横浜の香り教室 平安の香りと親しむ平安朝香道 -9ページ目

横浜の香り教室 平安の香りと親しむ平安朝香道

東急電鉄日吉駅3分にある平安の香りを創り楽しむ教室です。平安時代、貴族や「源氏物語」の主人公光源氏がたしなんだ香り創りや楽しみ方をご紹介。(by平安朝香道 朝倉涼香)

ピンクハート厳冬の庭に香るこの香り

   平安人も愛でた香りですラブラブ

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

 

早いもので

1月も過ぎ去り

 

北の方ではまれに見る大雪

先週末の予報では

東京、横浜も雪の模様

でしたが一昨日の朝は

起きると冷たい雨でした。

 

雪かきは大変ですもの・・・

ホッとしました。

 

一雨降ったので

春が少し近づいたのでは?

とは

とんでもないようです

 

寒さが続きそうですね。

 

冬になっても雨上がり

わが家の庭に仄かに香る

優しい香りがあるのです。

 

そして

いつもいつも思うのです

 

雨上がりに庭に降り立つと

 

この香りは何?

 

記憶にあるはずの香り

なのですが

春の香りと勘違いしてしまいます。

 

 

 

 

 

スイセン?

いいえ

 

 

 

 

では

紫木蓮?

いいえ違います

まだ蕾です。

 

 

 

 

 

ヒヤシンス?

ではありません

地植えのヒヤシンスは

やっと芽を出したばかり

 

はて~?

 

 

突然、蘇る香り

これはあの香りニコニコ

に違いありません。

 

こんなに寒いのに

花のある植物ばかり

頭をよぎるのですが

 

これは秋の七草にも数えられる

秋の植物

 

 

 

 

 

 

「源氏物語」の中でも

極上の香りを放っております。

 

「藤袴」と「匂宮」に登場する

 

 

 

 

 

藤袴なのです。

 

 

晩秋には少しずつ枯れて

寒さが増すとすっかり茶色に枯れて

でも、でも

雨が降ると香るので

根元から切れずに

名残の花と枝葉を

冬になるまで

そのままにしておいたのです。

 

冬に入り

雨の降る日が

とても少なくなったので

しばらく気付かずに

 

今では、手に取れば

粉になりそうに枯れ衰えた

フジバカマです。

 

それなのに雨の後には

こんなに寒いのに

パウダーで覆われたような

フゥワリとした優しい香りが

どこからともなく漂ってくるのです。

 

強く己を主張しないのに

ふり返らずにはいられない

心に沁みる香りとなっていたのです。

 

不思議ですね。

 

 

春になる前に根元近くで

切り落とすつもりでおります。

 

今年も秋になると

きっと

フジバカマの優しい香りを

漂わせてくれることでしょう。

 

雪は降りませんでしたが

極寒の中、私を癒してくれた

藤袴でした。

 

今週はもっと寒くなるようです

どうか暖かくしてお過ごし下さい。

 

 

ハート一足早く

  春の香の聞き比べ

 

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

 

寒かったり、暖かったり

温度差がありますが

 

極寒の2月に入ると

雪の降る日を心配しながらも

春の足音がひたひたと近づき

心浮き立つ日も

多くなることでしょう。

 

 

平安朝香道の1月のお稽古は

春を先取り

 

梅の花の香りに擬らえた

と言われる薫物を薫きました。

 

 

 

 

 

今年の「梅花」は

いつになく梅の花の香に

近かったのではないでしょうか。

 

 

白梅と紅梅でしたら

紅梅だったのでは?

 

 

 

 

奈良時代には白梅が伝来し

平安時代には紅梅がやって来ました。

 

今回薫いた「梅花」は

甘く優しく馥郁とした香り

 

男性的な梅の香りではなく

女性的なのでは?

 

今の時代

男性的、女性的を

どのように表現すれば

良いのでしょう?

昭和生まれは頭を抱えます。

 

そのようなことは忘れ

門下生の一人一人を

とても優しく包んでくれる

「梅花」に酔わせて頂きました。

 

いつまでも

お教室中が芳香に包まれ

お稽古の度に

去り難く思うのです。

 

ひょっとしたら

どこかに梅の花が

咲いていたのでは?

