ラグビー日本代表を映像を通して伝える、届ける、繋ぐ。 | ラグカフェ編集部の取材メモ

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新年あけましておめでとうございます。

1月1日から巻き起こった目まぐるしい様々な出来事に、心がついていかない日々を送っていることも多いと思います。

 

そんな中、年末年始は.....花園に大学ラグビーとコンテンツが盛り沢山のラグビーシーズンでもあります。

被災地でも、ラグビーの熱さから、生きる力をもらっている方もいると、私は信じています。

ラグビーファンの皆さんは、この年末年始をどのように過ごされたのでしょうか。

 

実は、「ラグビーワールドカップ2023フランス大会 」を振り返り企画ということで、rugbycafeでは、ラグビー日本代表・ビデオグラファーを務めた、中村拓磨さんの単独インタビューを1月2日より、放送しておりました。

チーム専属のビデオグラファーとして感じたことや想い出話など、ざっくばらんに伺っています。


今回は、OAを文字でも書き起こしましたので、ぜひご一読ください。



ラグビー日本代表を映像を通して伝える、届ける、繋ぐ。

〜ラグビー日本代表チームビデオグラファー・中村拓磨さん~

 

ーーー今日は、こちら調布FMのスタジオに、ラグビーワールドカップ2023フランス大会、ラグビー日本代表チームビデオグラファーとして帯同されていた中村さんをお迎えしてます。リスナーの皆さんも、協会の公式YouTubeをご覧になった方も多かったかと思います。今日は、その制作の裏話も含めてお伺いしていきます。

「よろしくお願いします。」

 

――ラグビーワールドカップフランス大会アルゼンチン戦が終了した10月の初旬まで、ずっとチームビデオグラファーとして帯同されていましたが、大会を終えて、ご自身としては、今どんな心境ですか。

「そうですね。もう1ヶ月半、帰国してから1ヶ月半ぐらい経って、もう既に懐かしいというか、今振り返っても本当に夢のような時間だったなという感じですね。」

 

――今回、そのワールドカップに行って、肩書きとしては、チームビデオグラファーということですが、仕事の内容としては、具体的にどんな内容になるんですか。

「メインの仕事は、YouTubeになります。協会の公式YouTubeのGo With The Braveという、インサイドストーリーを撮影して、編集して、アップロードするっていうところまで、やってました。あとは、地上波のニュースとかに出るような素材を各局に提供したりするっていうところもやってました。」

 

――何本くらい、全部で作りました?

「何本??30本とかですかね。ちょっと、ごめんなさい。正確な数をぱっと言えないですけど、全試合そのときに話題になってるようなことを、ちょっとまとめたようなものを作ってたので、結構な本数になってると思います。」

 

――あれは、構成からどういうふうにしようかなっていうのも、ご自身で考えてるんですか。

「そうですね。はい。」

 

 

――ビデオもご自身で?

「ビデオも入って、撮影もしてましたね。」

 

――映像を撮る上で、一番こんなことにこだわってたとか、何かありますか。

「こだわっていたことは、最初の頃は本当に何でも撮れ高に見えてしまって。はい、とにかくカメラ回しておけばいいかなっていう感じで取材してたんですけど。それをジェイミーがそんな必要ないんじゃないのみたいな、俺にはただただ回してるだけに見えるよっていうのを注意されて、そこからもう狙いを持って、大事なところを回すようにっていうのを心がけてやってましたね。そうすることで、チームの中により入りやすくなるというか、うん、受け入れられた感じはありましたね。もう常に、何かカメラを持って、全部のミーティングを回したりしてると、やっぱり印象が良くなかったと思うんで、大事なところを撮らせてもらうっていう、スタンスに変えてやってましたね。」

 

――日本代表って、やっぱり本当にトップのイメージがあると思うんですけど、実際帯同したことで、何か印象って変わりましたか。

「元々、本当に大変な練習をしてる、厳しい合宿をしてるっていうイメージでいたんですけど、本当にその通りでしたね。こんなことしてるんだっていうのが、そういう意味でイメージあんまり変わってないかもしれないし、より大変だなって、感じでしたね。はい。」

 

――改めて、フランス大会4戦を振りかえって、チリ、イングランド、サモア、アルゼンチン。何か印象に残ってることありますか。

「試合中は、僕カメラ回せなかったんですよ。ワールドカップは、本当に厳しくて。ちょっとでもカメラを持って、グラウンドに入ろうとしたらもう止められちゃってて、はい、なんで僕試合、あんまり生で見れてなくて、試合中は結構ロッカーの片付けとかしてました。」

 

――そんなこともやっていたんですか?

