【リーグワン2023-24】第6節 埼玉パナソニックワイルドナイツ-三重ホンダヒート | ラグカフェ編集部の取材メモ

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1月20日(土)熊谷ラグビー場で、埼玉パナソニックワイルドナイツ対三重ホンダヒートの試合が開催されました。

 

 

この日は、試合開始前から、みぞれ交じりの雨がパラつくような肌寒い一日でした。

この冬時期にいつも思うのですが、防寒対策をしながら、毎回遠方からでも試合に足を運ぶラグビーファンの皆さん。

もし......私がチームのオーナーになったら、温かいシートに全席してあげたいなって思うくらい、連日色々な会場に足を運んでいる姿を見ると、本当に頭が上がらないと思う日々です。

 

試合は第6節ということで、ワイルドナイツのトライ時やドールキックの際には、映画『翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜』の主題歌(はなわさんが歌う「ニュー咲きほこれ埼玉」)の曲が流れる演出が急遽この試合から始まり、記者席もざわめきました。

 

以下、試合結果です。

 

■DIVISION 1 第6節 1月20日(土) 試合結果(4615名 来場)

埼玉パナソニックワイルドナイツ 70-12 三重ホンダヒート @熊谷ラグビー場
試合記録: https://league-one.jp/match/25585/print

 

 

南アフリカ代表・ダミアン・デアレンが司令塔としても躍動

▶前半1分、埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、ワイルドナイツ)5番LOルード・デヤハーがトライ。CG(コンバージョンゴール)もワイルドナイツSO10番松田力也が決めて、7点を先制。さらに、前半15分、ワイルドナイツSO10番松田力也がPGを狙って、3点を追加し、早くも10-0。前半26分、この日のゲームキャプテンであるワイルドナイツ4番LOエセイ・ハアンガナがトライ。CGも決まり、17-0。更に、前半14分ワイルドナイツ13番CTBディラン・ライリーがトライ。CGも決まり、24-0。更に、埼玉ワイルドナイツ12番CTBヴィンス・アソがトライし、31-0で折り返しを迎えた。▶後半2分、ワイルドナイツ11番WTB野口竜司がトライを決め、38-0。更に、ワイルドナイツ4番LO エセイ・ハアンガナが2度目のトライで、43-0。後半17分、ワイルドナイツ21番SH内田啓介のトライもあり、50-0。後半22分、ワイルドナイツ23番WTBマリカ・コロインベテのトライで、55-0。ここまで点を取れなかったが、後半24分に三重ホンダヒート(以下、ヒート)13番CTBクリントン・ノックスがトライを返し、5-55。後半29分、ワイルドナイツ13番CTBディラン・ライリーがトライを決めて、62-5。更に後半32分、23番WTBマリカ・コロインベテがトライし、67-5。最後に、後半38分、ヒート14番WTB植村陽彦がトライを返し、12-67となるが、ノーサイドのホーンと同時に、ワイルドナイツ22番SOを務めたダミアン・デアレンデがPGを狙って、70-12で勝利を決めた。▶ここまで開幕5連勝のワイルドナイツ。王座奪還へ向け、1歩1歩と駒を進めているようだ。三重ホンダヒートもハードな連戦を終えて、収穫を得たように感じた。

 

以下、試合後の記者会見の様子です。

 

●三重ホンダヒート

 

●キアラン・クルーリーHC(写真中央)

「もう間違いなく、今日の試合は結果として、すごく残念な結果になりました。スコアボードに刻まれている得点を見たところ、本当に残念な気持ちになります。スタートとしては悪くなく、前半の20分過ぎまでは、10対0ぐらいでゲームを進められたというところに関しては、チームとしてはポジティブな部分じゃないかと思っています。ただ、その後ですね。繰り返しのペナルティであったりとか、それをまたやられた後にそれをトライに結びつけられました。そして、また同じペナルティを重ねて、またトライを取られたっていう流れが前半にあり、規律の部分でものすごく我々としては良くない部分というものが前半にあったというふうに思います。あとプラス、チャンス作れるものが何回かあったにしても、そこで我々のミスで終わってしまったりとか、それを取り切れないという場面があったというところは、非常に残念な結果で、スコアボードに反映することができなかったってことが、すごく残念です。後半に関しては、良いディフェンスであったりアタックであったりとかいう部分が、チームとして成長してくれる部分があったんですけども、やはり今後、一貫性を持ってコンスタントにそれを発揮して、相手のチームに対してプレッシャーをかけてプレーをしていくってことを、チームとして成長していかないといけないと思っています。」

 

●古田凌キャプテン(写真右)

「お疲れ様です。結果として、大差をつけられて負けてしまったことは、すごく悔しい気持ちで、ヘッドコーチもおっしゃったように、やっぱり規律の部分であったりとか、小さなミスで、やっぱりそこを取られたりだとか、本当に1個1個のプレーで、本当にチャンスを逃してしまうことになるので、その1個1個にしっかりとこだわりを持って続けないといけないなというふうに思いました。アタックでもディフェンスでもすごくいい場面っていうのが、チームとしてポジティブな場面っていうのはあったので、それは大きなチームとしての収穫だと思っているので、まだまだ試合は続くので、前を向いて、もっかいチームとしてまとまって、やっていきたいなと思ってます。」