ピンクハート雑念を払い

 無心になる作業

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

 

大雪情報とは相反して

春の兆しも聞かれるようになりました。

 

 

 

          沈丁花の蕾

 

 

先日

今月のお稽古で使用する

基本の香料造りをいたしました。

 

 

 

 

 

 

香道で使用する

最も重要な香料は

沈香です。

 

沈香は

日本では採取できない

希少な香料で

産地はベトナムを主とし

タイやインドネシアなどの

東南アジアの山岳・密林地帯

 

ベトナム戦争終決後に

海外に大量に持ち出されたり

乱獲などにあい

今ではたいへん希少なものとなりました。

 

そのような沈香ですので

もったいない思いと

無駄にしてはいけない思いと・・・

 

平安朝香道のお稽古用としては

植樹されて人工的に採取された

栽培沈香で、と思っております。

(特別な沈香もお聞かせいたします)

 

 

自然に採取された物より劣る

と言われますが

それでもやはり大事な香料です。

 

 

奈良時代や平安時代より

芳香のする香木は東南アジアから

もたらされた香木でした。

 

芳香の樹木が

日本にないわけでは

ありません。

 

弥生時代にも現在もおなじみの

香りのある樹木が存在しています。

 

 

その最も古い文献は

三世紀に西晋の陳寿(233~297)

によって著された「三国志」の中の

「魏書東夷倭人条」(魏志倭人伝)です。


弥生時代の邪馬台国や

卑弥呼について記されており

日本列島の地理や風俗などが

詳しく著されています。

 

当時の日本人ががどのような生活をし

どのような存在だったのかが理解できる

興味深い文献です。
そこには、もともと日本に自生していた植物 が

数多く登場するのです。

 

 

クス(楠)・シイ(椎)・クヌギ(櫟)

・カシ(樫)・フウコウ(楓香樹か)など

とてもお馴染みの樹木たち

 

 

 

 

 

 

クスノキからは採れる香料は

皆様良くご存じの樟脳です。

 

甘い香り、苦い香り、酸っぱい香り

辛い香り、塩の香り、涼しい香り

すべて併せ持った香りでしょうか?

 

 

残念ながら楠やその他の樹木では

主役を成す香料としては

最適ではなかったのです。

 

 

様々な香りをバランスよく

持っているのが良質の沈香なのです

 

説明が長くなりましたが

その沈香木を粉砕して

お稽古用の香料を作ったのです。

 

 

 

 

香木を切り刻み

細かく粉砕し

抹茶状になるように

何度も粉砕します

 

結構力仕事なのです。

 

門下生の方々に提供できるよう

心を込めて作業をいたします。

 

 

 

 

奈良時代や平安時代には

この作業をするには

とてつもない時間を要したことでしょう。

 

香木を切って割って砕いて

大量粉砕できる機械や

簡便な器械もなく

鉄臼で何度も何度も

砕いてつくのです。

 

その後

細かい粉にするために

絹の布で何度も篩ったのですから・・・

 

全工程を天皇や皇后

その他の貴族が

行なったとは思えません。

 

 

今では便利な器械がありますので

それで粉砕いたします。

それでも相当の時間を要します。

 

篩にかけ、繊維などを取り除き

粉砕し、また篩にかけ

これを何度か繰り返すのです。

 

砕いたり、ついたり

この単純作業が

心を落ち着かせ

無心にさせるのです。

 

雑念を払い

出来上がると

スッキリ

いたします。

 

 

悩み事も心配も

砕いて粉にし

その後には

薫物を薫いたような

芳香が漂っておりました。

 

土のお団子作りに似た

薫物作りにも似て

とても爽快な気分キラキラ

 

このような作業をしなくとも

もちろん粉末の香料も

販売されています。

 

香料作りも

薫物作りも

単純作業の愉しさがあって

良いものです。

 

門下生に提供できるよう

一心に作りました。

 

今どき?

