【リーグワン2023-24】プレーオフ 準決勝 ブレイブルーパス東京 VS 東京サンゴリアス | ラグカフェ編集部の取材メモ

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2024年5月19日(日)、東芝ブレイブルーパス東京と東京サントリーサンゴリアスの試合が秩父宮ラグビー場で開催されました。
このカードも、今シーズン3度目のカード。府中市内に本拠地を置く2チームの対戦ということで、「府中ダービー」と言われています。この日は、一日曇り空の天気。雨が降りそうな気配もありましたが、試合の間は、小雨がパラつくこともありませんでした。

 

 

以下、試合結果です。

 

■NTT ジャパンラグビー リーグワン 2023-24 プレーオフトーナメント 準決勝
2024.5.19[SUN]/秩父宮ラグビー場/14:05 KICK OFF
東芝ブレイブルーパス東京 28 vs20  東京サントリーサンゴリアス(観客数:17,133人

 

(写真:国分)

 

決勝への切符は、ブレイブルーパスの手に
▶試合は、開始8分に東京サントリーサンゴリアス(以下、サンゴリアス)10番SO髙本幹也のDG(ドロップゴール)があり、3点を先取。前半22分に東京サントリーサンゴリアス2番HO堀越康介がトライを決め、10-0。しかし、37分には、東芝ブレイブルーパス東京(以下、ブレイブルーパス)5番LOジェイコブ・ピアスのトライもあり、10番SOリッチー・モウンガがCGを決め、7-10。サンゴリアスがリードで前半を折り返した。▶後半2分、ロングゲインから最初のトライは、7番LO佐々木剛。14-10へと逆転。ニュージーランド代表・ブレイブルーパス6番FLシャノン・フリゼル、14番WTBジョネ・ナイカブラのトライもあり、28点を獲得したブレイブルーパス。サンゴリアスも後半34分に、サンゴリアス5番LOハリーホッキングスがトライを決めるも、追い上げ及ばず、28-20でノーサイドへ。決勝への切符は、ブレイブルーパス東京の手に渡った。

 

(写真:国分)


以下、記者会見でのコメントです。

■東京サントリーサンゴリアス

 

■田中澄憲監督(写真右)
「まず前半のアタックのプランに関しては、継続してブレイクダウンのところっていうのは意識っていうとこだったんですけども。特にディフェンスのときに、やっぱり1人目2人目のスマッシュ(崩す)っていうところがちょっと遅いというか、そのスマッシュのところを強調して、話をして。結構ピッキング(ボールを拾う)プランっていう中で、後半相手がハイボール、そのキックされた方のハイボールだったりとかそういう手を変えてくる可能性もあるので、そこに対しての予防線を張るというか、そういうところをハーフタイムに話しました。特に、セカンドハーフのラインアウト、1フェーズからトライを捕られたやつっていうのは、本当によく東芝が設計したプレーだと思います。誰が危険なランナーかっていうのをしっかりとコミュニケーション取って、そこに対してもうちょっとディフェンスを厚くするというか、そういうことが出来ればよかったです。そこが我々の経験値というか、今日の試合では、足りなかったのかなというふうに思います。」

■堀越康介キャプテン(写真左)
「簡単なミスだと思います。敵陣せっかく入っても、3フェーズ目でミスする場面が2回くらい、前半でありました。大事な時間帯での小さなミスが、今日の試合の勝敗を大きく分けました。」

〇東芝ブレイブルーパス東京

 

■トッド・ブラックアダー監督
「そうですね。試合に出た全員が仕事をしてくれたと思います。前半折り返しかかった中での結束力っていうのを示してくれたのかなと思います。サントリーさんもすごく素晴らしいチームで、本当に大きなプレッシャーかかるだろうなって予測して試合に入ったんですけど、それを上回るプレッシャーをかけられたので。ただその中でも、選手たちはしっかりレジリエンスを見せてしてくれて、規律を乱すことなくプレーしてくれたので、ディフェンスの時間が長かったですけど、ボールを取り返した時には東芝らしさというのも出してくれて、自分たちらしいラグビーでアタックを続けられれば、こういうふうな結果を得られるっていうところを最後まで諦めずに見せてくれたことは、誇りに思います。」