 

◇埼玉パナソニックワイルドナイツ

 

◇ロビー・ディーンズ監督(写真中央)

「本日、ワイルドナイツの選手のパフォーマンスには、嬉しく思っています。いろいろと交代があったんですけれども、その中でも自分たちのパフォーマンスというのを保ち続けられたことについて、本当に良かったなと感じてます。ダニエル選手、島根選手、山沢京平選手、彼らのプレーにはとても良くなったなというふうに感じております。エセ(ゲームキャプテン)を誇りに思います。」

 

◇エセイ・ハアンガナ ゲームキャプテン(写真右)

「ロビーさんがおっしゃったよりに、チームを誇りに思います。チームの方が、私のほうを引っ張ってくれたと思います。ゲームの中でもですね、常に良くなっていこうということを思っておりますし、今後もシーズン通して良くなっていきたいなというふうに感じております。」

 

ミックスゾーンで、以下の選手に話を聞きました。

 

◆埼玉パナソニックワイルドナイツ・山沢京平選手

 

――試合を終えての感想をお願いします。

「勝てて、よかったです。」

 

――今日は、お兄さんの怪我もあっての出場ということでもありましたが、何かアドバイスとか受けたことってありますか。

「特になくて、普通に。やれることやろうって思っていました。」

 

――今日の試合どんなところにフォーカスして、それがどれくらいできたかっていうのは、感触いかがですか。

「そうっすね、全く出来なかったかなと思っています。キックの自分の精度やポジショニングであったり、精度の部分っていうところ。ミスっていうところ。いろんな局面においての判断のところとか、精度のところは、すごい課題になりました。」

 

――ご自身のパフォーマンスとしては、今日あんまりかな?っていう感じですか。

「そうですね。僕個人のパフォーマンスとしては、そうですね。そんな感じです。」

 

――監督は、今日皆さんのパフォーマンスに満足していたみたいなことは、おっしゃってたんですけども。

「チームとしては、すごいしっかりした形で取り組めたんじゃないかなと思います。」

 

――今シーズン折り返し、もう少しでなりますけども、ご自身としての目標っていかがですか。

「そうですね、自分自身の目標としては、プレー時間を増やすっていうのと、またもっとプレーの精度っていうのは、全ての局面において上げていかないといけないなっていうのが、今の想いです。」

 

――1週空きますけども、何かリフレッシュしてることとかってあるんですか。

「別に.....そうですね。特にないです。ワンちゃんと遊ぶぐらいです(笑)!」

 

――クロスボーダーマッチということで、もし出られたら意気込みとかは、いかがですか。

「とにかく自分の成長させられる機会に、出られたらなると思うんで。そこでしっかりチャレンジすることっていうのと、あとチームでしっかり勝利っていうのをみて、戦いたいなと思っています。」

 

◆三重ホンダヒート・根塚聖冴選手

 

――試合を終えての感想を。

「正直、5試合。僕は、開幕戦はプレーしないんで、(ここまで)5試合やったんですけど、明確にやっぱり一番、僕はハーフとしてプレッシャー感じて、強い相手に対してプレーしたのが今日かなと思うんですけど。やっぱりブレークダウンも圧倒されましたし、捌きたいテンポでボールを裁けず、ゲームを作れずっていう状況で、自分たちも課題の見えた試合ではあるんですけど、やっぱりこのレベルにどんどんチャレンジしていかないといけないなっていうのがすごい感じる試合でした。」

 

――ブレークダウン(接点の部分)って、具体的にどんなところが違いましたか。

「他のチームと比べて、1人のブレークダウンの反応がすごく速くて、自分たちは多分早くボールを動かしてボールを散らしたいチームなんですけど、そこでノットリリースを取られるかそれか取られなくてもすごいボールのテンポ遅らせられたので、すごいブロックダウンに対して、上手くコミットしてきてるなと思いました。」

 

――ご自身のパフォーマンスとしてはいかがでしたか。

「そうですね。ここ何試合かですごいパフォーマンス自体は、上がってきてはいたんですけど、やっぱりブレークダウンで荒らされてボールを出せない。ボールをうまくコントロールできないっていうシーンがずっと続いてしまって、この試合はあそこをうまくコントロールできなかったのは自分の責任かなって思うので、次、ちょっと時間が空くんで、しっかりビデオ見返して、もう1回自分のプレー、改めてやっていきたいなと思います。」

 

――ディビジョン1っていうのは、どうですか。

「やっぱりシンプルにコンタクトのレベルが一段階上がったなっていう印象はあります。それに慣れるのにちょっと時間がかかってきてしまってるんですけど。徐々にコンタクトレベルにはジャストできているので、1ヶ月ぐらい試合が空くと思うので、そこで1回修正加えて、もう1回自分たちスタートできればなと思います。」

 

――弟さんとの対戦っていうのも?

