そして、G1シリーズは再び3場開催になる。 | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

 余裕の2場開催で、馬券構築の3頭の中で最も人気の無い馬に◎を打つという、人気馬に◎を打って、それが1着するよりも、個人的には喜ばしい結果であったが、すぐに3場開催に戻されるのは「福島」の競馬ファンには、待ちに待っただろうが、全レースを予想対象としている身には非常にシンドイものである。しかし、現行のJRA競馬に於ける3場開催の占有率は、それなりであり、販促の為には農水官僚が、それを大きく変更することはないだろう。

 ところで、「桜花賞」と「皐月賞」..どちらが荒れる印象があるだろう。荒れると一言で言っても「ピンヒモ」もあれば、「総崩れ」もあるし、「混沌」の状況では、と言ってもクラシックでハンデ戦のような混沌はあまり無く、重賞が、それぞれに配分されたとしても、人気馬にはそれなりの集票力を持っているから、どの人気サイドから買ってもそこそこの配当という状況は無い。3連複馬券が併売されてから、3着に突っ込んだ戦歴の集票力が脆弱なケースも増えて来たのも事実である。これは、厳密にはヒモでは無い訳だ。
 それでも、既述のように「桜花賞」は、過去3年を単勝1番人気馬には与えられておらず、直近はハーブスター(2014)であり、その前はアパパネ、ブエナビスタ(2010,2009)である。
 同様に、「皐月賞」も、直近はロゴタイプ(2013)であり、、その前はヴィクトワールピサ(2010)であり、過去10年で2頭の単勝1番人気馬しか勝たせていない。昨年は、希望的観測な集票構造であり、牝馬が単勝1番人気の座であった。2016年のサトノダイヤモンドの出現が変化をもたらした。

 基本、「弥生賞」を単勝1か2番人気で制した戦歴が、時に「スプリングS」に切り替わるが、そんなG2勝馬が単勝1番人気に推挙されていたし、結果も、1番人気なりの結果を伴なっていたのだが、2012年のグランデッツァのような、例外が出始めたのに端を発し、「共同通信杯」から(優)持たない直行馬が皐月賞馬となり始める。そして、昨年、出現した「毎日杯」からの皐月賞馬。これらは総じて正規では無い。
 これらの総ては、その根幹をゴールドシップ(2012)が屋台骨となっている訳で、震災以降、より鮮明に「正規」から逸脱したクラシックになっているという背景がある。