■リーチ・マイケル キャプテン
「今日は、さすがサントリーでした。絶対違うことやってくるなっていうのは予想していて、その通り一気にワイドに振ったり、自分たちのWTBにハイボールを蹴ったり、アンストラクチャーなラグビーで、どんどんその中でプレッシャーをかけかけられてきて、その中でも80分間全体で見たら、その中で我慢して対策を考えて、どうやってうまくいくか、チームとして話してそれができました。」

試合後は、以下の選手にインタビューしました。

■東芝ブレイブルーパス東京・眞野泰地選手

 

ーー今日、突然のメンバー変更(で試合に加わった)ということで、試合を終えての感想いかがですか。
「もう勝ち切れたっていうのが一番。自分の役割をやり切れたっていうとこが一番安心感と、達成感、喜びが一番大きいです。」
 

ーー監督によると、一度試合(のようなメンバー外練習)を朝やってから、今日また試合だったということなんですけど、疲れなんかはいかがですか。
「そうっすね。メンバー外練習で結構走ってたんで、疲労の方あったんですけど。バックアップメンバーはいつでも出る機会はあるんで、疲労はありますけど。やり切れたんで、しっかりリカバリーして、次に備えたいなと思ってます。」

ーー突然のピッチに入るっていう状況でしたけど、緊張とかはいかがでしたか。
「緊張よりも、もう1回やるべきことをしっかり確認して、チームのサインプレーであったりとか、そういうとこにフォーカスできたんで、そんな緊張はなかったです。」
 

ーー次、いよいよワイルドナイツとの試合になりますけども、意気込みいただいてもいいですか。
「本当に、今日の試合で東芝のチーム力っていうものを改めて感じたんで、ワイルドナイツっていうチームに対しても、チーム力で戦って、絶対勝って優勝して、マイケルさんが喜ぶ姿みたいっすね。」

■東芝ブレイブルーパス東京・松永拓郎選手

 

ーー今日試合を終えて、3度目の対戦ということでしたけども、いかがでしたか。
「前半は、特に相手のペースに、ちょっとはまってしまったというか、そういう部分で前半苦しんだ部分もあったんですけどでも、その前半にずっと自陣の中でもディフェンスで耐えて耐えて、得点させなかったっていう部分は大きかったかなというふうに思います。」

ーー割と苦戦したみたいな感じですか。
「苦戦したというか、相手が準備したプランをしっかり最初からやってきたっていうのに対して、僕たちが受けてしまったっていうのがあるぐらいで。そういう流れの問題で、そういうしんどいときもあれば、いいときもあるんで、それは仕方ないことだと思います。」

ーーご自身の今日のフォーカスポイントと手応えっていうのはいかがですか。
「前半は、ちょっとハイボールのところで、ルースになってしまった部分あったんですけど、後半のところで修正して、そこを獲得できたっていうところは、良かったかなというふうに思います。」

ーー改めて、先ほどちょっと言っていただいたんですけど、相手は結構キックなど戦い方を変えてきた場面もあったと思うんですけども、戦ってみての感想っていうのは、いかがですか。
「サントリーさんは、しっかりそこに対して準備してきたんだろうなっていうふうに思ったんで。前半、特に僕たちはそこにジャストなかなかできなかった時間帯が多かったんですけど、後半そのキックに対しての対応がすごく良かったんで、良かったと思います。」