「クボタ戦で、10分15分ぐらいかなと思うんですけど、試合できて。コンタクトチームも1回あって、すごい僕自身楽しめた試合でしたし、次の2週目には、多分僕たちももっといいチームになっていると思うので、緊迫した試合をファンだったり、家族にも見せれたらいいなと思います。」

 

――試合のことって、兄弟で何か話したりはするんですか。

「僕ら兄弟仲がすごくいいんですけど、意外とラグビー以外の話が多かったりします。共通の趣味がコーヒーだったり。妹も仲が良くて、妹の試合があるからとか、誕生日プレゼントどうする?とかも。本当に日常的な会話が、すごい多いです。」

 

――もうすぐ折り返しになりますけども、今シーズンのご自身の目標はいかがですか。

「そうですね。まずチームとしては、ディビジョン1にしっかり残っていかないといけない。そのために勝ち点を稼がないと駄目なので、しっかり2周目に勝ち点を稼ぐっていうところで、個人としてはやっぱりやる以上は日本代表を目指したいですし、そのレベルに立つためにもチームとしても個人としてもやっぱり勝っていかないと駄目なんで、そこにこだわっていきたいなと思います。」

 

――次戦がちょっと空いて、トヨタ戦っていうことだと思うんですけども、意気込みを。

「そうですね。トヨタは、前回やったのは多分トップリーグの時代になると思うんですけど、自分たち多分この6試合を終えて、もっといいチームになって、次もう1回スタートを切れると思うので、まずそこでしっかり勝っていきたいなと思います。」

 

◆三重ホンダヒート・植村陽彦選手

 

――試合を終えての感想はいかがでしょうか。

「終始ブレイクダウンところで、プレッシャーをかけられて、思うようにアタックできなかった、ゲーム展開で反省点も多く出た試合だと思ってますね。」

 

――改めてワイルドナイツは戦ってみては、いかがでしたか。

「やっぱり接点の強さが、僕らの日本人と全然違いました。ブレークダウンの寄りの速さとか全然違って、僕らがアタックしてても、ノットリリースザボールとかブレークダウンのペナルティを結構取られてしまって、そこら辺がやっぱ今全勝してるチームとの違いかなっていうのを感じましたね。」

 

――ご自身としては、トライもありましたが、今日の試合を振り返ってはいかがですか。

「パフォーマンスとしては、いやちょっとあんまり良くなかったんですけど。最後の最後でトライを取れたってところは、ウイングとしての役目を果たせたかなと思います。ただ、ディフェンスでもタックルでも、ミスが目立って、自分のせいで捉えられた部分も結構あって。またビデオ見て、次もっといいゲームできるように、また勉強したいと思いますね。」

 

――ブレークダウンの部分って、実際どうでしたか。

「やっぱり低いし早いし強いし、もう全然経験したことない強さですね。大学のときとか全然比べ物にならない感じで、こっちがちょっとでもアタックで寄りが遅れたら、もう全然離せなくて。もう本当に、一流のブレークダウンだなっていうのは感じましたね。僕は、これがリーグワンかって感じなんですけど。こうやって出させてもらえてるのは本当にありがたくて、結構学びが多くて、どんどん吸収していきたいと思ってます。」

 

――もうすぐリーグ戦も折り返しになりますけども、今シーズンとしてはご自身の目標っていうのはいかがですか。

「どっかの取材で、リーグワンで1トライを決めるっていう目標を一応掲げ掲げさせてもらったんですけど。そこは、もう1回達成したということで、全試合出場するっていう目標にします。今考えた目標なんですけど。負けがなく成長し続けられるように、出続けるっていう目標でいきたいと思います。」

 

――ファンの皆さんにも、一言メッセージを。

「僕も結構ラジオ聞くんですけど、リスナーの方が僕のこと知ってるかわかんないですけど、上村晴彦です。今年から三重ホンダヒートでラグビーをしていて。地元の方々の応援が力なっています。ぜひリスナーの皆さんのお住まいの地域に近い場所で、試合がありましたら、ぜひ見に来てください。」

 

【あとがき】

先日「いつも番組を聴いてます!独自取材、嬉しいです」と、インスタグラムへメッセージをいただきました。

そういうメッセージをいただくと、本当に今まで辛かったこととかを全て忘れてしまうくらい、嬉しくなります。

媒体は小さくても、情報を必要とする誰かに、確かな情報を届ける。その小さな積み重ねが、ある時に山になって、形となっていくと信じています。そして、1人でも多くのラグビーファンを増やしていくこと。その命題にも「rugbycafe」として、引き続き向き合っていきます。ラグビーファンの皆さん、まだ見ぬラグビーファンの皆さん、引き続きよろしくお願いいたします。

(有働)

 

 

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