「ワールドカップは、そういうこともして。ロッカールームにあるモニターで、他のスタッフとか、柱メンバーとかと一緒に見てました。柱メンバーって、メンバー外のことなんですけれど、本当にすごいサポートでしたね。」

 

――リクエストとして、ラジオでお送りしたのは長渕剛でトンボでした。こちらが、やっぱり今回のワールドカップで、思い出に残った曲ということなんですよね。

「はい、そうですね。思い出しますね。この曲聞くと、本当にずっとロッカールームでも会場でもチームのバスでも流れてた曲なので、思い出しますね。テーマソングですね。」

 

 

――この曲は、何でテーマソングにしようってなったんですか。

「これは、流さんと中村亮土さんを中心に、この会場で流す曲を決めるというところで、日本人なら誰もが知ってるこの曲でということになったみたいですね。」

 

――曲の前にはフランス大会、ちょっと振り返っていただいて、何か印象に残ったことをお伺いしてたんですけど、はい。そばで見ていて、何か改めてこんなことを感じたとか、何かありますか。

「さっきもちょっとお話しましたけど、全てをかけてというか、長い期間、家族にも会えず戦ってる選手だったりスタッフっていうのの、思いは本当に熱いものがあって、大変ながらも、日本のために頑張ってるっていうところすごく間近で感じられましたね。」

 

――代表のメンバーで、一番よく会話をしたなみたいな選手いらっしゃいますか。

「姫野さんとかリーダー陣は、最初の頃から、僕に話しかけてくれて。チームに入れようとしてくれてる感じがあって、姫野さんは、結構映像に興味があるみたいで、ご自身でも多分YouTubeとかやられてると思うんですけど、この僕が作ってる映像に、これどうやって作って編集してんのみたいなとか、そういう話は結構してましたね。」

 

――リーチさんも、何か興味があって?

「そうですね。リーチさんは、やっぱ本当に勉強熱心というか、僕がずっと練習の映像も撮ったりしていたので、そういう映像を僕の部屋のところまできて、ちょっと見せてほしいということで、30分40分ぐらい、ずっと映像を見ながら何かメモを取って、話しながらという時間がありましたね。」

 

――さすがですね。

「もう、(そこから)違うんだなっていうのは、感じましたね。」

 

――先ほど、曲の前には柱メンバーという、メンバー外の選手のお話なんかもありましたけど、柱メンバーに対して何か思ったこととか、感じたことってありますか。

「メンバー発表されるのが、試合の週の本当に頭の方でチームにはアナウンスされるんですけど。そのタイミングで、自分がメンバーから外れるってなって、そこからの1週間って多分、結構メンタル的にも、落ち込むというか、きつい部分もあると思うんですけど。そういう思いを隠しながらというか、持ちながらも、ちゃんとチームのサポートに徹するっていう、その姿勢は、本当にすごかったなと思いますね。」

 

――ジェイミー・ジョセフ監督について、何か印象に残ってることだったりとか、裏で感じたこととかってありますか。

「ジェイミーさんは、本当に負けず嫌いなんだなっていうのをすごく感じましたね。普段の生活から見てても、スタッフビルディングで、スタッフだけで集まってちょっとレクリエーションするみたいなときがあって、料理対決をしました。何個かグループにわかれて、料理対決をするみたいなので、僕ジェイミーチームになったんですけど、指示の出し方が本気で。お前、ネギ切れとか、あれ買ってこいとか。ジェイミーが全部指示出して、その通りに動くみたいな感じで、他のチームは結構笑いながら楽しそうにやってるんすけど、僕らのチームだけ本気でやるっていう。そういうところにも負けず嫌いな感じがあったなと思いますね。」

 

――人の見方みたいなのは、どうですか。どんなふうに人を見てるのか?みたいなのって感じたことありますか。

「そうっですね。最初、なかなかカメラを入れるっていう.....練習だったり、ミーティングを取るっていうことに対して、ジェイミーは多分あんまり良く思ってなかったと思うんすけど。それがだんだん認めてくれるようになって、最後ワールドカップのときには、僕は公式の登録メンバーじゃなかったので、記念品のメダルをもらえなかったんですよね、大会の。それにジェイミーは気づいてて、こっそり僕のとこに来て、俺の分あげるって言ってくれたことがあって、こんなことも気づいてるんやみたいな、感動しましたね。ビデオグラファーの僕に対して、そんな気遣いをするんだっていうところが、ありましたし、もちろん選手に対してもよく見てるなっていうのは思いますね。」

 

――今後こういうことをやっていきたいとか、何か目標ってあるんですか。

「今後は、そうですね。もう次始まるリーグワンだったり、学生のラグビーのシーズンにこれからなっていくので、まずはそこで、このワールドカップの盛り上げをそこに繋げられるように、番組だったり、中継を頑張っていきたいです。結構、ワールドカップの映像やリーグワンの映像も違いがあったと感じていたので、例えば、スローのリプレイの出し方だったりCGを結構丁寧に出していたなと感じているので。その部分で、少しでも映像の面でも世界のレベルに近づけるように、と思います。」

 

――ラジオをお聴きの皆さんへメッセージを

「ワールドカップを応援いただき、ありがとうございました。映像を通して、皆さんの声援は、選手の皆さんに届いていると思います。引き続き、応援宜しくお願い致します。」

 

 

【あとがき】

中村さんは、皆さんご存じの方も多いと思いますが、元日本代表の中村直人さんのご子息です。

ご自身も大学までラグビーをやっていて、「ラグビーワールドカップ2019日本大会」に関わりたいという想いがあり、就職活動をしていたそうです。そこで、JSPORTSの母体である会社に入社し、晴れてJSPORTSへ配属。協会へ出向し、公式youtubeを制作する流れになったそうです。

 

ラグビーをする側から、支える側へ。

彼が作り出すコンテンツに、今後も注目していきたいですね。

(有働) 


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