ーー今シーズン、東芝の強さってどんなふうに感じてますか。
「スピードのあるテンポのあるラグビーと、あとフィジカルなところが強みだと思います。」

ーー毎年そうだと思うんですけど、特に今シーズンは結構勝ちゲームが多いというか、そのあたりの何か強さってどうですか?
「リッチーであったりとか、フリゼルであったりとか、そういう選手が来てくれて、ゲームを動かしてくれてるっていうのはすごい大きい部分だと思いますけど、それだけじゃなくて。他の周りの選手たちも、自分たちの仕事のディテールをしっかりしてるとかそういうところは、いつも以上に、去年今まで以上にレベルアップしてるなっていうふうに思います。」

 

ーーご自身としては、すごい選手からどんなところを学んでるとか何かありますか。
「特に、リッチーとかは、ポジションが近いっていうのもあるんですけど。やっぱり毎回すごいなと思うのは、プレッシャーの中でも自分のスキルをフルに発揮して、キックであったりパスであったりとか、すごい余裕のあるプレーっていうのはすごく学んでるところです。」

ーーご自身のパフォーマンス、今日はいかがでしたか。
「前半、特にちょっとボールが手に付いてない部分があったんで。それは緊張なのか、このプレシーズンすごい観客の中のプレッシャーなのかっていうのは、ちょっとわかんないんですけど。決勝戦も多分きっともっとプレッシャーの中でっていうのがあると思うんで、いい経験できたかなっていうふうに思います。」

ーー松永選手って、割と緊張するタイプですか。
「そうですね。緊張しいです。緊張しないようにっていうのをちょっと心がけてます。」

ーー何かこれをやってるとかあるんですか。
「まず自分の世界にあんまり入り込まないで、周りの選手であったりとか、コミュニケーション取ったりとかっていうようにして、緊張しないようにしてるって感じです。ロッカー入ったときから、あんまり音楽ずっと聞いてとかしないようにしてます。ロッカー入るまでは聞いてるんですけど、ロッカー入ったら周りの声を聞こえるようにとかするために、イヤホンつけないですね。」

ーー来週はいよいよワイルドナイツとの試合になりますけども、意気込みいただいてもいいでしょうか?
「東芝自体、久しぶりの決勝戦っていうことで、まず優勝までもう10何年も空いてるチームなんですけど、今の僕たちだったら絶対優勝できると思ってるんで、決勝戦に向けていい準備していきたいなというふうに思ってます。」

ーー優勝したら、これをしたいとかありますか。
「まだ特に考えてないです。」

ーーチームの優勝へ向かっていく雰囲気って、何か感じてますか。
「まず今シーズンが始まった時点で、本当に優勝目指してチームを作り上げ、チームが始動したっていうのが、まず一番大きいところで。優勝に向かって、1試合1試合をすごい大切にしてるっていうのはあります。」

■東芝ブレイブルーパス東京・杉山優平選手

※実は、今年結婚された杉山選手。「今シーズンの活躍の秘訣は、奥様ですか?」と聴くと、「そうかもしれないですね」と満面の笑みでした!

 

ーー今日、突然のメンバー変更などもありましたけども、試合を振り返っていかがでしょうか?
「前半、本当に自分たちがボール持つ時間が少なかった中で、すごい前半取られたのが10点だったんですけど、うまくディフェンスできたかなっていうふうに思いますね。後半は、ハーフタイム入ってから、後半はしっかり自分たちが準備したプレーをアタックをしていって得点していこうという話をして、特に焦ったりとかチーム全体として、焦ったりとか、やばいなっていうふうにはならなかったところは、もうすごいセミファイナルにしては、良かったかなっていうふうに思いますね。」

ーーサンゴリアスは、3度目の対決ということで、だいぶ戦術変えてきたと思うんですけど、戦ってみた印象っていかがですか。

「やっぱり(前の)2戦とは違って、キックを上手く使ってきて、予想はしてたりしてるんですけど。試合の中で、ボールを蹴ってくる回数が多くなればなるほど、もうこれはキックで来るんだなっていう、自分たちの中では認識した結果、蹴られたときの対処法じゃないですけど、自分たちなりのディフェンスの対処法があったんで、それをしっかり実行して、その中でアタックもディフェンスもそうですけど、自分たちの味を出していくっていうところが結果的にできたかなというふうに思います。」

