ラグカフェ編集部の取材メモ

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9月7日(金)、細い三日月が上る夕暮れの空の元、太平洋諸国6カ国で行われている3ラウンドのプール戦「アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ 2024 」。プールステージBを勝ち抜いて、準決勝へ駒を進めるのは、日本代表(ブレイブ・ブロッサムズ)対アメリカ代表(イーグルス)のどちらなのか。ファイナルステージへの道を書けての試合が、埼玉県熊谷ラグビー場で開催されました。パワフルなアメリカ代表との試合は、プール戦1試合目がカナダのバンクーバーで行われ、日本に戻ってきての最初の試合でした。9月に入ったものの、まだ蒸し熱さが残るこの日は、会場には10677人の観客が来場しました。

 

 (撮影:国分)


■アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ 2024

日本代表vsアメリカ代表 試合結果


日時:2024年9月7日(土)19:05キックオフ
会場:熊谷スポーツ文化公園ラグビー場(埼玉)

日本代表 41-24 アメリカ代表

 

■プール戦6 チームは、以下の通り

Pool A -フィジー、サモア、トンガ  Pool B - カナダ、日本、アメリカ

 

  (撮影:国分)


41-24で、日本が勝利し、準決勝へ。ファン歓喜!熊谷の夜

▶最初のスコアは、日本代表(以下、日本)。アメリカ代表(以下、アメリカ)のペナルティから、開始5分に10番SO李承信がPG(ペナルティゴール)を狙い、3点を先制。そして、開始15分、最初のトライも日本が先制。この日、POMに選ばれた日本13番WTBディラン・ライリーからのアシストで、12番WTBニコラス・マッカランがボールを受け取り、敵陣へトライ。CG(コンバージョンゴール)も決まり、10点を先制。しかし、前半18分には、アメリカ10番ルーク・カーティーがPGを決め、3-10と詰め寄られる。前半23分、日本4番LOサナイラ・ワクァのトライで、CGも決まり、17-3へ。前半30分、アメリカ8番ジェイムセン・ファナーナ・ショルツがトライし、CGも決めて10-17。前半38分、日本16番HO原田衛がピッチに入ってすぐに、トライ。CGも決まり、24-10で、日本がリードのまま前半を終えました。▶後半5分、最初のトライも日本。13番WTBディラン・ライリーがピッチを快走し、相手を交わしてトライ。CGも決めて、31-10。しかし前半11分と18分には、アメリカ11番WTBネイト・オウグスバーガーに2度トライを決められ、24-31と、1トライ差まで詰めよられる。後半22分、日本10番SO李承信がPGを決めて、34-24。後半26分、日本11番WTBマロ・ツイタマがオフロードでパスをつないでトライを決め、CGも決まり、41-24。そのままスコアが動かず、日本が逃げ切り、ノーサイドへ。▶試合後の記者会見で、アメリカ代表・スコット・ローレンスHCは、「日本におめでとうと、いいたい。規律のあるプレーを80分間していました。私たちは、若いチームでした。日本が、思っていることを試合で実行していました」とコメント。日本代表エディー・ジョーンズHCは、笑顔で「2戦を終えて、私たちは望んでいるところにいます」とコメント。これで日本は、2戦2勝で、プールBの勝者となり、準決勝へと駒を進めた。準決勝は、15日(日)。同じくプールAを2連勝で駒を進めたサモアとの対戦。秩父宮ラグビー場で開催され、日本が勝てば、世界ランキングは13位に浮上。一方、サモアが勝てば、ジョージアを抜いて12位に浮上予定。アメリカは、14日の準決勝でフィジーと対戦予定。また、この日の最も活躍した選手には、熊谷がホストチームでもある「プレイヤー・オブ・ザ・マッチ」には、パナソニックワイルドナイツ所属12番WTBディラン・ライリーが選ばれた。

 

  (撮影:国分)


以下、試合後のミックスゾーンで話を聞きました。

 

■アメリカ代表 22番 JPスミス選手


―試合を終えての感想は、いかがですか。

「タフな試合でした。とてもテンポの速いゲームでした。日本は、テンポの良さや広がりのあるラグビーのプレーを少し見せてくれたと思います。しかし、アメリカも体力的に立ち上がったと思います。良い時も悪い時もあったと思います。ただ、自分たちの規律を少し制限するだけです。」

 

――日本の気温について、どうでしたか。

「とても暑いです。難しいコンディションでした。ボールは非常に滑りやすくいし、とても大変で、僕たちは慣れていませんでした。ワシントンDCでは、湿度の高い気温の中では、いくつかの試合が行われました。6月は、スコットランドと対戦します。言い訳はしませんが、間違いなく厳しいです。」

 

――日本で、一番印象に残っている選手は?