 

とお思いでしょうが

結構楽しかったのです。

神社お願い 和の香り平安朝香道

   一月のお稽古

 

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

 

お正月気分も抜けて

寒さが増して参りました

 

寒さにも負けず

いつの間にか水仙が花開いて

寒々とした景色に

春の兆しを運んでくれています。

 

次は沈丁花が咲きそうです。

 

 

 

 

 

ぐずくずしていると

梅の花も

ほころび始めるのではないでしょうか

 

 

今月のお稽古日には

どこかで梅便りが聞かれそうラブラブ

 

 

 

 

今月のお稽古は

「梅花(ばいか)」となります。

 

1月2月には

どうしても「梅花」を聞きたくなります

 

ところで

「梅花」とは?

 

平安時代には、数種類の香料を使って

練り合わせ丸薬のように丸めた物を

薫物と呼び

ルームフレグランスと同じような目的で

薫物を薫き

パフュームやトワレのように

衣装や紙、扇などに香りを移しておりました。

薫物は

現在の「練香」と同じです。

 

 

代表的な薫物(たきもの)の一つが

「梅花」です。

 

「薫物」には

「六種の薫物」(むくさのたきもの)

と呼ばれる

季節になぞらえた

六つの薫物がございます。

 

 

「六種の薫物」(むくさのたきもの)

とは

 

「梅花」(ばいか)は春

「荷葉」(かよう)は夏

「菊花」(きっか)は秋

「落葉」(らくよう)は晩秋または冬

「侍従」(じじゅう)は儀式や行事または秋

「黒方」(くろぼう)は儀式や行事または冬

 

 

平安朝香道では六種の薫物を

上記のように分けております。

 

 

 

 

今月は春の薫物となる

「梅花」を聞くお稽古です。

 

前もって薫物をお作り頂き

お稽古の日にご持参頂いて

皆様で薫いて頂きます。

 

今回の「梅花」は

白梅?

それとも

紅梅?

 

さてどちらでしょうか?

 

「梅花」を薫いて

皆様と味わう時間を

とても愉しみにしております。

 

興味のある方は

下記よりどうぞ

 

お稽古場(教室)は

慶応大学日吉校がある東急線日吉駅から

徒歩約3分のところにあり

お申し込みの際は場所をご案内します。

その他ご質問などもこちらよりどうぞ。

 

 

※こちらからどうぞ

ダウン

お問い合わせ

 

 

 

 

ピンクハート今年は2025年

  昭和100年となります

 

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

 

初春を言祝ぎ

 謹んで

お慶び申し上げます

 

 

 

今年もどうかよろしく

お付き合い下さいませ

 

 

 

 

 

 

今年の年号(元号)は

令和7年

 

その前の元号だと

平成37年

 

その前だと

昭和100年

 

その前だと

大正114年

 

その前だと

明治158年

 

なのです

 

 

昨年からテレビを観ると

昭和の歌が盛んに流れ

昭和史が語られて

不思議に思っておりました。

昭和を懐かしがって?

 

今年になって

やっとその意味が理解できました。

 

落ち着いて観ているわけではなく

立ったり座ったり

通りすがりのチラ観では・・・

その意味も理解しておりませんでした。

 

 

単なるノスタルジーではなかったのです

 

 

今年が

昭和100年

の年だったのです

 

昭和生まれは

平成や令和の年号より

昭和の年号で表してくれた方が

嬉しいし、理解し易いと思います。

 

昭和の始まりは

大正15年(1926)12月25日

大正天皇が崩御され

同日以後を改めて昭和元年としたのです。

 

 

明治以前は、天皇の譲位とは関係なく

随意に改元することができました。

それに対して明治政府は

「一世一元」のを発布し

新天皇即位の時にだけ

改元することとりました。

 

その結果

明治以降天皇が崩御されると

元号が変わったのです。

 

昭和が最も長い

元号となったわけです。

 

昭和は64年1月7日まで

平成は1月8日からでした。

 

 

それから36年が経ち

今年は昭和の元号で数えると

100年経ったこととなります。

 

 

昭和を讃えて当然なのですね

 

私の

1年の始まりは

昭和100年の驚きで

始まりました。

 

昭和で数えることを寿ぎ

楽しく穏やかに過ごせたら

とても素晴らしい1年に

なることでしょう。

 

一番長生きの年号なのですから・・・