな台詞は・・・聞きたくないんだよ!!」
大五郎
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
蓮牙
「アンタは、不死身の大熊大五郎だ!そうだろ??」
大五郎
「蓮牙よ・・・・・」
大五郎は、チカラいっぱい蓮牙を抱きしめた・・・
蓮牙よぉぉぉ
オマエは・・・優しい子だぁぁ!!
蓮牙
(頼むよ!!父さん・・・俺は死なない!!って・・・言ってくれぇぇ・・・)
蓮牙
(例え嘘でも良い!!)
蓮牙
(子供ってのは・・・その言葉にすがりたいんだ・・・どこにも行かないよ!ずっと傍にいるよ!!とか・・・そーいう嘘を・・・信じたいんだよ!!)
蓮牙
(・・・僕の幸せが・・・アンタの幸せなんだろ??)
俺は・・・・
世界一の幸せモノ・・・
不死身の大五郎だぁぁぁぁ!!
大五郎は・・・・147歳まで生きたという・・・
息子より、長生きしたらしい・・・・
つづき
Midnight-Jab =除闇= 14話「ボクは、イレギュラー対応は得意さ」
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