「今日は相手の選手全員がかなり良いプレーをしたと思います。彼らのフォワードのキャリーがとても好きです。12番・13番の選手は、良い試合をしました。10番も良い試合をしました。みんな良い試合をした。日本の選手が早いスピードでプレーすれば、相手が前に出やすいと思います。」

 

――日本のどこかに行かれましたか?

「まだ東京に来たばかりですが、日本の他の地域を見てみたいですし、田舎にも出かけてみたいです。」

 

――最も美味しかった食べ物は、何でしたか?

「ラーメン。間違いなくラーメンです。ええ、間違いなく良いです。すべての料理がおいしいです。」

 

――日本のラグビーファンにメッセージを

「ご支援いただきありがとうございます。誰もがとても歓迎してくれました。みんなフレンドリーです。みんなとても謙虚です。ご支援いただき、また、私たちを受け入れていただき、誠にありがとうございます。」

 

■日本代表3番 為房慶次朗選手


――勝利となりました。試合を終えての感想はいかがですか。

「はい、勝ってよかったですね。シンプルに。」

 

――アメリカ代表は、フィジカルの強いチームですけども、戦ってみての感想っていかがですか。

「やっぱり接点のところは、強いときもありました。でも、やっぱりそれに対しての練習をしてきたんで、怖いとかは全然なかったですね。」

 

――セットプレー、スクラムは、手応えなどいかがでしょうか。

「まず、スクラムのところは、ペナルティ取られたり自分たちが焦って押そうとして、そういうところは、ちょっとやっぱり修正していかないといけないなとは思いますね。」

 

――今日のフォーカスポイントで、HCからはディフェンスもあげられてたと思うんですけど、感触はいかがですか。

「2面ディフェンスって言って、2人でダブルタックルするディフェンスをずっとやってたんですけど。そこは、何回も開いて押し返したりしてたんで、良かったと思います。」

 

――ご自身としては、ここまで2戦戦ってみて、手応えはありますか。

「そうですね。カナダのときは、ボールゲインとかたくさんできたんですけど。今回は、あんまりいいボールゲインできなかったんで。そこは、もうちょっと修正していきたいなと思ってます。課題は、ボールキャリーですね。」

 

――次戦への意気込みを。

「絶対に、次もサモアを勝って、決勝まで行きたいと思います。」

 

■日本代表4番LO ワーナーディアンズ選手

 (撮影:国分)


――勝利となりました。試合を終えての感想はいかがですか。

「よかったですね。」

 

――ご自身としては、どんなところが今日のフォーカスポイントでしたか。

「特にディフェンスのところ。タックルのところをフォーカスしてきたっすね。」

 

――ご自身としての手応えは?

「もうちょっと、うまくできればいいと思います。」

 

――HCからは、どんなふうにアドバイスを受けてますか。

「体が大きいんで(笑)。大きい体を使って、フィジカルを出せるようにしてって言われてます。」

 

――カナダ、アメリカと2戦戦ってみて、何かご自身としての手応えありますか。

「次の試合に向けて、いい準備ができたと思います。次は、サモア戦になると思うんで、(この試合で得られた)フィジカルなところを繋げればいいと思います。」

 

■日本代表21番 小山大輝選手


――勝利となりました。試合を終えての感想はいかがですか。

「そうですね。前半ちょっとミスも多くてペナルティも多くて、モールでトライ取られた部分が多かったので、準決勝に向けてそこは修正した方がいいかなっていうところですね。」

 

――後半は、どんなことを意識して入ったんでしょうか。

「チームをまず落ち着かせるっていうところと、立川さんと話し合っていて、エリアをしっかり取っていくっていうところを意識しながらやれたので、結果的には良いコミュニケーションを取りながらいい感じにできたかなと思います。」

 

――前半、かなりピッチ上で2人で話してましたよね?

