G1競走で、よく使われる表現に「G1馬が何頭」勢揃いなんてものがあるが、G1競走は常にG1既勝馬が起用される訳ではない。一時的には、そのG1競走がクラシック連対馬しか1着馬としないだとか、その類も存在するが、あくまでも一時的(一過性では無い)なものである。
前走G1馬がどの位の成績を残せているのか?まぁ、力技で公開した使用からも数えれば出る単純なものだが、作表は面倒なのでデータだけ示すと母数は過去の「34」。
前走G1競走による1着馬は16頭、G2競走による1着馬は9頭、G3競走による1着馬が8頭、そして「アイルランドT」1着から1頭。
つまり、過去の歴史は前走G1競走という経路の1着確率が高い訳だ。前走G1競走の16頭の内訳は、秋天11頭 SS4頭 安田1頭となっているが今年の登録馬には前走G1馬は秋天からの2頭のみ。
G2競走やG3競走からの経路は、そのステップ競走が殆どになるが、当然ながら別路線も含まれる。揃目開催翌年戦であった昨年の3歳馬ペルシアンナイトは、ダービー2着馬の身分であったが、経路はG3「富士S」を5着に敗退した見どころの無い結果を覆した。だから、単勝人気も「4」であった訳だが、この「富士S」からの経路は、祝であろうが無かろうが、「オリンピックサイクル」を守り抜いた。
過去5年程度の傾向分析では、「単勝1番人気馬」が勝てないという事になるが、今年の単勝1番人気馬は「秋天馬」では無い。それでも、皐月賞馬アルアインは、集票の役回りになる。
既述のように、今年は「SS」からの参戦馬は直行馬も、臨戦馬も存在しない。経路だけのサンプルだが、過去で言うと2015年,2013年,2008年,2006年で勝歴馬は興味がある方だけ下図の再掲で確認して欲しい。
また、G1競走の基本と言われる経路であるG2競走は、基本的に「スワンS」になるが、外形的には、その経路が活躍していたのが連覇馬の1頭の(外)タイキシャトルの頃までに見えるだけに、5頭存在するスペックには注視を要する。また、「抜け感」満載な経路である「毎日王冠」経路がイレギュラーを否定すべく、連対馬を含む4頭も存在するから、こちらも注意が必要になりそうだ。
それは、つまり、「安田記念」連対馬が、連対を外さないまま(賞金書換を為して)、ここに持ち込んで来るという状況を如何に解読するかに総てがかかっている。そうなると「秋天馬」や「SS馬」が存在しないから2013年が表現される等と言う安直な判断は、吹っ飛んでしまうだろう。それは拮抗した単勝人気順の変動に着目したり、直前除外を負け惜しみで後出しジャンケンと揶揄するのと同じレベルの話に成り下がる。