
グレード制導入の1984年にG3ハンデ戦として新設された「エプソム」に比して「マーメイド」は1996年牝馬限定の賞金別定戦として新設されたもので、その年、「エプソム」の方もハンデ戦から賞金別定戦となった。施行時期は現行とは異なるが、ここに因果は存在し得るものである。
さらに「マーメイド」が、その起用性を大きく変化させた2006年、現行のハンデ戦となり、いつの間には従前の「名牝のステイタス」から「荒れる重賞」へと形容を変える。
ここに出走する3歳牝馬は「エプソム」に比して多いと言える。それでも、24年の歴史の中で、10頭だから大きな勢力ではない。京都代替を施行した2006年にハンデ戦となった事や起用性の変化を示すように春季クラシックを除斥されていた3歳牝馬(父)ソリッドプラチナムが9番人気ハンデ49.0キロを駆使して1着起用され3連単は30万台となった。
その他の敗退馬9頭の中には「オークス」経路が多いが2015年の樫4着のアースライズでも49キロ9着に敗れているが、同馬の3番人気が3歳馬の最高人気ではある。
ハンデ戦だから降級廃止は無関係と考えるのは早計である。だから。不利だと目される4歳世代の1勝馬からバラエティに富んだメンツが、フルゲートの過半数を占める10頭も存在するのだろう。その4歳世代のハンデスパンは49.0キロ~54.0キロである。54キロ馬の2頭は(外)ランドネとセンチュリュオだが、この2頭が最終加算が3勝クラスである点のみを共有しているが、若干、違和感はある。
「49.0キロ馬は入れてかねば」だとか「複数の50キロ馬からが狙い目」だとか、好き放題に論評されるが、非常に根拠が甘い経験則のみに頼ったものが多いのも現実である。まぁ、偉そうに言ってる当研も「ハンデ戦では昇級初戦馬(前走勝った馬を!」などと言ってる同じ穴の貉だである。