「そうですねず。ずっと横に座っいたので、長田も一緒に。3人で座りながら、後半をどうしていくかっていう話をしていたので。話した感じでは、すすめられたかなと思います。」

 

――熊谷っていう地での、日本代表戦はいかがでしたか。

「たくさんのタオルを、自分の名前入りのタオルも持っていただいて。すごくやりやすい環境。いつものやりやすい環境を作ってもらえたっていうのはすごく嬉しいですし、代表として、また熊谷でこうやってゲームできたのは、思い出もありましたし、特別なことだと思います。」

 

――先ほどエディーさんが会見で、小山選手については、グッドフィニッシャーだみたいなお話されてたんですけど、何かエディーさんから評価の部分とか聞いてますか。

「いや、特に。でも全員が多分すごく良かったと思うので。NGもありましたし、自分がっていうよりは、もうみんな全体的にすごいエナジーは後半の人たちはあったかなと思います。」

 

――スクラムハーフは、ポジション争いも激しいですけども。その辺りはいかがですか。

「そうですね。やっぱりスタメン出たいっていう気持ちはありますけど、自分は9番か21番でも変わらないと思ってるんで。そのポジションに与えられた役目をしっかりと果たしたいなと思います。」

 

――ここまでカナダ、アメリカと戦ってみての手応えいかがですか。

「(日本代表の)チームはまとまってきてるなっていうのはありますね。自分たちがやりたいっていう方向性をもう1回、チームとして成長してきてるので。次の準決勝でまた成長してって、いいチームになっていければなと思います。」

 

――超速ラグビーっていう部分では、何かご自身として手応えはいかがですか。

「ボールをやっぱりキープし続けて、アタックするっていうのが一番大事だと思うので。超速ラグビーをどう使っていくかっていうところも大事だと思うので、そこのコントロールは9番10番がやっぱしていかないと駄目だと思うんで、まだ完成形ではないですけどいい方向にいってるかなと思います。」

 

―そういう意味では、スクラムハーフも要ですよね。

「そうですね。コントロールもしないと駄目ですし。超速するためには、フォワードがしっかり入れてくれるっていうことも大事なので、そこをもっとコントロールしながらやっていきたいなと思います。」

 

――ちなみに合宿長くなりましたけど、何かこんなことをしているとか、ありますか。

「いや、特にしないですけど。毎週水曜日、宮崎に寿司屋さんがあるんですけど、そこに行ってリラックスはしてます。長田はと山沢とか。でも、いろんな人と行ってます。結構ワイルドナイツとは、関係なく。」

 

――次戦への意気込みを!

「まずは、サモア戦に向けて、しっかりまた日曜日に宮崎入って。しっかり準備していきたいなと思います。」

 

ミックスゾーン後に、この試合で活躍した、日本代表11番マロ・ツイタマ選手が、メディアに向けて会見を行いました。

以下、コメントです。


 

――2試合連続で出場していますが、いかがでしたか。

「日本代表のチームに選ばれて、自分がプレーできることを大変光栄に思います。今日は、みんないい仕事をしたことによって、良い結果を得られたことをすごく嬉しく思います。試合の後は、次の試合にフォーカスするっていうところと、右WTBの仕事ができたってことは、自分で自分を評価したいと思います。常に自分は目標を高く持ちたいタイプなので、次の試合をしっかり見て、来週に向けて、自分はどこが成長できるかっていうのを見ていきたいと思います。」

 

ーー手ごたえを感じている部分は?

「自分の強みっていうのは、常にプッシュし続けて、常にアタックの基礎になるっていうことと、自分が改善しないといけないとこっていうのは、ボールキャリーとよりオフザボールでのワークレートを上げないといけないなと思っています。」

 

※アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ 2024 今後の日程
・9月14日(土)秩父宮ラグビー場(東京)16:00キックオフ 5位決定プレーオフ トンガ代表vsカナダ代表
・9月14日(土)秩父宮ラグビー場(東京)19:05キックオフ 準決勝 フィジー代表vsアメリカ代表
・9月15日(日)秩父宮ラグビー場(東京)15:05キックオフ 準決勝 日本代表vsサモア代表
・9月21日(土)東大阪市花園ラグビー場(大阪)16:00キックオフ 3位決定プレーオフ
・9月21日(土)東大阪市花園ラグビー場(大阪)19:05キックオフ 決勝


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【2022年6月1日現在、全国6局ネット放送中】
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