ーーご自身のパフォーマンスを振り返っていかがですか。
「あんまりプレッシャーっていうのは、あんまりなくて、その緊張感みたいなのは自分中でセミファイナルにしては感じてはなかったんですけど。体が感じたのかなっていうふうに、勝手に思ってました。」

ーーいつも緊張は、するタイプですか。
「昔、高校生とかはありましたけど。そもそもこういうプレーオフの舞台みたいな経験、あんまり多い方じゃないんで。それでも、何ていうんすか、今日は安心感があったかもしれないすね。周りの選手がしっかりしてるし、リーダー陣がワールドクラスなんで。それにしっかり頼って、自分ができることをやるっていうだけだったから、始まってしまえば緊張はなく、自分がやるべきことをやれたかなっていうふうに思います。」

ーーやっぱりそのワールドクラスの選手が入って、だいぶ戦術の幅とかも広がってると思うんですけど。何かご自身としてはこんな部分が伸びたとか、感じてることありますか。
「そうですね。ディフェンスは、ちょっとシステムが、それより前と変わってるんですけど、ディフェンスのところで相手がこういうふうにアタックしていきたいっていうのに対して、予測して、自分たちの選手を配置したり、声で呼んでこっちに来いっていうふうに、オーガナイズっていうんですかね、選手のオーガナイズはうまくいっていると思います。自分が、コミュニケーションっていう部分が強みにしている部分なんで、そこはちょっと伸びたっていうか。予測できるようになって、いろんな試合を経て予測できるようになったっていうのは、伸びたかなと思いますね。アタックは、それこそリッチーとやってるっていうのもあって、より早いテンポだったり、早いパスを求められるので、それに体自分が合わせようとしていく中で、どんどんどんどん良くはなっていってるかなっていうふうには思います。」

ーー代表みたいなところって、見据えてますか。

「みんなに言われるんすけど。もし呼ばれればっていう話ですけど、自分自身まだなまだまだな部分が結構多いかなというふうに思ってるので、このチームでできることをしっかりやっていきたいなと思います。」

ーーいよいよワイルドナイツとの対戦になりますけども、意気込みいただいてもいいですか。
「決勝で、もう一番最後なんで。本当に自分自身もそうですけど、経験できることのない機会だと思うんで。しっかり楽しんでプラス、チームの勝利にしっかり貢献できるように、自分の役割をしっかり果たしていきたいなというふうに思います。」

 

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【秩父宮ラグビー場@託児サービス】取材メモ

 

プレーオフトーナメントでは、秩父宮ラグビー場の事務所の1部屋が、託児施設になっていました。運営を担っているのは、去年に引き続き、株式会社アルファコーポレーション。

主に、イベント会場での託児を専門にしている会社です。

 

 

取材日は、未就学児の子供2名が、施設を利用(10名枠)。

子供2人に対して、保育士は3人常駐。お昼寝用布団、おもちゃもブロック、パズル、お絵かき等が用意されました。利用する際は、母子手帳を必ず持参。抱っこ紐やミルク、おむつなども、必要な物は、持参(投薬はNG)とのことです。

 

 

墨田区在住のしおざわさん家族に、話を聞きました。

4年前のワールドカップで、ボーデンバレット選手を知って、サンゴリアスファンに。今回は、サービスを始めて利用したそうです。

普段は、1才と2才の子連れ観戦で、子供が泣き出してしまうと試合を見られないとのこと。また、次回もぜひ利用したいとの事でした。

ちなみに、預けたのは1才の弟のみ。写真の2才の兄は、ラグビーが大好きで、将来の夢は、ラグビー選手。この日は、ご両親と一緒にスタジアムでの観戦を楽しんだようです。

 

(インタビュー&取材:有働)

 

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